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のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

黒の女教師

2012年09月22日 08時34分00秒 | テレビ鑑賞
□黒の女教師
□金曜夜22時TBS放送
□出演
 榮倉奈々、市川実日子、小林聡美、木村文乃、光石研、南果歩
 駿河太郎、トリンドル玲奈、モロ師岡、鈴木亮平、
 松村北斗、千葉雄大、西井幸人、大野いと、広瀬アリス、竹富聖花

□お気に入り度 2012年度秋クール1位/1作品
□ストーリ
都立國文館高校で進路指導を担当する高倉夕子は、昼間は優れた指導力で生徒と接するクールな教師。しかし、夜になると、同僚教師のすみれや彩と共に、校内外に蔓延る教育的難問を解決するための「課外授業」を行っている。課外授業は時間外のために別料金であり、その問題解決のためには手段を選ばない。3人にはそんな「課外授業」を行わざるを得ない理由があった。
ある日、彼女たち「黒の女教師」達の前に一人の転校生があらわれた。

□感想
今クールは、これ一本のみ。他に「トッカン」「サマーレスキュー」も見ていましたが、いつのまにか挫折してしまいました。母上は継続して見ていたので、ちらちらとストーリは追っていますが、いつしか流し見に。あ、会社から帰れたら「浪速少年探偵団」も見ておりました。夏休み時期の昼ドラのような爽やかで分かりやすいベタなドラマ展開が大好きだったなー。
というわけで、今回はこのドラマが私の一番のお気に入りでした。「一番の」っていうのも大袈裟だけど。

元気な天然ちゃんのイメージが強い榮倉奈々ちゃんがクールで笑わない教師をかっこよく演じておりました。声質やしゃべり方が幼いので、どうしても「がんばってる」っていう感じにはなってしまうけれど、でも、こういう役の榮倉ちゃんもいいなぁ、と私は思いました。大好きな女の子なので、いつも笑顔のかわいいヒロインだけ演じるよりも、こういう役も交えて演じてくれる方がいろんな顔が見られて嬉しいのです。
でもって、そんな榮倉ちゃんを市川嬢と小林さんががっちりしっかりサポートされてました。さすがの存在感!このふたりが並んでるところを見るのは「すいか」以来じゃないかなー。あのときは「若手女優」だった市川嬢が小林さんと肩を並べてヒロインの榮倉嬢をサポートしているところを見られたのは感慨深かったです。そして、私は、彼女たちふたりがどんな役を演じても好きだなぁ、と思いました。・・・違うか。彼女たちが選ぶ役が私のツボなんだろうな。でもって、好きな役を演じるからますます好きになる、というポジティブスパイラル。
とにかくヒロイン3人がつるんでる姿が大好きでした。お酒飲んで、トランプして、課外授業して、と割と「いつも一緒にいるのね!」っていう女子高ちっくな関係だったのに、一緒にいても、お互いに甘えることなく、寄っかかりすぎることもなく、距離感を保って傍にいる3人の空気感が大好きでした。こういう年代を超えた友人関係って素敵だな。

お話も面白かった!
私、勧善懲悪もの大好きなのです。勧善懲悪じゃなくても、やられたらやり返す「目には目を、歯には歯を」的なドラマが大好きなのです。水戸黄門とか必殺シリーズとか。その流れとして、このドラマも大好きでした。ただ、一話完結テイストでいろんな悪人が出てくるだけに、一話ごとの面白さにばらつきはあった気がします。

・第1話 脱法ハーブを売るエリート大学生の回。
もう早乙女さんの悪役っぷりがすごすぎた。この人、ホストみたいな風貌させたらくらくらするほど似合っちゃうのね、と感嘆しました。

・第2話 女子高校生と遊びで付き合う野心家の高校教師の回。
こちらも柏原(弟)くんが爽やか風味なのに、ものすごく厭味な役を清々しく演じておられました。「こうやったら、女子は喜ぶんだろ?」みたいな開き直り方がすっごく似合ってた!あと、情け容赦ないヒロインたちの成敗っぷりもすばらしかった。

・第3話 痴漢詐欺でひともうけ企む女子高校生グループの回。
本当にありそうな怖い話だわ・・・と思いながら見ておりました。何も悪いことしていないのに、たまたまそこにいるだけで騙されてしまう日常のすぐそばにある危険がすごーく怖かった。それだけに、ヒロインたちが女子高生を小気味よく騙し返す流れは気持ち良うございました。

・第4話 モンスターペアレントの回。
今ひとつ盛り上がれず。最後、母親を追い詰めるんだったら、もっと徹底的に追い詰めないと!と思いました。母親から逃れたがっていた息子が最終的に母親に手を差し出したところも、なんとなく不満でした。モンスターペアレントはあの程度では心入れ替えないんじゃないかな。

・第5話 市川嬢が高校時代の彼氏と再会する回。
こういう荒んだ役をやらせたら右に出るものはいませんよ!の加藤虎之助君。しかもせこくてちっちゃい小悪党なのです。素敵!個人的には元衆議院議員の杉村さんが女子高生を買うお客様役で出てきて「なんてイメージにぴったりなの!!」と興奮しました。演技下手だったけど、それを補って余りあるぴったり具合だった!こういう役専門の役者として極めて欲しいなー。

・第6話 娘を虐待する有名ピアニストの回。
杉田さんも・・・こういう役お似合いですね。と感慨深く見ました。演技がホントにうまい。だからどんな役を演じても好きです。高倉先生に回し蹴りをくらったときの変顔が一番印象的でした。きっと面白くなっちゃったんだろうな。回し蹴りくらっている自分に。というぐらいのデフォルメされた蹴られっぷり。

・第7話 中学時代の同級生に脅迫される優等生カップルの回。
脅迫してくるお友達が「梅ちゃん先生」に出てくる朴訥な従業員の子でおったまげました。「梅ちゃん先生」では坊主頭と東北弁がすっごく似合う見るからにいい子の役なのに、こちらでは高校辞めてやくざグループに入ろうとしているやんちゃくん。役者さんってすごいな・・・・。

・第8話 「学校のために」なんでもする副校長の回。
まさかね。まさか副校長まで「愚か者!」と回し蹴りくらわされるとは思っていなかったのです。その展開に驚きました。でも、この副校長はどちらかというと、校長に「やらされていた人」だと思うの。校長は表立ってはっきりと「そうしなさい」とは言わないけれど、でもはっきりと意思を伝えていて、無言の圧力は大きいと思うの。回し蹴りされるのは副校長じゃないはずなんだけどなー、と少し不満だった回。この役の光石さんは「悪人」って感じじゃなかったもの。彼はもっとすごい鋭い悪役ができちゃう人ですよー。そちらのほうがもっと魅力的ですよー!と思いました。

・第9話 高倉先生への復讐のためにクラスメイトを操る転校生の回
「愚か者!」が不発だった回。ずっと思わせぶりに行動してきた転校生にスポットがあたって、ようやく彼の本当の目的が明らかに。・・・そのために転校までして、クラスメイトあやつってクラスの雰囲気をめちゃくちゃにして、優等生カップルの中をぎくしゃくさせて。という労力を考えると、彼の恐ろしさはすさまじいと思います。その行動力とか見事な策略を正しく使えたらとてつもなく偉い人になれそうな気がします。この子の雰囲気は、ほんの少し「3年B組」に出ていたころの風間俊介君を思い出しました。少し似ている気がします。こういう暗い屈折した役が似合っちゃうところとか。クラスのアイドル、広瀬アリスちゃんはかわいくて大好きでした。

・最終回 校長が回し蹴りされて、みんなが「先生!」と追いかける回。
・・・最終回が一番、不完全燃焼でした。なんでかなー。入り込めなかったなー。変に「大円団」にしなくてよかったのに。とも思いました。クールビューティを極めてもよかったんじゃないかな。「先生!」「先生!!」と生徒たちが高倉先生を追っかけてくる場面が妙に白々しかったような・・・。この場面よりも、高倉先生が前に立つとざわついていた教室がいつの間にかしんと静まり返る、という描写(何話だったかな・・・)のほうが「高倉先生がいつの間にか慕われている(一目おかれている)」という状況が分かりやすく好きでした。

全体的に前半のほうが面白かった気がします。割と情け容赦なくダークな仕返しを選んでいて。やるんだったら徹底的にやらないと!と思うわけです。ドラマなんだし。

Q10(キュート)

2012年09月18日 23時08分36秒 | テレビ鑑賞
■Q10(キュート)
■2010年秋クール 日本テレビ土曜21時
■出演
佐藤健、前田敦子、蓮佛美沙子、賀来賢人、柄本時生、高畑充希、細田よしひこ、
福田麻由子、池松壮亮、田中裕二、小野武彦、薬師丸ひろ子、白石加代子

■感想 ☆☆☆☆☆
夜なべ作業として行っていたバザーポスターの色塗り作業のお友達だった作品。
色塗りしていたら、最終回まで見返すことができました。
前田さんもAKBを卒業したことだし、久々に見返したいな、と思っていたのです。
久々にドラマを楽しんで、やはり木皿泉さんの脚本は大好きだな、と思いました。
変に作りこみ過ぎない自然体の言葉で、
確かに!と共感できるモノローグがドラマ全体に散りばめられていて
その言葉の数々をそっと抱きしめたい気持ちになりました。
私の中にある大事な部分、やわらかい部分が刺激される感じ。
見終えた後に優しい気持ちになるドラマでした。

そして、前田さんがやっぱりかわいかった!
私は好きと思った人のことはとことん大好きなので、
このドラマで前田さんのことをちゃんと知って以来、
ずっとずっと大好きなのです。

人間が何なのか知らないロボット。
だからこそ、とんちんかんなこともたくさんやるし、
空気が読めていないような発言も重ねてしまう。
けれど、毎日の体験から少しずつ少しずつ人間というものを知っていく。
そんな設定が私の前田さん像と見事に重なってました。
特にとんちんかんというか、変に器用じゃないところというか
人の機微がいま一つよくわからずに対応が不器用なところとか。
そんなキュートがとてつもなくかわいらしく、愛らしかったのです。
ロボットだから感情なんてないはずなのに、
そのロボット(=前田さん)に一番、感情移入してしまいました。
とにかくかわいい。
顔とか姿かたちだけではなく。
新しいことを知った時の反応とか、
とんちんかんなんだけど、丁寧でかわいらしい言葉遣いとか。

Q10が何者なのか、何が目的なのかわからないままドラマを最後まで見続けて。
最終回でその種明かしがされたとき、あまりにあったかいラストで思わず泣いてしまいました。
今回は二度目の鑑賞で、ドラマの内容やあらすじはなんとなく覚えていたため
最終回の種明かしも全部全部知っているのですが。
全部全部知っていても、最終回のあったかさは格別で。やはり泣けました。

鍵のかかった部屋

2012年07月08日 23時13分03秒 | テレビ鑑賞
□鍵のかかった部屋
□月曜夜21時フジテレビ放送
□出演
 大野智、戸田恵梨香、佐藤浩市
□お気に入り度 2012年度夏クール2位/7作品
□ストーリ
警備会社「東京総合セキュリティ」の研究員、榎本とフリードマン・芹沢総合法律事務所の新人弁護士、青砥純子、そして彼女の上司で企業法務専門の弁護士、芹沢 豪が密室殺人事件に関わり、(時に巻き込まれ)、3人で協力して密室の謎を解き明かし、事件を解決する姿を描く。
□感想
大野さん出演ドラマの中で最も好きな作品となりました。元来、大野さんの声や演技が大好きですが、連続ドラマ初主演作品の「魔王」はストーリ展開が辛すぎて、まったく見返せず。(ヒロインを演じた小林涼子ちゃんも大好きだったんだけどな。最近、お見かけできていないな。)「うたのおにいさん」はストーリ展開もキャラクターも大好きで楽しく見ていたけれど、なにせ事務所に怒られまくっていた釣り熱狂中時代でビジュアルが今ひとつ・・・。「怪物君」は、当初ドラマ化の話を聞いたときに「なんで!?なんで実写化しちゃうかなぁ!なんでそんなギャンブルに手を出すかなぁ。」と企画した人に八つ当たりするぐらい拒否反応を示していましたが、できあがった怪物君は思いの外、かわいくて、その上、演じている人たちがみんなとても楽しそうで、あのドラマの世界観が大好きでした。ただ、なんというか「かっこいい!!」とときめくドラマではなかったな、と。そんなこんなで大野さん出演ドラマで役者さんもお話も全部ひっくるめて大好き!という作品には出会えていなかったのです。今までの大野さんの出演ドラマの中でもっとも好きだったのは人気作家とコラボした「世にも奇妙な物語」の中の一編でした。年相応の会社員役の大野さんは、スーツ姿がなんともかっこよかったのです。万城目学さんの脚本も、万城目さんらしく、短編ながら伏線がしっかりと回収されていて、とても面白かったっけ。

というわけで、今回のドラマも年相応の会社員役の大野さんにおおいに期待していて、そして期待通りに大好きな作品となりました。大野さんの声と滑舌のよさ、そして所作の美しさがふんだんに活かされた素敵な役どころでした。普段の大野さんの滑舌の悪さ(というよりは気合の入っていないひらがなボイス)や猫背っぷりが嘘みたい。何より膨大なセリフ量!第1話を見終えた時点で「大野さんがバラエティ番組1年分ぐらいしゃべってるよー!」と大いに興奮しました。(ま、バラエティ番組出演時にほとんどしゃべらないから、というのもありますが。)あれだけのセリフをよく覚えたなー、と感嘆。早口なのに聞き取りやすいセリフはリーガル・ハイに出演していた堺さん同様、私のときめきポイントでした。
また毎回の衣装がとてつもなくかわいらしくて。カッターシャツにネクタイ、そしてVネックセーター、もしくはカーデガンって!私の大好きなアイテムが盛り沢山で、そりゃかっこいいよねぇ。かわいいよねぇ。と毎回毎回の衣装チェックも楽しい3か月間でした。普段の大野さんの衣服に対するこだわりのなさも大好きですが、だからこそ、こういった「きちんとしたカッコの大野さん」も珍しくて(新鮮で)楽しかったなー。

ドラマ自体も、「きらきらひかる」を思い出すテンポの良さで、主要登場人物3名の会話劇を楽しみました。シチュエーションコメディめいたつくりで、基本的に同じセット(榎本さんの仕事場)で繰り広げられる息の合った会話が聴いていて気持ちよかったな。
第一話で登場したときは、確かに有能な弁護士さんだったはずの芹沢さんがいつの間にか青砥さんもびっくりの天然さんになっていて、「金になる企業法務専門しか引き受けない!」と豪語していたのもどこへやら、「えのもっちゃん」との密室破りを楽しみにしている姿がとてもかわいらしかった!50過ぎた渋い俳優さんに『かわいい』はどうかと思いますが、それでも芹沢さんは『かわいい』人でした。「えのもっちゃん」好き好き具合とか。えのもっちゃんに自分の意見を認められた時の喜び具合とか。えのもっちゃんと青砥さんに仲間はずれされた時のしゅんとした姿とか。ええい!かわいらし過ぎるわ!
特に刑事さんに対して妙な対抗意識を持っていて、榎本さんを取り合っているところとか大好きでした。

戸田さん演じる青砥さんも嫌味ない天然ぶりで。不器用だったり空気がよめない部分を持っていたりするのに、いつのまにか場の空気を支配しているところとか、悪気なく無邪気に芹沢さんをあごで使っちゃっているところとか大好きでした。いつもはきつい役どころの多い戸田さんがこういう「天然さん」を演じていたのは新鮮で面白かったな。普段はスタイルのいい戸田さんが野暮ったいラインのグレースーツで通しているところも、いかにも「青砥さん」でこだわっていたなぁ、と思うのです。

一話完結のドラマの中、見せ場を主役である大野さんにすべて渡してしまのではなく、3人でチームとして機能するところが大好きでした。もっとも、それも「密室にしか興味がない榎本さん」ならでは、の役割分担で、無邪気に事件を拾ってくる(事件に首を突っ込んでしまう)青砥さんと密室に興味があって、事件解明(ではなく、密室やぶり)に注力する榎本さん、そして、密室やぶりだけで満足した榎本さんにとって代わって事件の収束を図り、おいしいところを持っていく芹沢さん、というふうに、それぞれのキャラクターと話の展開がうまく噛み合っていたなぁ、と思うのです。

余韻を持たせない場面転換がラストにも効いていて、なんともいえないかっこいい終わり方でした。続編も作れそうな終わり方ではあるけれど、このまま終わったほうがかっこいいんじゃないのかな、と思うのです。もっとも、続編があるというならば、それはそれで大歓迎です。できれば続編では、榎本さんのダークなところとか、もっとプライベートな部分にも踏み込んでいただければな、と思います。

もう一度君に、プロポーズ

2012年07月07日 10時36分19秒 | テレビ鑑賞
□もう一度君に、プロポーズ
□金曜夜22時TBS放送
□出演
 竹野内豊、和久井映見、山本裕典、倉科カナ、市川由衣、渡辺哲、
 小野寺昭、真野響子、光石研、杉本哲太、袴田吉彦、朝加真由美
□お気に入り度 2012年度夏クール3位/7作品
□ストーリ
毎日を平凡に穏やかに暮らしていた波留(竹野内豊)と可南子(和久井映見)の夫妻。ある日、可南子が病に倒れ、手術で一命をとりとめる。無事に回復に向かっていく可南子だが、原因不明の症状で波留と出会ってから今までの5年間の記憶を欠落させてしまう。可南子に忘れられる中で、改めて可南子への想いを革新する波留。可南子は再び波留を愛することが出来るのか。
□感想
最近、「恋愛」に主軸を置いたドラマって少ない気がします。本筋は「お仕事」だったり「若者たちの成長」だったり「推理もの」だったりして、その主要テーマに恋愛もからめてみました、みたいなドラマがほとんど。「恋愛」について、登場人物の気持ちの揺れを丁寧に追いかけるドラマって少ないなぁ、と思うのです。そんな中、このドラマは恋愛モードに浸れる素敵なドラマでした。かといって、登場人物たちが過剰に恋愛体質というわけでもなく、ごくごくまっとうな感覚をもった普通の社会人が大切な人を見つける(見つけ直す)過程を丁寧に描いてくれていて、すごくすごく共感しながら見ておりました。何よりね、竹野内さんがかっこよすぎて!かっこいい俳優さんってなかなか正統派のかっこいい役どころをやりたがらない傾向にあるんで、こんなにもまっとうにかっこよく素敵な竹野内さんも久々に楽しんだ気がします。もうね!顔もスタイルも服装も声も何から何までもんのすごくかっこよかった!かっこいい人が不器用だったり無骨だったりする姿って反則だわ・・・としみじみ思いました。奥さんである可南子さんが病気のため、実家に帰った後の部屋の散らかり具合とか、コンビニ弁当を食べてる姿とか、食べ終えたコンビニ弁当の後片付けがされていない部屋とか、そのあたりもきゅんきゅんしながら見ていました。この辺りの描写が本当に好きだったなー。いいじゃん、可南子さん。記憶なくしていようがなんだろうが、ふと気がついたらこんなかっこいい旦那様がいたなんて、すごい奇跡じゃないの!早く家に帰ったげてー!と何度も思いました。

でも、和久井さん演じる可南子さんも、恋愛に対して積極的ではなくて、「とりあえず」なんてできない人なんだろうなぁ、考えて考えて考えて。で、納得しないと動けない人なんだろうなぁ、ということが表情や視線やセリフの間合いでちゃんと伝わってきて、共感できてしまうキャラクターでした。記憶をなくして戸惑っている姿に、何度も「考え過ぎ無くていいんだよ。」と励ましてあげたい気持ちになりました。考え過ぎた結果、自分の気持ちに素直になれない不器用なところが和久井さんの演技にすっごくあってるなぁ、と勝手に思っておりました。昔から和久井さんが演じる女性が大好きなのです。私にとって、和久井さんの一番の魅力はおそらく声で、あのあったかい声質がこういった役柄にすごく似合うなあ、と思いました。図書館勤務とか!本当に似合う。

そしてふたりを見守る両親たち。波留の父親を演じる小野寺さん!あの「毎度お騒がせします」のちょっとエッチなお父様がまさかこんなに素敵なミドル男性を演じるようになるなんて!!と時の流れをしみじみ実感。でも素敵な年の重ね方をされてるなぁ、表情がすっごくすっごく穏やかで魅力的な殿方だなぁ、と毎回の登場場面を楽しみに待っていました。相変わらずのひょうひょうとした演技で、軽いのに軽くない。波留と可南子さんのことをすごく大切に見守っている姿が印象的なお父さんでした。
真野さんが演じた可南子さんの母親も娘目線に偏らず、いつも公平に客観的にふたりの関係を見つめてくれていて、「人生の先輩」としてのアドバイスが的確な素敵なお母さんでした。穏やかだけど、しっかりとした感情に流されすぎない語り口は、きっと女手一つで子供たちを育ててきたからなんだろうな。父親役も兼ねてきたからこそ、のあのどっしりとしたお母さんぶりなんだろうな。弟君がどこまでも可南子さんびいきで感情的だったからこそ、お母さんのしっかり者具合が頼もしかったな。もっともお姉ちゃん大好きな弟君も、それはそれでかわいらしくて、(かっこいい)弟っていいなと思ったのですが。そして、弟君を執拗に追いかける彼女役の市原由衣ちゃんは、(私にとって、)助演女優賞並のインパクトでした。弟君の気持ちが離れていっているのを肌で感じながらも、気付いていないふりを貫く由衣ちゃんはいい感じにうざくて素敵でした。彼女の「弟君を気遣う優しい彼女ぶり」に何度、「こわっ!!」と叫んだかしれません。あんなにかわいいのに。

絶対にハッピーエンドになるって確信していて、その確信通りのあっと驚く展開は何もないドラマでしたが、その丁寧な、でも描きすぎない描写が大好きなドラマでした。心穏やかに毎週、楽しめたな。そして、可南子さんがつけていた日記を見ながら、「私も字は丁寧に書こう。」とか「日記にもっと有益なことを書こう。」とか「『どこ行った。楽しかった。』だけじゃなくて心の機微もつけなきゃだめだよね。」と日記の付け方について、何度も反省を強いられたドラマでもありました。なぐり書きはいかん、いかん。反省です。

リーガル・ハイ

2012年07月07日 01時36分53秒 | テレビ鑑賞
□リーガル・ハイ
□火曜夜21時フジテレビ放送
□出演
 堺雅人、新垣結衣、生瀬勝久、小池栄子、里見浩太朗
□お気に入り度 2012年度夏クール3位/7作品
□感想
録画予定のドラマが多すぎたので、今回は泣く泣く断念していたドラマでしたが、相次いで「今回はこれが一番面白いよね!!」と見てること前提で熱烈に同意を求められたり、見ていないと分かった途端に「なんで見てないとー?!絶対、面白いけん見りーよ!」と熱烈にお勧めされたりしたため、折り返し地点から鑑賞開始。後半の5話を鑑賞しました。そして、猛烈に後悔しました。
なんでっ!!なんで第1話から見てなかったかなぁっ!!私っ!!
(ジャニーズ主演ドラマが多かったためです。)
第5話見終えたと同時に、おすすめしてくれた友人たちに片っ端から「めっちゃおもしろかった!」とメールを打ちまくりました。

私利私欲に生きている(し、そういうふうに見せようともしている)古美門先生が魅力的で魅力的で。「金と女が好き」と言い放っていて欲望に正直に生きている姿は、いっそすがすがしいくらいに素敵でした。言っていることやキャラクターはとても極端だけれど、間違ったことは言っていないし、言葉や態度にぶれがないために、説得力あふれるキャラクターだったな、と思うのです。そして、いったん味方についたときの安心感がとてつもないキャラクターでもありました。困ったところもたくさんあるけれど、愛情に飢えている(だけとは言い難いか・・・・)根本的なところでまっとうな人だったんだな、と思うのです。そもそも、あんなに小憎たらしいのに、スキップしてる姿が嫌味なくかわいらしいってどゆこと?!もはやおっさんと言っていいお年頃(39歳)の男性がスキップしたら、私より断然、かわいく見えるってどゆことー?!と、色々と釈然としないものを抱えつつも、わくわくしながら食い入るように楽しみました。あと滑舌!!堺さんの超絶早口とその滑舌のすばらしさには、毎回毎回、飽きもせず感嘆させられました。見応えあったー。
古美門先生だけでなく、登場人物ひとりひとりのデフォルメされたキャラクターが見事に完成されていて見応えありました。小池さんと生瀬さんの迫真の演技ときたら!よくぞあそこまで振り切れたな、めちゃくちゃ楽しそうだな、とむしろ羨ましくなりました。コメディって思い切りが必要だなぁ、と改めて実感。

その一方で、里見さんがコメディ陣に引っ張られ過ぎず、重厚感ある佇まいを最後まで失わなかったところも素敵でした。(リアルタイムで助さん時代、黄門様時代の諸国漫遊を見守ってきた私は、現代ドラマに居場所を変えても素敵さを失わない里見さんにときめきました。)里見さんが他の役者さんのテンションの高さに引っ張られ過ぎずに重厚感を保ったからこそ、コミカルさが活きてくる素敵な役どころだったな、と思うのです。古美門家のリビングにがっきー、こみかどさん、田口君が横に並び、その脇で里見さんが見守る食事場面は、さながらシチュエーションドラマのようで味があってほのぼの。食事も毎回、とても美味しそうでした。

毎回毎回の裁判の題材には、シリアスなものが多く、原発を思わせるようなテーマも取り入れられていたけれど、「これはコメディですからね!」という原点を見失わない姿勢だったために、疲れることなく、拒否反応を持たず、自然と、現代社会が抱える矛盾や課題を気付かせてくれたんだと思います。「エンターテイメント」にこだわりつつも、一本筋が通った姿勢が魅力的なドラマでもありました。最終回に向けての予告で「真実は結局、コメディなんだ!」と力強いテロップが出ていたのですが、そのテロップをまったく裏切ることなく、最後の最後まで、コメディにこだわり続けた姿に、心底やられたわー!と脱力しました。まさか、最後にあんなに真剣にふざけてくれるなんて!ああいう展開で終わらせるなんて!生瀬さん、美味しいところを持っていくわぁ。全編通して、渋さ一辺倒の演技で笑顔をまったく見せなかったからこそ、の大オチだったな、と。ずるいっ!

とにもかくにも、早晩の再放送を切に求めます。

37歳で医者になった僕

2012年07月04日 22時00分44秒 | テレビ鑑賞
□37歳で医者になった僕
□火曜夜22時フジテレビ放送
□出演
 草剛、水川あさみ、ミムラ、田辺誠一、松平健
 八乙女光、桐山漣、斎藤工、鈴木浩介、真飛聖
□お気に入り度 2012年度夏クール5位/7作品
□感想
一般的に、医療もの、刑事ものはドラマの視聴率が高いんだそうです。でも、私は医療ものに(難病ものにも)あまり興味をそそられないほうなので、このドラマに対してのモチベーションは低く、淡々と流し見してしまいました。とはいえ、安心安全安定の草なぎさんテイスト満載ドラマで、本来医療ものがあまり得意でない私ですら、まっとうに楽しめるドラマでした。若干、安心しすぎてしまうというか、目新しさが感じられないというか。私にとって、「見ると楽しめるんだけど、ぜひとも来週も見たい!と思うほどではない」というドラマではありました。

もっとも、このところ、コメディ路線を突き進んでいた田辺誠一さんがひっさびさに年相応のかっこよさを身にまとった先輩医師の役で、そこはとても新鮮でした。その上、主役である草なぎさんのよき理解者であり、草なぎさんが追いかける医者としての理想を優しく見守ってくれていた先輩医師だったはずなのに、終盤から最終回にかけて、まさかの「あなた『いい人』ではなかったんですね!!」というダークな部分を見せてくれる一筋縄ではいかない人間造形で、非常に興味深かったです。

また、病院を「経営者」の視点でしか見られなかった院長を松平健さんが実に不敵な笑みを浮かべながら、楽しそうに演じられていました。まさか私の小さいころのヒーロー、新さんがこんな嫌われ者の役をするなんて!あんなに火消仲間たちに慕われていたのに!あの笑顔も暴れん坊将軍で見る頃から変わっていないはずなのに!なぜにさわやかさがまったくないの!!と俳優としての役の幅広さを感嘆しながら見てました。毎回毎回、甘いものをむしゃむしゃと食べるあの演出が妙に不気味で、悪役っぽさをよく表してたなー。

ラストで無理やりハッピーエンドにしなかったところにすごく好感を持ちました。水川さん演じる研修医仲間が草なぎさんへの想いをそっと胸にしまいこんで、医者として旅立っていくところも好きでした。水川さんがヒロインを演じると、少し苦手なのですが、脇役ラインに控えているときは、あのさばさばとした物言いやさっぱりとした佇まいがすごく好ましく見えてきます。なぜに「ヒロイン」だと苦手になっちゃうのかな。さっぱりとした面白いドラマでした。そして、病院にかかるときは総合病院ではなく、ご近所さんの町医者さんに診てもらいたいな、という気持ちを強められたドラマでした。滅多に行きませんけどね。そういった意味では、「少しぐらい風邪が長引いたっていい。できれば病院には行かないで済ませたい」という気持ちが更に強められたドラマでもありました。

パパドル

2012年07月03日 23時31分03秒 | テレビ鑑賞
□パパドル
□木曜夜21時TBS放送
□出演
 錦戸亮、優香、川島海荷、今井悠貴、谷花音、高畑敦子
 城島茂、関ジャニ、八嶋智人、えなりかずき、財前直見
□お気に入り度 2012年度夏クール6位/7作品
□感想
「ママはアイドル!」をうっすらと覚えている世代です。ミポリンにゴクミというアイドル夢の競演だったのよー!・・・という話題で盛り上がれるかどうかで世代が分かります。私は盛り上がれます。でもって、小学六年生で連載されていたアイドルの近況をコミックにしたものを見て、ミポリンと静香(現キムタク夫人)は親友だと本気で信じてました。かあくんには興味なかったけど、内海君は好きでした。
・・・言えば言うほど、世代の壁を周りに張り巡らせること間違いなしですが。
とにもかくにも、ミポリンとゴクミは私の二大アイドルでした。どっちも大好きだった!!あのノーブルな正統派美人の顔立ちが。それ故に「本人主演」というスタイルのこのドラマは、「憧れのミポリンって、本当にこんな子なのかな?」とわくわくさせてくれる大好きなドラマだったのです。
そんな大好きなドラマのリメイク。ジャニーズ勢の応援必至だし、案の定、関ジャニメンバーに嵐の大野さんに翔さん、TOKIOの城島リーダー、と先輩が続々出演して、テンション上がりました。が。コメディとしてのテンポが今ひとつだったような。というよりは、コメディ部分が割に少なかったような。もう少しコメディ部分を増やして、「アイドルが結婚しちゃっててんやわんや」の部分を面白おかしく取り上げちゃってくれたほうが面白かったんじゃないかなあ、と思いました。私が基本的にコメディ好き、というのもありますが。
特にドラマ序盤で再婚相手の3人の子供がアイドル「錦戸さん」との結婚に反対し続けるところは、子役さんたちの演技がうまいことも災いして、非常に小憎たらしく、本気で「いやいや、アイドルってだけで、そこまで反抗するもんなの?もう少し聴く耳持ってあげたら?」とイライラしてしまいました。(大人げない。)子供たちが錦戸さんになつくまでの期間が長かったなぁ。「パパがアイドルになっちゃったらこんな騒動があるんだよ。大変!でも、パパ大好き!」みたいな流れを勝手に期待していただけに。
とは言え、楽しみました。
特に関ジャニさん出演場面は、わちゃわちゃしてて面白かったな。個人的に関ジャニの中でもっとも好きなメンバーの安田さんが最初に錦戸君の結婚に気付いてくれたおかげで、出演場面が多く、とても幸せでした。シリアスな表情が多くてかっこよかった!錦戸さんの新居(奥さんやちびっこたちの待つおうち)までついてきて、錦戸さんを問い詰めるシーンが大好きでした。
そして、一見、気難しそうに見えてしまうすばるさんに「幸せになれよ。錦戸、幸せになってまえ。」と言わせてくれたのもすっごくすっごくうれしかったのです。最後の最後、生放送でこんなあったかいメッセージを伝える非常においしい(かっこいい)役どころをすばるさんに任せてくれるなんて。ありがとう!と思わず脚本家さんに感謝しました。(親戚のおばさんか。)3回は繰り返して見たなー。

三毛猫ホームズの推理

2012年07月02日 22時39分18秒 | テレビ鑑賞
□三毛猫ホームズの推理
□土曜夜21時日本テレビ放送
□出演
 相葉雅紀、藤木直人、大政絢、マツコ・デラックス、
 石坂浩二、大倉忠義、尾身としのり
□お気に入り度 夏クール7位/7作品
□感想
ジャニーズ勢が乱立していた今年の春ドラマ。
なにせ重度のドラマっ子。とりあえず気になるドラマはすべて初回チェックするのですが、初回チェックだけで大忙し。
朝ドラも録画してるんで、ふと気が付くと、録画番組数がとんでもないことになっていて、てんやわんやの4月でした。
そんなわけで、当初は嵐さんファンとして、大野さんと相葉さんのドラマは必ずや最後まで見届けるぞい!
と決意していたのですが、一番最初に挫折したのがこのドラマでした。

最後まで見ていないくせに、(「最後まで」とか言うのもおこがましいわ!という感じの第3回までしか
見ていないわけですが・・・)このドラマだけは、見終えてなかろうがなんだろうが、
是が非とも感想を書き残しておきたいぞー、と思ったのです。

書き残しておきたいことは、片山さん(=三毛猫ホームズシリーズの主役)はかっこいい。
これに尽きます。
ドラマしか見ていない人には伝わりにくいかもしれないけれど、片山さんは限りなく2枚目に近い
2枚目半のキャラなのです。そこだけは、誰かれ構わずに訴えたい。
確かに特性だけを確認すると、女性苦手、血が苦手、運動苦手、怖いの苦手、で刑事にまったく向いていない人です。
ドラマを見ていると、片山さんが「優しい」というよりは「情けない」。「優柔不断」というよりは「あほちん」に
見えて仕方がありませんでした。これって、おそらく私が前半で挫折したから、というのも大きいとは思うのです。
きっと、このドラマは片山刑事の成長物語も兼ねていて、ラストに向けて、どんどん刑事としての責任感などを
身につけてたはず。そう思わずにはいられない情けなさでした。
・・・それとも、この感想って、私の性格がきついから?
もしかして、世の女性方は、ああいった殿方を見て母性本能をくすぐられちゃうのかな??

閑話休題。
とにかく!実際の(?)片山さんは、全然情けなくなんかない!むしろ、かっこいい!
事件に巻き込まれた被害者にも、事件を起こしてしまった加害者にも心を寄せられる
想像力と優しさを持ち合わせた男性だから、事件に遭遇するたびに、必ずや事件関係者の女性に想いを寄せられる。
そういう大人の優しさを持ち合わせている魅力的な男性です。
ただ、自己評価が本人にまったく追いついていない。それだけなんです。
「三毛猫ホームズの」というシリーズ名だけあって、原作の魅力もホームズと片山さんが協力し合って、
というよりは、ぶっきらぼうでマイペース、つまり実にオーソドックスに猫らしいホームズに振り回されながら
ホームズのヒントから事件を解決に導いていく片山刑事。事件解決の際にホームズの力を借りてはいるけれど、
ホームズが決して猫の範疇を超えた活躍なんてしないので、むしろそのヒントに気付けることのほうがすごいよ!
十分に優秀な刑事さんだよ!と素直に思える活躍ぶりなのです。
もちろん、押し出し弱く、女性が苦手な片山さんなので、情報収集に片山さんの愉快な仲間たちの尽力は
欠かせないわけですが。でも、やはり主軸は片山さんの活躍。
なので、ドラマを見ながら
「違うよー!!片山さんはもっともっとかっこいい人なんだよー!!
 何気に優秀、かつ有能な刑事さんなんだよー。」
と地団太を踏んでおりました。

でも、近寄りやすくて親しみやすいキャラクターは相葉さんにぴったりだったし、
相葉さんの英国風スーツの衣裳はとんでもなくかわいらしかったので、そこは満足。
もう少し、情けなさがデフォルメされてなかったらなぁ、と思わずにはいられません。

血を見るとすぐに貧血で倒れるけれど、肝心なところでは勇気も男気も見せてくれるし
刑事のくせに捜査に対して消極的で、それなのに、なぜか行く先々で殺人事件に巻き込まれてしまうし、
巻き込まれた事件に振り回されることも多いけれど、最後には必ず事件を解決に導いてくれるし
何より周囲の人、そして事件に関わった人たちに優しい。
こうやって考えると、相葉さんが演じた片山さんのキャラクターは意外にも
片山さんのキャラクターをきちんと押さえてはいるのに。
なのに、なんで、私は「片山さんは、もっとかっこいいのー!!」と思ったんだろう。不思議です。

さて、久々に三毛猫ホームズを読み直して、彼らに再会をしたい気分です。
私が好きなのは、シリーズ中、唯一、まったく作品世界が異なる第一作「三毛猫ホームズの推理」。
あのなんともやりきれないラストが大好きです。
あとは片山さんたちがヨーロッパを旅する四連作。
あの四作でヨーロッパとクラッシック音楽への憧れが高まったっけ。

愛を巡る旅(新にほん紀行)

2012年05月04日 00時02分44秒 | テレビ鑑賞
「愛を巡る旅(新にほん紀行)」を鑑賞。
死後3年経っても未だにコメントが寄せ続けられている飯島愛さんのブログと、
そのブログにコメントを寄せ続ける女性たちの「今」が30分で
コンパクトに紹介されていました。

見ながら。見終えた後も。
さびしくてさびしくて、やりきれない気持ちになりました。

「自分の周りの人には話せない」
「知っている人だから話せない」
そんなふうに抱え込んでいる気持ちを話せる場があってよかったね、と思うべきなのか。
抱え込んでいる辛い悲しい気持ちを「返事が返って来るわけではない場所」でしか
素直に発散させることができないのはなお一層つらいだろうな、と思うべきなのか。
どちらの感情も等しく私の中にあって
何が何だかよくわからなくなってしまったのが
「やりきれない気持ち」の正体なのかな、ということに
見終えた後、自分を冷静に顧みようと試みてたどり着きました。

「知っている人だから話せない」ということもあるだろうな、と思うのです。
答えとか返事とかは求めてないんだよ。
ただ自分の気持ちを話せればいいんだよ、という気持ちのとき。
でも「わかるよ」と強く思う気持ちとは裏腹に
やっぱり、ここ(愛さんのブログ)でしかつらいっていう気持ちを
吐き出せないのはすごく辛いんじゃないのかな、
愛さんのブログ以外に弱音が吐ける場所、
その弱音を実際に聴いてくれる人の姿って
何も解決してくれなくても大きな力になるんじゃないかな、とも思う自分もいて。

そういう場所があるからなんとか踏ん張れるっていう幸せもあるし
そういう場所があるから、そこで代用できてしまうっていう寂しさもあるうだろうな
と、そういうことをつらつらと思いました。

未だに。
未だに私は自分が何に対して「さびしい」と感じたのかつかめていません。
そもそも私のブログだって似たようなもんだと思うし。
誰かに見せるため、とか読ませるため、ではなく
好き勝手にこの場所で文章を綴っている私と
愛さんのブログにコメントを寄せるために集まる女性たちと
いったい何が違うって言うんだろうと考えると、あまり変わらないと思うのです。
私はこの場所で言葉を紡ぐことでいろんなことを昇華したり消化したりしている。
それはきっと彼女たちも同じなんだろうな、と思いました。

でも、そう考えると
私にとって、教会ってなんだろう、と思ったり。
やっぱりよくわかりません。
きっとしばらくの間は、
この番組のことを思い返すたびにもやもやし続けると思います。
何に対してもやもやしているのか、そこからよく分かっていないままに
なぜか淋しい、もの悲しい、いたたまれない気持ちを味わうと思います。

[韓国ドラマ]お嬢様をお願い

2012年04月16日 22時01分34秒 | テレビ鑑賞
■韓国ドラマ お嬢様をお願い
■出演
ユン・ウネ、ユン・サンヒョン、チョン・イル、ムン・チェウォン

■ストーリ
数々のゴシップで世間をにぎわせる大財閥の後継者カン・ヘナは、執事を次々とクビにしてしまう超ワガママお嬢様。へナのワガママぶりに手を焼いた彼女の祖父、カン会長は、ふとしたことで知り合ったドンチャンの人柄を見込んで、ヘナの随行執事として雇うことにした。初めは嫌々ながら行動を共にしていたヘナも、片思いの相手、イ・テユン弁護士との仲を後押ししてくれ、数々のピンチを救ってくれるドンチャンを徐々に信頼し始める。しかし、ドンチャンには恋に不慣れなヘナを落として金を巻き上げようという狙いがあった。ヘナとの距離が近づくにつれ、彼女をだますはずだったドンチャンのほうがヘナに淡い恋心を抱くようになってしまう。そんな中、カン会長が病に倒れ、グループをわがものにしようと企む伯父がヘナを追い落とそうと動く。

■感想 ☆☆☆
普段は事前情報一切なしにドラマを見ることって全くないのですが、
このドラマに関しては、新聞のテレビ欄にてタイトルしか知らない状態で
「気になる・・・。1回、録画してみようかなー。」ともやもやしておりました。
何のセンサーにひっかかったのやら、自分でもさっぱりわかりません。
おそらく、タイトルからコメディの匂いをかぎ取ったんだろうな。
で、もやもやと迷っていた中、ヒロインがユン・ウネちゃんと知って、一気にテンションアップしました。
見たいー!ユン・ウネちゃん大好きー!
彼女が出ていた「宮(クン)」も「珈琲プリンス1号店」も大好きでした!
あのファニーフェイスがキュートでキュートで。
正統派の美人さんではないと思うのですが、もうすでに「好き」フィルターが入りまくっていて、
正常な判断がとんとできません。見るたびに「かーわーいーいーっ!」と思ってしまいます。
とにかく、彼女の顔も表情も、特に笑顔が大好き!

というわけで、またもや韓国ドラマに大変詳しい
(でも、韓国ドラマ好きではないという不思議な状況の)伯母に
「このドラマってハッピーエンド?」と確認して、第5話から録画を開始しました。
「マイプリンセス」も「お嬢様お願い」も毎日放送されていたため、
我が家の録画機さん、大忙しの2週間。
日本企業にとっては羨ましい限りの定期的な繁忙期っぷりです。

久々に見たユン・ウネちゃんはめさめさ大人になっていてびっくりしました。
もう少女の面影一切なし。どこからどう見てもレディで
「あの童顔でキュートなウネちゃんはどこに?!てか、化粧が濃すぎないかいっ!?
 彼女の魅力はくるくる動く表情でナチュラルメイクのほうがその魅力が活きるのに!!」
と、かーなーり動揺しましたが、すぐに今のウネちゃんも大好きになりました。
大人メイクになってはいてもくるくる変わる表情は以前とかわりなし。
演じている役は大金持ちのわがままいっぱいに育てられたお嬢様で、
忍耐力のかけらもないような子だったのにちっとも憎めませんでした。
きゃんきゃん言っているけど、彼女のふとした表情ややりとりから、
彼女のこのつんけんしたところとかきゃんきゃん言っている様は
きっと「財閥の娘」であるが故に、辛いことをたくさん経験してきたからなんだろうな、
誰も信じられないから、精一杯「誰も信じない」「誰にも甘えない」って
強がっている姿なんだろうなっていうのが伝わってきて、
むしろその「自分を必死に守っているところ」が健気に見えてしまいました。
そう見えてしまうと、濃いめのメイクも、懸命に強がっている彼女が
強気を標準装備するための武器なのかな、とも思ったり。

だからこそ、執事のドンチャンに無邪気に甘えている姿を見れて、
私まで「よかったねー」とうれしくなりました。
なんだか「彼氏彼女」というよりは、ご主人様にかまってもらいたくて、
きゃんきゃん言いながら甘噛みのつもりでかみついている子犬みたいでした。
全然、ちっこくないし、立派に「女の子」で「レディ」で、しかも「偉そう」なんだけど、
思わず「ちび!」って呼びたくなっちゃうような感じ。
ふたりで仲良くじゃれあっていても全然いやらしくなくてほほえましく見えてしまう。
そんな二人でした。
終盤、韓国ドラマでは珍しくベッドシーンもあったのですが、
それすら、なんだかかわいらしくてさわやかだったな。
ウネちゃん出演のドラマは「宮」も「珈琲プリンス1号店」も大好きだったけれど。
見ていて一番幸せな気持ちになるカップルでした。
(「宮」は感情表現が苦手な皇太子が不憫すぎたし、「珈琲プリンス1号店」のほうは、
店長が愛情表現豊かすぎて(というか、自然体にたらしさんで)ちと照れ臭かったのです・・・。)

・・・とはいえ、執事役のユン・サンヒョン氏を初めて見たときの感想は
「・・・いやいやいや。この人がヒロインの相手役じゃないですよね?
 あれ、もしかしてこのドラマって恋愛要素はないのかな?」
というもので、しばらくの間は彼をヒロインの相手役として受け入れられませんでしたが。
「かっこいい」よりも「(ウネちゃんに比べて)随分おっさんだな。」という感想が勝っちゃった・・・。
なんでも「キムタク」に似ている俳優さんとして、一時期、話題になった方のようです。
全然、知らなかった。確かにそう言われてみれば、似ているかも。
年齢もほぼ木村さんと同じぐらいみたいで、
そりゃ、確かにウネちゃんから見たら「おっさん」だわ。
私の第一印象は、あながち間違っていたわけじゃなかったわ・・・、と安心しました。

でも、見ているうちに、ドンチャン執事の「お嬢様」好きっぷりが切なくて、
しかも、彼はいい人なんだけど、いい人と一言では言えないなー、というような
「大人の影」の部分もちらりとあって、どんどん応援したくなりました。
そりゃ、「お嬢様」が心惹かれちゃうよね、と思わず納得できる殿方でした。

もっとも、私が第5話まで見ていなかったために、
ドンチャンさんの対抗馬だった弁護士の彼さんの見せ場をほとんど見てないってのも
大きいとは思うのですが。基本的にはずっと(お嬢様ではなく)ドンチャンの立場で、
ドンチャンに肩入れして見ていました。

ただねー。
最終回だけが私の嫌いな展開で、最後の最後に肩透かしをくらってしまいました。
だって、このドラマでもヒロインは「仕事」よりも「恋」を優先させてしまうんだもの!
もうこれは単純に私の好みの問題だってことはわかってはいるけれど。
わかってはいても、許せないのです。その展開が。
自分の人生なんだから、自分の幸せを追求しなきゃ、とは思うけれど、
周囲の人たちに迷惑をかけちゃいかんでしょー、と思うのです。
「おじい様」が亡くなってヒロインが財閥の代表を継ぐ決意を固めるところも、
そのために恋愛を諦めるところも、
今の自分では財閥トップを継ぐ能力が不足しているからしばらく留学して、
きちんと力をつけてくる、と自分を客観的に見て判断できているところも
財閥トップの地位を巡って犬猿の仲だった叔父に
自分が留学中の財閥グループをまかせるところも、すごーくすごーく流れとして好きだったのです。

なのに!
最後の最後で、ドンチャンが空港に追いかけて行って「行くな!」と命じただけで
あっさり留学をとりやめちゃうの??
会社のために自分を犠牲にする必要なんてもちろんないけれど、
でも、ふたりの想いは通じ合ったんだから、留学はしなさいよー、
財閥トップとしての責任はまっとうしなさいよー、と思うわけです。
「好きな人から止められたので留学はやめました」は
いくらなんでもトップとしてどうなのよ?無責任なんじゃないの?と思うわけです。
お嬢様なんだから、いっそ、執事を連れて留学しちゃいなよー。
公私混同って言われたって、おじい様から命じられて「仕事をちゃんとしているか」
監視のために雇われたドンチャンは、もともと「仕事にも連れまわっていた執事」なんだから、
留学先に連れていっちゃっても、そこまで違和感ないと思うよ?
と、ドラマのことなのに(いつものことながら)熱く憤慨してしまいました。

・・・でも、再放送があったら見ちゃうかな。楽しかった!