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のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

カーネーション

2012年04月07日 19時04分16秒 | テレビ鑑賞
□カーネーション
□脚本:渡辺あや
□NHK朝ドラ(8:00~8:15)
□出演
尾野真千子、二宮星、夏木マリ、麻生祐未、正司照枝、小林薫
宝田明、十朱幸代、新山千春、川崎亜沙美、安田美沙子
栗山千明、濱田マリ、綾野剛、近藤正臣、ほっしゃん。

□感想 ☆☆☆☆☆☆
毎回、とりあえずチェックをしている朝ドラさんですが、今まで2作品続けて視聴したことはないような・・・。けれど、そんな(私の勝手な)ジンクスを「おひさま」に次いで始まったこのドラマ「カーネーション」が綺麗さっぱり見事に覆してくれました。「カーネーション」大好きでした。あんなに視聴率がよくて私自身も大好きだった「おひさま」だったのに、そのドラマの印象すら一気にかすんでしまうぐらい、「カーネーション」の世界にどっぷりと漬かった半年間でした。すごくすごく面白くてたくさん笑って、元気をもらって、身体の内側から勇気がわいてくる。そんなドラマでした。見ていて胸が熱くなる。そんな瞬間をたくさんもらった半年間でした。

オープニングはミュージカル風。ヒロインと彼女の子ども時代を演じる女の子ふたりがかわいらしく歌を重ねます。
時は大正 岸和田に 生まれた一人の女の子/名前を 小原糸子と申します/着物の時代に ドレスに出会い/夢みて 愛して 駆け抜けた/これは その おはなし

思えば、ミュージカル大好きな私は、このオープニングからすっかり心奪われたんでした。初回に見たきり、一回も放送されたことがなかったこのオープニングが最終回で粋に遣いまわされていて、最後の最後までこのドラマの脚本の伏線の張り方、演出のかっこよさにしびれました。このドラマを見ていて、やっぱり私のドラマの好き嫌いは、脚本に大きく左右されるんだなぁ、としみじみ思いました。脚本家渡辺あやさんの使う言葉の美しさ、力強さはさることながら、あえて描写しないエピソードの選び方、言葉で説明しすぎることなく、余白で描いてみせるエピソードの見せ方、余韻の残し方に感嘆しながらドラマを見続けました。とにかくかっこよかった。

そして、同時にドラマって脚本だけじゃないんだ、演者次第でもあるんだな、ということもまざまざと思わされたドラマでした。ヒロイン糸子が乗り移ったんじゃないかな、と思うぐらいイキイキと糸子を演じたオノマチさんの魅力ときたら!常にポジティブで周囲のみんなに愛される朝ドラ王道のヒロインではありえないドスのきいた台詞回しをかっこよく、でもやっぱり愛らしく、そして大阪岸和田のヒロインらしくどこか面白おかしく演じてくれていました。女性がなかなか思うように生きられなかった時代に、自分の信じる道を一直線に、力強くたくましく進んでいこうとするヒロインを、力いっぱい体当たりで演じていました。力強くたくましいけど、それが決して「気が強い」だけじゃない。一直線に進もうとしていても、そのときどきでどうしても回り道をしてしまう人間の弱さとか、自分の信じる道を進んでいたはずなのに、目の前の毎日を生きるのに一生懸命で、そもそも自分が何を信じていたのかすら忘れてしまう人間の視野の狭さとか、そういったところも細やかに演じていて、「人間」の幅に説得力があった気がします。大阪のヒロインらしく「おせっかい」だけど、そのおせっかいがうっとおしくて、でもあったかい。自分が関わった人、自分が大事だと決めた人の手を決して離そうとしないヒロイン像が揺るぎなく素敵でした。

そんな糸子に多大な影響を与えたおとうちゃんをこれまた大好きな演者さん、小林薫さんが演じられていて、毎日毎日、彼が演じる「おとうちゃん」の人としての弱さ、だらしなさ、それでもどこか憎めない人柄、町内の男衆に愛される「善ちゃん」としての人たらしな部分に「分かるなぁ」と思わされるその演技力を感嘆しながら見続けました。何だろう?何でだろう?と自分でも不思議になるぐらい、彼の台詞回し、表情、佇まいが大好きです。科白や表情だけでなく、佇まいで、後姿で、視線で「おとうちゃん」のどうしようもない部分、ダメな部分、愛すべき部分が見せられていて、矛盾に満ちたでこぼことした「善ちゃん」の魅力をあますところなく楽しませてくれました。

半年間という長丁場の中、脚本家さんがドラマの脇の脇にいたるまで愛情をたくさん込めて丁寧に描かれていたので、どのキャラクターにも思い入れがあるし、どのキャラクターも困ったところがあったとしてもやっぱり憎めない人、なんか好きだな、と思わせてくれる人、になっていたところがこのドラマの素敵なところじゃないかな、と思うのです。だから、どう考えても脇役中の脇役で、ストーリーの主流部分には全然関わってこない歌舞伎役者、中村春太郎さえも「あぁ!あの春太郎ね!あの人、いい味出してたよね!」とドラマを見た人とは語り合える。それぐらい愛しい人たちがたくさん詰まったドラマでした。

エピソードもどれもこれも粒ぞろいで、脚本も科白も好きなところだらけ。
でも、その中でも特に心に残ったのは、ヒロインが力強く言い放った「私は洋服の力を信じてるんです」という科白でした。自分の選んだ「ファッション」という道を揺るぎなく信じ続けられることの幸せ、信じ続けているからこそ、周囲の人に与えられる力の大きさ、そういったことを感じさせてくれました。そして、「洋服の力を信じている」ヒロインに若い頃、恩師が贈った言葉
「本当にいい洋服は、着る人に品格と誇りをあたえてくれる。
 人は品格と誇りを持ててはじめて、夢や希望も持てるようになる。」
は、今、私が夢や希望とか誇りとかそういった言葉を忘れがちだからこそ、胸に響いた言葉でした。

また、このドラマでは「老いること」「死ぬこと」を変に美しく描かず、真正面から描いているところ、「こんなふうに老いたい」「こんなふうに死を迎えたい」という理想を描いているところが新鮮で、素敵でした。

「歳をとるっちゅうことは、当たり前に出けるはずのことが、出けへん。
 その情けなさに耐えること。しかも、いま出けてることも、
 これから先、どんどん出けへんようになっていく。
 その怖さに耐えること。たったひとりで」

いつも強くたくましく、思うままに生きてきた糸子がこんなふうに弱音を吐く。でも、その弱音を決して人前で吐かずに心の中で留めておく。
大阪を、自分が生まれ育った岸和田と言う町を愛し、町内のお隣さんたちを大事に大事にしていた糸子は、初老を迎えた頃に盟友から
「オマエがゆうちゃあった宝かて、どうせ一個ずつ消えていく。
 人かてみんな死んでいくんじゃ。
 お前ここにいちゃあったら、ひとりでそれに耐えていかなあかんねんど」
と言われます。それでも
「そもそもやな。無くす無くすって何無くすんや?
 うちは無くさへん。相手が死んだだけで、なぁんも無くさへん。
 ヘタレはヘタレで泣いとれ。うちは宝抱えて生きていくよって。」
と強がって言い返す糸子。その彼女が長生きをして小さい頃から知っているお隣さんもみんないなくなり、娘たちも巣立っていき、そして少しの間、預かっていた孫娘もまた帰っていく、そのときに、寂しさをこらえ、必死で更に強がるこの科白は胸に強く強く迫りました。
「東京へ帰ってしもたから、なんや。あっち(天国)へ行ってしもたから、なんや。
 寂しいんはウチがほんなけ相手をすきなせいやないか。
 ウチの人生、もう好きな人だらけで困るちゅうことやないか。結構な話や。」
どんなに気が強くても、老いることで心が弱くなってしまう部分はある。老いることで失うこともある。でも、老いて失うことが「不幸せ」ではない。そう力づけてくれたドラマでした。

はぁ。私の中では「ちりとてちん」に並ぶ大好きなドラマになりました。

[韓国ドラマ]マイ・プリンセス

2012年03月24日 09時31分34秒 | テレビ鑑賞
■マイ・プリンセス
■出演
 キム・テヒ、ソン・スンホン、パク・イェジン、リュ・スヨン
■ストーリ
 大学生のソルは、ある日突然、自分が皇帝の孫娘であり、最後の皇室の生き残りだといわれる。皇室再建に興味がなかったソルだが、皇室再建反対派から亡父にかけられた詐欺師の汚名を晴らそうと宮殿に入る。

■感想 ☆☆☆
見かけるたびに「美しすぎる・・・」と見とれてしまうキム・テヒさん主演の
「コメディ」ということで、韓国ドラマに大変詳しい(でも、韓国ドラマ好き
ではないという不思議な状況の)伯母に「このドラマってハッピーエンド?」
と確認してから、録画を開始しました。なぜか韓国ドラマを見るときには、
日本のドラマ以上にハッピーエンドなのかどうなのか、が気になります。
おそらく、韓国ドラマって、ハッピーエンドじゃないときの終わり具合が
日本のドラマなんて比較対象にならないぐらいに容赦ないからではないかと。
主要登場人物が全員死んじゃった・・・とか、ごく普通にあるから油断ならんのです。

そんなこんなでハッピーエンド認定を受けた「マイ・プリンセス」を鑑賞。
当初は、コメディ部分のテンポとか、笑いのとり方とかが苦手だったり
吹替え版のヒロインの声がうるさかったり、
どう考えてもヒロインの敵役、オ・ユンジュさんが怖くてたまらなかったり
(いつ見ても目が笑ってないし。どう考えても、何回見ても、「金目当て」で、
ソン・スンホンさんの近くにいるようにしか見えなかったのです。
なんか何回見ても、このふたりの間に「恋愛感情」とか「友情」が発生するとは
思えなかったというか、そういう目でまったく見れなかったというか。
最後まで、私にはこのふたりの関係が「刺すか刺されるか」「やるかやられるか!」
のような緊迫した関係にしか見えませんでした・・・。)で、
今ひとつ話に入り込めなかったのですが、中盤からは
ぐんぐんふたりの世界に入り込んでしまいました。
今まで、一回たりとも「かっこいい」と思って見たことがなかったソンさんが
めちゃめちゃかっこよく見えてしまうようになったあたりで
「はまってる自分」を認識しました。

キム・テヒにどんどんひかれていくソン・スンホンがかっこよかったー。
基本的に俺様キャラのスンホンが守ってあげなきゃと
男気を出しているけれども、あくまでもヒロインには気づかれないように
そっと見守ったり、ヒロインには見えないところで陰からサポートを
し続けたりする健気な姿勢にほれぼれとみとれていました。

ただ、ラスト3回あたりは、あまりに感情表現豊かな韓国の恋愛模様に
典型的日本人の私としては、ちょっぴりついていけなかったというか、
圧倒されてしまったというか、むずかゆかったというか。
うん。むずがゆかった!照れ臭かった!
韓国の人たちって、本当に感情表現が豊かなんだなー、と
しみじみ思いました。顔かたちもスタイルも日本人と似ているのに
「好き」とか「嫌い」とか「愛している」の表現の仕方が日本人では
考えられないぐらいに全力投球。愛情も憎しみも悲しみも表現が濃厚。
なんか色々と納得しました。

できれば字幕で見たかったかなー。
いや、字幕は出ていたのですが。
「字幕で楽しみたい方はそちらでどうぞ」みたいなスタイルにも
ちゃんとなっていたわけですが。なにせテレビ買ったばかりで
(ってもう半年以上たつけど・・・)副音声への変え方がまったく
わからなかったのです。
・・・そろそろ説明書をちゃんと読もうっと。
あ。でも、字幕の日本語と吹き替え版の日本語でセリフが異なるために
「同じ言葉を訳していてもこんなにニュアンスが変わっちゃうのねぇ!」
と驚いたり、「え?!この訳をそんなふうに訳しちゃうの?!」と
思わず笑ってしまったり、一粒で二度楽しめた気がします。

それにしても、キム・テヒさん。
「美しい」という形容詞も「かわいい」という形容詞もどちらも似合う
稀有な女優さんだなー、とほれぼれ見とれました。
その上、スタイルまでいいなんてどゆことだろう??
またね、今回のドラマでの役柄が「王女様」だったので
着ている服がどれもこれも品があってかわいらしいものばかりで。
私の好みドストライクだったために、毎回の衣装チェックもすんごい楽しみました。
このドラマを見て、「かわいいって無敵だわー。」
「かわいいものや人って見るだけで元気になるわー。」と力いっぱい思いました。
個人的には、ソン・スンホンさんが実はきれいな顔立ちだったことに
今更ながらに気付いてしまって、幸せが増えたような、
好きなものが増えすぎて困るような・・・複雑な気分です。

[韓ドラ]美男ですね

2012年03月04日 22時45分08秒 | テレビ鑑賞
■美男ですね/韓国ドラマ
■ストーリ
シスターになるため修道院で修行するコ・ミニョ(パク・シネ)には双子の兄、ミナム(パク・シネ)がいる。その兄は「行方不明の母を探すために歌手になる」という夢が叶い、大人気バンド・A.N.JELL(エイ・エンジェル)の新メンバーとして加入するはずだったが、整形に失敗し、バンドへ合流できなくなってしまう。困ったマネージャーから「1ヶ月だけ兄の代わりをしてくれないか?」と頼まれたミニョは困惑しながらも、女であることを隠してミナムとして『A.N.JELL』に加入する。
しかし、バンドのリーダー、ファン・テギョン(チャン・グンソク)はミナムの加入を認めようとしない。一方、バンドメンバーのシヌ(ジョン・ヨンファ)は、ミナムが女性であることに気付き、さりげなくサポートをし、もうひとりのバンドメンバー、ジェルミ(イ。ホンギ)は、そんなシヌとミナムの関係をやきもきしながら見守っていた。

■感想 ☆☆☆
日本版の「美男ですね」を楽しく見ていた身としては、
本家本元版も気になっておりました。
最後までわがまま迷惑野郎にしか見えなかった連さんは、
どんなふうに大人っぽく素敵なスターだったのか、とか。
韓国版でもシュウさんは、あんなふうにストーカーぽかったのか、とか
そもそも美男(みおう)は一度たりとも男の子に見えませんでしたよ!
そっちは少しは男の子に見えてたんですか??とか。
諸々諸々、疑問は膨らむばかりだったわけです。

そんなこんなで再放送があると知って、喜びいさんで録画しました。
我が家の録画機さんってば、こんなにこき使われちゃって大丈夫なんだろうか・・・。

で、結論。
日本のリメイク版「美男ですね」ってば
めちゃめちゃ原作(韓国版)に忠実に作られてたのね・・・。

てっきり中途半端にリメイクしちゃったからこその
あんなふうに突っ込みどころ盛りだくさんドラマだとばかり。
まさか本家本元のほうまでこんなに突っ込みどころ沢山だとは。
韓国版を見て、改めて日本のリメイク版の気合の入りように気が付きました。
登場人物たちの服装や部屋の雰囲気、
それぞれのエピソードまで、本当にきちんと丁寧にリメイクしていたんだなー。
まじめにつくってたんだなー。作りこまれてたんだなー。
と、改めて日本版のほうへの尊敬の念を強めました。
というのは大げさか。でも、確実に愛着が強まりました。

で、私が日本版を見て抱いていた疑問は、
韓国版を見てもちっとも解消されませんでした。
日本版で、最後までわがまま迷惑野郎にしか見えなかった連さん、こと
ファン・テギョンは、韓国版でもやっぱり最後までわがまま迷惑野郎で
どこをどう見ていたら、この男の子を好きになれちゃうの??と疑問しきり。
「花より男子」の道明寺もまったく受け付けられなかった私には
土台、こんなふうに「放っておけない男の子」キャラの魅力が
わかるわけないんだわ・・・とあきらめました。
あ、日本版で主役を演じてた方はグンソクさんそっくりでした。
しぐさから表情から何から何まで。
日本版向けにコミカル仕様にしているに違いない!と思っていた
蓮さんのおとぼけっぷりというか、天然さんなところも
原作仕様だったのねー、と納得しました。

でもって、シヌさん!
この方、めっちゃかっこよかった!!すばらしく素敵でした!
なんでー?
このドラマでグンソクさん人気が高まったって聞いてたけど
なぜにシヌさんじゃなくて、グンソクさん?
シヌさんのかっこよさってば半端ないのにっっ!!と憤慨し通しでしたが。
でもやっぱりシヌさんは韓国版でもストーカーさんでした。
かっこいいから思わず許しちゃうけど、
やってることとか見守り方が尋常じゃなく怖かった・・・。
「好き」って思いが強すぎて大変なことになっちゃってますよ!
でも、嫌いにはなれませんでした。怖かったけど、切なかったな。
シヌさんが美男(みおう)を優しく見守る光景が大好きでした。

・・・そういえば、私は「花より男子」でも
断然、花沢類派だったものねー、と自分の好みのゆるぎなさを再確認。

というか、このドラマって、
「花より男子」のリメイク、といってもいいのでは?
とちらりと思いました。
設定は変えてるけど、主要登場人物の構成とかキャラクターとか
ヒロインを取り巻く環境とか、いちいち「花より男子」を思い出したなー。

で。
ずっと疑問だった「美男(みおう)は原作版では男の子に見えてたの?」は
韓国版でも一瞬たりとも男の子には見えませんでした。
あんな「まんま女の子」が紛れ込んでたら、一発でばれちゃうよ。
どう考えても、かわいすぎる。
韓国版ヒロインは、「天国の階段」でヒロイン、チェ・ジウさんの子役時代を
演じていたパク・シヌちゃんなんだそうです。
子役の子がおっきくなっても、かわいいままで活躍できてるって
なんとなくほっとするなぁ、とほんわか気分になりました。
ファニーフェイスがなんともキュートでした。
もっとも、キャラ自体は、恋愛体質過ぎて、ついていけませんでしたが・・・。
日本版を見たときと同じように、好きな人のことでいちいち動揺しすぎだよ!
感情が外にだだ漏れすぎるよ!と何度も思いました。
というか、このドラマって、恋愛体質の人しか出ていません。
男性陣も含めて、みんな私生活のことが仕事に影響しすぎだよ!

ま。そんなこんなで目いっぱい楽しみました。
やっぱり私、ドラマはコメディ要素でハッピーエンドが大好きでした。
なんも考えずに楽しめるドラマが一番。そう思うのです。

[再放送]あいくるしい

2012年02月12日 17時14分17秒 | テレビ鑑賞
■あいくるしい
■2005年春クール TBS日曜21時
■出演
市原隼人、綾瀬はるか、神木隆之介、竹中直人、原田美枝子、杉浦直樹
桜井幸子、萩原聖人、浅野和之、南果歩、高橋克実、高橋ひとみ
小栗旬、田中幸太朗、沢尻エリカ、大後寿々花

■感想 ☆☆☆
「11人もいる!」で大人になった神木君がいい具合に演技の幅を広げていて
めちゃんこ嬉しくなっていたところ、(「11人もいる!」で彼が演じていた
役のうざさときたら!なんて素敵!)めちゃんこかわいかった少年時代の
神木君が出演していたこのドラマが再放送されたため、思わずぽちっとな、と
録画しておりました。

記憶に残っている限り、全体的なストーリーはとても苦手で
でも、神木君に関連するストーリーはとても好きで
その他出演陣がとてつもなく豪華だったなー、とさらっと思い返した役者さんが
竹中直人さんに余貴美子さんに綾瀬はるかさんに市原隼人さん、と本当に豪華で
じっくり腰を据えて思い返したところ、小栗旬さん、田中幸太郎さんまで
さらさらっと出てきて、なおかつ、確か萩原聖人さんに桜井幸子さんに
沢尻エリカさんも出てた!と本当にいろんな意味で豪華な役者陣だったんだなー
と時の流れとか人の運命とかしみじみと思わされるドラマとなっておりました。
しかもよくよく考えて見れば
確か大好きな子役だった大後寿々花ちゃんも出てなかったっけ?!
これだから再放送って面白いのよね。
後になればなるほど、出演者チェックが面白くなるもんね。
と見る前から鼻息荒く、思う存分楽しみました。

しかし、あまり好きなストーリーじゃなかった割に、
登場人物は鮮明に覚えているもんだなー、と改めて自分の無駄な記憶力に脱帽。
なんで私の記憶力はこういうところでがぜん張り切るかなー。

出演陣は、「今見るからこそ、豪華」であって、
その当時は、ここまで「豪華!」というわけではありませんでした。
こんなにも「豪華出演陣」になるだなんて予想してなかっただろうなー。


野島さん脚本作品です。
野島さん(の脚本)は私の中で「好き」「嫌い」がきっぱりはっきり分かれる人。
今回は四人兄妹たちの母上が(私にとっては)嫌味なぐらいに心清らかな人で
ヒネクレモノの私は見ていて、少し疲れてしまいました。
あと、登場人物たちの科白がいちいち詩情あふれるというか、
詩情あふれすぎるというか、がさつな日常生活を送っている私にとっては
「そんな言葉、兄弟同士で本当に使ってんの??」
「そんなやり取りを兄弟同士でしちゃうもんなの??」
と、疑問が湧きでる言葉の数々でした。
そこが野島さんらしさだし、
はまれさえすれば、野島作品を堪能できるところでもあるんだけど
今回の作品では、大人たちが繰り広げる世界がどうにも苦手でした。
感情移入できる大人に巡り逢えなかったかな。

単純明快でがんこ一徹な親父様を演じる竹中さんは少々単純明快すぎたし
長男とふたりセットで血の気が多すぎて、若干、見ているだけで
疲れてしまいました。
ただ、同じ家に生まれたから「家族」になるわけではなく、
いろんなことを一緒に経験して共有して、寄り添い合い、支え合い、
そして時には喧嘩をして、そういった積み重ねを通して
「家族」を構築していく姿は微笑ましく感じました。
たとえ意見がぶつかっても、喧嘩になったとしても、
いったんは離れたとしても、それを乗り越えて共に過ごすいろんな家族の姿があって、
家族のかたちをひとつに決めつけてしまわないところも素敵だな、と思いました。

それにしても。
神木くん!
本当に天使のように愛らしかったです。
はにかむように笑う姿とかめちゃんこかわいかったー!
そりゃ、恋に落ちちゃうよね!
と幼馴染の女の子に激しく共感しましたとも。

全体のストーリーは苦手でしたが、
いくつかとても好きなエピソードもありました。
虹色の戦士、という言葉のセンスとか
杉浦さん演じるおじいちゃんの弱っている家族や隣人さんたちへの
押し付けがましくなく暖かな接し方とか
ずっとずっと、生まれた時から泣いたことがなかった
神木君演じるホロが初めて涙を流す瞬間で終わるラストとか。
このラストシーンは特に好きで
このシーンゆえにこのドラマは私にとって
「ドラマ全体はそこまで好きではなかったのに鮮明に記憶に残っていて、
なおかつもう一回見たいドラマ」という位置づけにいるんだろうな
と再放送を見て、改めて納得しました。

初回鑑賞時の感想はコチラ

おひさま

2011年10月14日 23時32分02秒 | テレビ鑑賞
□おひさま
□脚本:岡田恵和
□NHK朝ドラ(8:00~8:15)
□出演
井上真央、高良健吾、満島ひかり、マイコ、串田和美、樋口可南子、白川由美
寺脇康文、原田知世、田中圭、永山絢斗、渡辺美佐子、柄本時生、
伊藤歩、渡辺えり、斉藤由貴、若尾文子、黒柳徹子、司葉子、犬塚弘

□感想 ☆☆☆☆☆
NHKさんのドラマは基本「好き」ですが、その中でも朝ドラは特に大好きです。毎回毎回、とりあえず最初の一週間はチェックします。ただ、大好きとは言いながらも、当たりはずれが大きいドラマ枠だなと思うこともしばしば。どの作品も見ているわけではありません。1回15分とコンパクトではあっても、毎日放送となると意外と録画は大変で、途中挫折もしばしば。・・・というより、かなり多く、最後まで見続けることができるのは1作品おきぐらい、という不熱心なファンです。
そんな中で今回の朝ドラ「おひさま」。大好きな脚本家、岡田さんとあって、始まる前から「絶対に面白いはず!」とわくわくしていましたが、予想通り、最後の最後まで陽子たちと一緒に楽しい時間を過ごすことができました。どの登場人物もみんな嫌味がなくて清清しく、見ているだけで背筋が正されるような佇まいの方ばかりでした。

時代背景は激動の昭和初期。15年戦争が始まり、ヒロインは「先生」として戦争に加担し、終戦後に自分たちの罪深さに気付きます。泣きながら教科書を墨で塗りつぶさせ、「ごめんね」と子どもたちに謝るヒロイン。そういったシリアスな場面を要所要所で織り込みながらも基本的には牧歌的な雰囲気の漂うドラマでした。大きな戦争(大きく、かつ長い長い戦争)があった大変な時代。けれど、ヒロインはいつも明るく笑顔で過ごしています。戦争だからこそ、の苦労話でもなく、ヒロインに特別何かドラマチックな出来事が起こるわけでもなく。働いて、お見合い結婚をし、子どもを産んで育てて、かつての教え子たちを見守って、舅姑に仕えて、嫁ぎ先の蕎麦屋さんを守り立てて。毎日を誠実に着実に歩むヒロインの姿が印象的でした。
ヒロインだけでなく、出てくる女性がみんな強くたくましくいさましく、清清しい女性ばかりでした。ヒロインの無二の親友、奔放で曲がったことが大嫌いで情にもろい育子と頭が良くて育ちがよく、けれど家柄や父親の財力に頼ることなく自分の力で生き抜こうとするお嬢様の満知子。さばさばと明るく、思ったことを思ったままに言っているように見せかけながらも、周囲への気配りを忘れずに繊細に家族を愛し、支え続ける姑(お義母さん)。華族の末裔として気高く誇りを持って凛とした姿勢で生き続ける祖母。ヒロインたちを母親のように見守り続ける商店街の飴屋の奥さん。自分たちの仕事に誇りを持って生きる夏子先生に裁縫の先生。主要登場人物たちから脇役まで、どの女性も魅力的で、脚本家さんが隅々にまで気を配り、愛情を注いでいる姿が透けて見えるようなドラマでした。

半年間という長い長いドラマなので心に残った場面、科白はいくつもあります。
まず、戦争ももうすぐ終わるという頃に、赤紙が来て召集された中村先生が旅立っていく場面。

子供達に私は、日本男児(にっぽんだんじ)として、小国民として、いつでも死ぬ覚悟をしろと言ってきただいね。お国のために死ねるということはなんと幸せで、誇り高きことであることかと、そう言ってきただいね。
そんだから、私が逃げるわけにも、泣くわけにもいかねぇ。笑って、胸張って行かねぇとね。子供達に申し訳がたたねぇ。これでも一応先生だったわけだから。子供達にウソをつくわけにはいかねぇ。そんだから、中村は喜んで・・・死んできます。そうすれば私は、先生として死んでいけるだいね。


ずっと国が求める教師像を積極的に担ってきた彼が最後に見せた人間らしさは、彼には彼の理想があったし、彼は彼が思う「よいこと」を教え子たちに伝えてきたのであって、子どもたちをいじめたりしごいたりしていたわけではないのだということが伝わってくる哀しい場面でした。よかれと思ってしたことすら時代にゆがめられてしまう哀しさ。その中でも、彼なりの正義を貫く姿。「いい人」ではなかったけれど、「悪い人」でもなかった。私と同じように時代に流されている普通の人間だったんだな、ということが伝わってくる印象的な場面でした。

次に印象的だったのは、終戦直後、心ならずも戦争に加担してしまった自分を責め、このまま教師を続けてもいいのか思い悩むヒロインに恩師がかけた言葉。

日本は神の国だ。決して負けることはない。国のために喜んで命を差し出す人間になれと教え続けてきた。でも戦争に負けて世の中が変わった、教えることも変わった、だからと言って自分が、今までのことがなかったことのようにコロッと変わるなんて無責任なんじゃないか・・・・。確かにそれって辛いよね。とっても。でも私は辞めないわ、教師の仕事を絶対に。責任があるもの、私には。だから逃げない。責任を感じてるなら胸を張りなさい。あなたはいつだって子供たちのほうを見て、子供たちのことを考えていた。それは私が一番良くわかってる。私達のように世界や社会のことを何も知らずに泣かされてしまう人間を作らないために頑張ればいい。それが私たちの仕事でしょ。


特に最後の一言は、「教師」だけでなく「親」としての役目、「大人」として周囲の子どもたちと関わるときに忘れてはいけない姿勢だな、と強く強くおもいました。

そして、終戦を経て戻ってきた次兄、茂樹が「死ぬべきだったのは(長兄ではなく)私だったんです。生きて戻ってきてしまってすみません。」と泣きながら謝る場面で、普段は穏やかな父親が声を荒げる場面。

死ぬべき人間なんていない。お前の命は、お前だけのものじゃない。私のものでもある。陽子のものでもある。春樹のものでもある。

見ながら、このドラマは本当にタイミングよく「今」と重なっているなぁと思うことがしばしばでした。震災直後だからこそ、影響を受けた部分は大きいと思うけれど、この時代を乗り越えてきた人たちの言葉だからこそ、胸に響くことは多かったように思います。
私が半年間の中でもっとも心に残って、何度も何度も思い返したのはヒロイン、陽子の祖母の言葉でした。

苦労の重さは比較して決めるものではありません。よその人に比べ自分のつらさや大変さはたいしたことはないんだなんて思う必要はありません。あなたは大変な思いをした、つらかった、哀しかった、それだけでいい。だれかと比べる必要なんてない。

大丈夫ですよ、東京は。あの大震災からちゃんと復興したんですから。しかも前よりも立派な街になって、生まれ変わったんですもの。東京だけでなく、日本も大丈夫ですよ。そんなヤワな国ではありません。私達の国は。


まさにこの時代を乗り越えてきたこの年代の女優さんが言うからこそ、深みや重みのある科白だな、と思いました。渡辺さんの凛とした佇まいで言われたからこその迫力に満ち溢れていました。

歴代朝ドラの中でも5本の指に入るぐらい、とにかく大好きなドラマでした。最終回、年を重ねた三人娘が元気に集う姿を見て感動してしまうぐらい、感情移入をして見入ってました。ヒロインたちが年を重ねて元気に笑いあっている姿を見ているだけで、こんなに元気をもらえるなんて思ってもいなかったな。またね、年を重ねた育子を演じられた黒柳徹子さんがとてつもなく育子生き写しで!!すごい!育子だ!!ステキすぎる!!と涙ぐみながら心から感動しました。元気な女性たちにとてつもなく励まされたな。
「女性たちよ!よき人生を!」
この言葉も大好きでした。しばらくは私の座右の銘です。

IS~男でも女でもない性~

2011年10月12日 22時58分31秒 | テレビ鑑賞
□IS~男でも女でもない性~
□月曜夜22時日本テレビ放送
□出演
 福田沙紀、剛力彩芽、高橋ジョージ、南果歩、丘みつ子
 西田尚美、西村雅彦、井上正大、入江甚儀
□お気に入り度 夏クール4位/6作品
□感想 ☆☆*
「IS」という存在を今回、このドラマを見て初めて知りました。
ISとは「インターセクシュアル (intersexual) 」の略。
「半陰陽」とも言われており、遺伝子、染色体、生殖器などの一部、
または全てが非典型的であり、身体的な性別を男性や女性として
単純には分類できない状態の人たちを指すそうです。
このドラマではそういった身体的特徴を持つふたりの少女を中心に
物語が進みます。「少女」といっても、ふたりは男性や女性として
単純には分類できない状態で、ヒロインのひとり、ハルは
男性として育ってきたにも関わらず、突如、心身の女性化が進み始めたため
「少女」として高校に入学することになった「女の子」になることを選択したばかり。
もうひとりのヒロイン、美和子は母親によって無理矢理
「女性」として生きることを強要され続け、心身のバランスを崩しています。

もうひたすらに「なるほど・・・」と思うことばかりだったこのドラマ。
普段、ドラマを見る際は、登場人物の誰かに共感したり、
心を寄せたりしながら見ることが多いのですが、
このドラマばかりは、そういう近い位置での鑑賞ではなく
ひたすらに「こういうことがあるんだな」「こういう人たちがいるんだな」
と「知る」ためのドラマでした。
その中で私がもっとも心を寄せて見ていたのは
自分の子どもをまるごと受け入れることができず、
無理矢理、「女性」であることを強要し続け、そのことによって
自分も苦しみ続けている美和子の母親でした。
もし、私が「IS」という存在を知らずに子どもを生んで、
生まれたその子が「IS」だったら。
たとえ「IS」という存在を知っていたとしても。
私はハルの両親や祖母のようにフラットな状態で
わが子を人間としてまるごと受け入れられるのかな、と考えると
まったく自信がなく。きっと美和子の母親のように
「普通」にこだわってしまうだろうし、
「それがあなたの幸せなんだから」と決め付けてしまうんじゃないかな。
と思いながら見ていました。
私は狭い世界で生きて来ていて、「幸せ」も「普通」も
自分の想像力の範囲内でしか考えられないでいる。
だからこそ、「知らない」が故に、「愛情」故に
わが子を傷つけて苦しめてしまう美和子の母親が
私にとってはもっとも身近な存在でした。

「知る」こと、お互いに「知り合う」ことから
「親しくなる」ことって始まるんだろうな、と思える
清清しいドラマでした。
けれど、「IS」である、ないに関わらず
親しいからこそ、家族だからこそ、「分かり合う」ことっていうのは
すごくすごく難しいことなのかもしれないな、とも思えたドラマでした。

花ざかりの君たちへ2011

2011年10月11日 20時41分51秒 | テレビ鑑賞
□花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011
□日曜夜21時フジテレビ放送
□出演
 前田敦子、中村蒼、三浦翔平、桐山漣、満島真之介、徳山秀典、
 山田親太朗、柳下大、西井幸人、斎藤工、渡辺いっけい、石丸謙二郎
 柏木由紀、市川美織、岩佐真悠子、若村麻由美、鶴見辰吾
□お気に入り度 夏クール5位/6作品
□感想 ☆
リメイクを知った瞬間、「なんで?!だめだめだめ!まだ早すぎますよー!!」
と思わず妹さんにメールを打ったドラマ。衝撃がおっきかったんです。
でもって、「Q10」を見て以来、前田さんのことを応援していた私は
「絶対、視聴率よくないから、応援してあげなきゃ!!」
という気持ちにさせられました。
「Q10」の前田さんは本当にかわいかったのよー!
普段、歌番組で見ていても、前田さんは生き方や見せ方が不器用そうで
「応援してあげなきゃ」という気持ちにさせられるのです。
なんだかネガティブオーラが強すぎるところとか、アンチさんが多いところとかも
「守ってあげなきゃ」という気持ちにさせられるというか。

そんなこんなで見守ってました。イケパラ。
うん、予想通りだったな。
なんで、前作からこんなに早くにリメイクが決まっちゃったかな。
なんで、企画段階で誰も止めてあげられなかったのかな。
「出演者が地味。」とか「堀北さんほどの人気は前田さんにない」とか
色々と言われていて、芸能人って大変だなー、と心底思いました、。
かわいそうすぎるというか、残り続けるのが大変な業界と言うか。
絶対に出演陣の問題以前に企画や脚本の問題だと思うのに。

でも、久々に友人と見るドラマが重なったため、
感想をメールで送りあえて非常に楽しかったです。
この友人とはなぜか「面白いドラマ」や「好きなドラマ」の話題ではなく
「(いろんな意味で)オモシロイドラマ」や
「突っ込まずにはいられないドラマ」の話題で盛り上がるのです。
今回も大いに盛り上がりました。
そして、友人と「殿方の趣味がまったくかぶらないこと」を
改めて確認しあいました。もう何度も何度も確認してるけどさ。
本当にまったくかぶらないよねー、と感嘆。
私は、霊感ボーイを演じられていた柳下さんが大好きでした。
おそらく役が好みだったっていうところが大きく影響してはいるのですが。
男子新体操部を舞台に繰り広げられた「タンブリング」のときには
まったくかっこいいなんて思ったことなかったのに。
今回の萱島役は、ひたすらにかっこいい!と眼が釘付けでした。
奥ゆかしい優しさがとても素敵な役柄でした。

でもって、一応、今回のヒーロー、中村蒼くん。
・・・「クールな男の子」はイメージと違いすぎるなー、
「かわいい男の子」「優等生の男の子」の役のときのほうが
イキイキとしていて、かっこよく見えるなー、と思いながら見ていました。
一番最初に見かけたドラマでの役がとっても好みだった上に
福岡市出身ということで、それ以来、ずっと応援している子だっていうのに。
でもなー。今回の役はやっぱり無理があったかなー。

終盤、前作にも出演していた岩佐真悠子さんが
前作同様「ひばりさま」として出ていて、
やっぱりこの人ってば華やかだなー、と羨ましく眺めていました。
きっつい役を演じたかと思うと、
あほみたいにテンション高い役(ひばりさま)で見かけて、
かと思えば、どうしようもない母親役で土曜9時に見かけたり
いろんな役で見かけることができて嬉しいな。

うーん。
やっぱり「なんで今、リメイクしちゃったんだろう。」
という気持ちがぬぐえません。
前田さんの次の作品を楽しみに、心待ちにします。

美男ですね

2011年10月10日 20時39分43秒 | テレビ鑑賞
□美男ですね
□金曜夜22時TBS放送
□出演
瀧本美織、玉森裕太、藤ヶ谷太輔、八乙女光
片瀬那奈、井森美幸、高嶋政伸、萬田久子
□2011年度夏クールお気に入り度 5位/6作品
□ストーリ
シスターになるため修道院で修行する美子(みこ)の双子の兄、美男(みおう)は行方不明の母を探すために歌手になるという夢が叶い、大人気イケメンバンド・A.N.JELL(エイ・エンジェル)の新メンバーとして加入するはずだった。しかし、美男は怪我をしてしまい、すぐにはバンドに合流できなくなってしまった。困ったマネージャーは、美子に「少しの間だけ兄の代わりをしてくれないか?」と頼む。困惑しながらも、兄がバンドに加入した理由を知った美子は髪を切り、女であることを隠して『A.N.JELL』に加入するが、メンバーの廉に恋をしてしまう。

□感想 ☆*
なんで企画段階で「視聴率取れないよ?」って気付かないのー!!
と思ったドラマ。(あ。「花盛りの君たちへ」の早すぎるリメイクにも
同じ感想を抱きました。そっこー友人と妹さんに突っ込みメールを送りました。)
韓国版の本家本元ドラマが視聴率が高かったからって
「日本版を作りました。さあどうぞ☆⇒きゃー!素敵ー!!」
ってなる可能性は限りなくゼロに近いと思うんですけど。
大体、韓国ドラマを好んで見る方って
日本のドラマのことあまり好きじゃありませんよー?
ジャニーズのことなんて「けっ」って思ってる方ばかりですよー??
とTBSさんに教えてあげたい、と心底思いました。

でもって、ジャニーズ事務所の若者たちを
「ちっちゃい頃から弱肉強食の世界でがむしゃらに働いてきた偉い子達」
と尊敬の念を抱いている私としては、どうしても応援したくなり。
「これで視聴率が悪かったら、また必要以上に
 『ジャニーズで視聴率は取れなくなってきている』
 ってたたかれちゃうんだよね。企画で問題あり(だと私は思う)のに
 そんなのかわいそすぎるやい!!」
というその一心で(その思いだけで)地道に地味に応援していました。
見れる限り、見ておりました。

またねー、八乙女さんがねー、ちっちゃい頃からしたら
びっくりするぐらい麗しく成長されてたんでびっくりしちゃって。
「金八先生」でシュウを演じていたときは顔立ちも体つきも小猿みたいで
「本当にジャニーズJr?なんで??大丈夫??」
と失礼な感想を抱いていた私は、ジャニさんの審美眼に度肝を抜かれました。
でもって、演技も声の出し方も褐舌も「金八先生」の頃と比べると
まったく異なっていて、「ずっとがんばってきたんだねぇ。すごいねぇ。」
と思わず親戚のおばさんのような感想を抱いて見守ってしまいました。
というわけで、このドラマ。
私にとっては八乙女さんが主役でした。
登場人物のキャラも立ち位置も私の好みどんぴしゃだったし。
自分のことより仲間のために動くことができる、
仲間の幸せを願うことができるすっごくいい子だったのです。
他の子たちはみんながみんな自分の恋心でいっぱいいっぱいで
自分の思い最優先でしか動けていなかっただけに、
余計に「なんていい子なんだー!!」と思いながら見ていました。

それにしても。主役のオンナノコ。瀧本さん。
1回たりとも男の子には見えませんでしたよー!!
いつだってかわいらしいオンナノコでした。
NHKの朝ドラ「てっぱん」に出ていたときよりもオンナノコだったもの。
本家本元のドラマ版のヒロインはどんな子なのかなー?
と好奇心が刺激されました。再放送されないかなー。

それでも、生きてゆく

2011年10月09日 20時48分51秒 | テレビ鑑賞
□それでも、生きてゆく
□木曜夜22時フジテレビ放送
□出演
 瑛太、大竹しのぶ、風間俊介、田中圭、柄本明、倉科カナ、酒井若菜、
 満島ひかり、風吹ジュン、時任三郎、福田麻由子、小野武彦、佐藤江梨子
□2011年度夏クールインパクト 1位/6作品

□感想(---)
重厚で見ごたえのあるドラマでした。
幼い妹(娘)を殺された家族と、幼い少女を殺した兄(息子)を持つ家族。
一見、まったく異なるように見える痛みなのに、
どちらも同じように傷ついて、同じように過去を背負って
同じように未来へ踏み出せないでいる家族の姿がとても印象的でした。
たった一度の過ちが引き起こされるまでに、
いろんなちょっとした「悲鳴」や「サイン」があって
たった一度の過ちがその後に続く「今」をこれでもか、これでもかと傷つける。
人を殺しました。つかまりました。刑務所に入りました。罪を償いました。
で終わることではないし、殺された人、殺した人だけではなく、
1度の過ちがその周辺にいる多くの人の人生を狂わせてしまうこと、
人はどうしようもなくひとりで完結できないのだということが
苦しくなるぐらいに迫ってくるドラマでした。

最後まで、登場人物たちがどんな未来を選択するのかがまったく想像できませんでした。
彼らが辛い過去をどんなふうに乗り越えて「それでも生きていく」
という想いを抱けるようになるのか、
どうやって「明日」に一歩を踏み出せるようになるのか、
固唾を呑んで見守りました。
なんとか最後まで見守ることができたものの、
「もう無理だ」と思うこともしばしばでした。

彼らに降りかかってくる「過去」も「今」も辛すぎて見続けることができないよー、
と何度も思いました。でも、見てよかった。
彼らが何度も何度も泣きながら、のた打ち回りながら、傷つきながら
やっとの想いで掴んだ未来は、どれも心から応援できるものでした。
選ばれた未来は、どれも「これからが大変」だと思えるもので、
私たちは生きている限り「ハッピーエンド」にたどり着くことはできないんだな、
となんとも当たり前のことを今更ながらに思いました。

それにしても別格だな・・・と思ったのは大竹さん。
彼女の鬼気迫る演技、あちらとこちらの境界線上で過ごすことで、
痛みから目をそらしてきた15年の重みがその存在から伝わってきたし、
こちらに戻ってきてからこそ味わうことになった苦しみを体全体で、
鬼気迫る表情で演じられていました。
空気がひりひりするってこういことなんだ・・・。
画面のこちら側で鳥肌が立ちました。
娘を殺した少年を演じた風間さんと対峙した場面は、
本当に体当たりで、「虚構の世界」であることすら忘れさせてくれました。

またね、風間さんが・・・。本当に怖かった!!
そして、なんとも痛々しい役回りでした。
まったく共感できないし、本当に怖かったし、
最後まで自分の罪を反省も後悔もしていない姿にいらだちも覚えたけれど
でも、やっぱり「かわいそうな人」でもあったんだな、と思える役柄でした。
自分の抱えるトラウマや問題をきちんと認識していたのも
自分の中に潜む狂気を一番恐れていたのも彼だけで、
認識してはいるからこそ、そこから目をそらさなければ
生きることができなかったんだろうな、と思わせてくれる演技でした。

でも、もっとも共感したのは、彼に惹かれて、彼との未来を夢見て、
結局は彼に絶望した酒井さんの役かも。
彼に裏切られて、彼に絶望したのに彼を思わずにはいられない。
「彼を助けてあげてほしい」と言わずにはいられない彼女の存在に
すごく説得力があった気がします。中盤しか出ていないにもかかわらず、
彼女もまた「それでも生きてい」かなければいけない人なんだろうな、
と思わせてくれる存在感でした。
また、酒井さんがこういう役、とってもお似合いなんだよ!!
こういう人かも、と思わせてくれる危うさを見事にかもし出しちゃうのです。
(そういうところが好きです。)

彼がしたことは許されない。
それでも、彼を見捨てることも憎むこともできなくて苦しむ家族がいて
彼と新たに出会って、彼に惹かれる人がいる。
だから、起きてしまった事件に「解決策」とか「時効」なんてものはないし、
被害者家族にとっても加害者家族にとっても、そして加害者本人にとっても
終わりはこないんだな、と思いました。

「生きることを放棄してはいけないんだ」でもなく、
「それでも生きていかなければいけないんだ」でもなく
「それでも生きていく」という決意がタイトルになっていること。
終盤、主人公が加害者に対してこのタイトルを決意として語りかけたこと。
なんだかそれが今の私の心境とリンクしていて、とてもきついラストでした。
「それでも生きていく」というドラマのタイトルに込められた決意は
今の私には、ひりひりと痛いけれど、でも、どんな未来に遭遇しても
自分が選択した過去を後悔したり、絶望したりしても
「それでも生きていく」という選択を放棄しない人間になりたい、と思いました。
・・・と、心が元気なときは思えるんだけどな。

全開ガール

2011年10月08日 20時43分02秒 | テレビ鑑賞
□全開ガール
□月曜夜21時フジテレビ放送
□出演
 新垣結衣、錦戸亮、谷花音、高木星来、蓮佛美沙子、平山浩行、薬師丸ひろ子、
 竹内力、荒川良々、佐藤二朗、青山倫子、皆川猿時、鈴木亮平、皆藤愛子
□お気に入り度 夏クール1位/6作品
□感想 ☆☆☆*
錦戸さんの演技がとても好きです。錦戸さんが演じると、どの役も安心して
見ることができます。どんな役でも愛しく見えてしまう。応援したくなります。
私にとってはそういう存在の錦戸さんですが、挫折顔なのか、
普段は、ちょいひねた役、でも本当はいい子なの!という役が多め。
したがって、ドラマの中では常に影がある表情多し、です。
しかしながら、今回のドラマでは直球ストレートで「いい人!!」の役。
笑顔多めで表情豊か、とっても新鮮な演技でした。
・・・かわいいっ!(結局のところ、感想の落ち着き先は軽いわけですが。)

序盤で恋に落ちてしまった錦戸さんは、どんなにひどい目に合おうとも
一途にヒロインを思い続けていて、とてもけなげな殿方でした。
最近のドラマって、設定が大人になればなるほど、
男性が女性に片思いをして、男性が女性を思い続けるというストーリ展開が多いな、
と思いながら見ていました。

・・・社会人女性、疲れてるんだろうな。
疲れてるから、ドラマの中では「女性が」がんばるところを見たくないのかな
それで、思われたり守られたりする設定が多いのかな、
とそんなことをちらりと思いながら見ていました。

ドラマのストーリーもヒロインのテイストも松嶋さんがとてつもなく美しかった
「やまとなでしこ」を思い出させてくれるものでした。
父親との再会とか、お父さんを見送った後に心が弱って泣いちゃうところまで
そっくり同じようなエピソード見たことあるよー!と驚きましたし
あ!この子、若葉ちゃんだ!!と指摘したくなる女性キャラクターも登場していました。
でも、「やまとなでしこ」の時代より更にヒロインのキャラは強くなっていて、
自分の幸せを誰かに(男性に)求めず、「自力で幸せを掴んでやる!」とばかりに
努力を惜しまない姿がとても印象的でした。
・・・ドラマって「今」を如実に表すのね。
今や所得格差は、「男性」と「女性」の間に起こっているわけではなくて
「正社員」と「派遣社員」の間に起こっているものね。
そりゃ、「男性に頼る」よりも「自分が正社員としてばりばり働く」ほうが
確率的に幸せになれる確率が高くなるよね・・・。

というわけで、清々しく雄々しく努力を惜しまないヒロインが好きでした。
彼女が努力の方角をひとつに絞らないところもすごく好きでした。
「お金だけが大事」とか「勉強だけが大事」とか思っていなくて
「どんなことであれ、私は絶対に途中で諦めない!」という信念のもと
「子育て(シッター業務)」も「お料理(お弁当づくり)」も
すべてに手を抜かないヒロインはすごくすごくかっこいいヒロインでした。
私も見習わなきゃな、見習いたいな、見習わなきゃいけないんだろうな
と何度も思いました。
男性に頼れないんだったら「努力する能力」を磨かなきゃいけないんだよね。
うん、分かってはいるんだけどね。
と、色々と胸が痛くなるドラマでしたが
そんなことは頭の片隅においやって、楽しんでいました。

ストーリー展開は、見事に予想通り。
でも、難しいことを考えずに楽しめて月曜の夜にぴったりなドラマでした。
再放送があったら、やっぱり見ちゃうだろうな。

脇役さんで心に残ったのは、やっぱり薬師丸さん。
いつもの通り、きつい上司を潔くかっこよく演じられていました。
強くてきつくて身勝手で、実際にいたら絶対に嫌だな!
お近づきになりたくないな、と思わせてくれる素敵に嫌な上司なんだけど
「たくさんたくさん大変なことを乗り越えてここまで来たんだろうな。」
とドラマでは表立って語られない過去をふとした仕草や表情で見せてくれて
回を追うごとに「お近づきになりたくない上司」から「尊敬できる先輩」
「間違ったことは言わない信頼できる上司」という存在に。
私もああいうふうに年を重ねていきたいな。と思わせてくれる素敵な女性でした。
あとは子役ちゃんおふたり!
めちゃめちゃかわいかったー!!
最近の子役さんはかわいい上に演技が上手で圧倒されます。