久しぶりに映画を観る。スイス映画「山の焚火」。山といっても登る対象の山ではなくて生活の場としての山である。アルプスの人里離れた山の中腹で牛や豚を飼って暮らしている姉と弟とその両親、祖父母しか出てこない。
耳の聞こえない弟が時折立てる波風以外は自給自足の質素な生活が淡々と描かれ、セリフも少ない。話の展開が想像できてその通りになっていくのだが、終盤に少々驚きの展開があって、そのあとはセリフもなく話が進み、「これで終わりかい」という終わり方をする不思議な映画だった。
淡々と描かれているのだから、このあとどうなるのだろうとリアルに考える必要はなく神話のようにとらえて、観る方も淡々と観ればいいのかもしれない。
ところで焚火の「焚」という字、よくみてみるとそのままの形だと改めて気づいた。子供の頃は焚火は身近な存在だった。熾火にサツマイモを入れ焼き芋にしたのが楽しかったが今はそんな気軽に焚火ができない時代になってしまった。そこで六甲山中に有料の焚火場を作るというのはビジネスにならないかななどと思うのだった。
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