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「ハムが使えたから パフォーマンスが向上して自己ベスト更新!!」
エピソードの続き
http://blog.goo.ne.jp/yutafatoff/e/1d208e1f62ae9d4bc354f8d837c8be6c
さて パフォーマンスの向上のキーは <ハム開発!> と
ハムの筋力アップに取り組んだ 選手10名と 科学者&
トレーナーたちは
ハム開発の筋トレに 「レッグカール」を選択しました
筋トレ前のハムの筋力と 12週間後のハムの筋力を測定しました
狙った通り!
ハムの筋力が 120%~145% まで伸びていました
さあ~ この筋力がアップした状態で
100m走の タイム測定です
なんと!
10名全員の タイムが自己記録より低い結果になりました
なんで??
こんな結果になったのでしょうか?
この研究に取り組んだ トレーナーや科学者、選手たちは答えが
見つからないまま このプロジェクトは解散してしまいました
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ぼくは なんでこんな結果になったか 分かりますよ
原因はたくさんありますが しぼって解説します
★結果が出なかった原因
1 レッグカールでハムの筋トレをすると 間違いなくハムの
筋力がアップします でも ヒザを曲げる動作でハムを収縮
させる運動は 実はふくらはぎの筋肉もONになりやすくなります
つまり 足首の可動域を制限して ふくらはぎの筋力を封印
することで ハムの筋力をONにできた事例を元に ハムの
筋力開発に努めたのですが 結果的に レッグカールで作った
動作が ふくらはぎの筋肉を活性化する動きだったということです
レッグカールでハム開発をした結果 パフォーマンスは
また ふくらはぎの筋肉がメインの動きをするカラダの使い方
に戻ったということです
ふくらはぎの筋肉がONになると 連鎖して 太もも表の筋肉が
稼働します 太もも表の筋肉はブレーキ筋 太もも裏(ハム)は
アクセル筋です
ふくらはぎがONになる走りは ブレーキをかけながら前に進もう
とするムリなカラダの使い方なのです
そして 太もも表と裏の筋肉は拮抗筋といって 相反する機能を
担ってるので 一方がONになると 一方はOFFあるいは反対
の動きをします よって 太もも表の筋肉がONになってしまう
と よりハムが封印されてしまうのです
ハムの筋力が上がったけど 実際の動きではハムが機能しなく
結果的にパフォーマンスが下がったということです
余談ですが ここでわかることは 脚を細くしたいから ふくらはぎ
の筋トレをしてる方が多いですが これも ふくらはぎの筋トレを
やれば やるほど 太もも表の筋肉が連鎖して ふくらはぎ&太もも
表という 脚が太くなるための筋肉がONになり 結果的に脚が
太くごっつくなるのです 脚スリムの筋肉連鎖は この反対なので
ハム(&内転筋)です ヒザから下は脱力
2 原因がわかって目的の筋肉が特定されても それが全体の動き
から考えた場合 機能のひとつでしかありえないということ
つまり 個々の筋肉を鍛えることと パフォーマンスは別物という
ことです
ハムの筋力が上がりました でも パフォーマンスは低下しました
という結果です
3 原因を求める論理と 解決策を組み立てる論理は同じものではない
ということ 特に機械じゃない 人間のカラダは部分部分に分析しても
解決策に至らないことが多くなります 常に全体性の中から機能を考える
姿勢が大切になります
つまり なんでもかんでも 筋力アップだと 筋力は上がりました
でも パフォーマンスは下がりました の結果になりやすいということ
筋トレは繊細な戦略が必要だということです
★ 解決案
パフォーマンス向上のためのハム開発 機能的なカラダの使い方
&開発のためのハム開発のエクササイズは
脚を後方へスイングする動作です
ヒザを巻き上げる動作ではありません
脚の後方スイングでハムの筋力を 120%~150%アップするには
骨盤帯(お腹の中のインナーマッスル)の連動性が条件ですし
内転筋の連動性も必要になります
全身の筋肉や骨との連動性を意識しながらの ハム開発が必要だという
ことです
(ハムだけのトレーニングでは 結果的にパフォーマン低下の可能性もあるから)
脚の後方スイングで正しく筋肉の連動性を促すためのコツは
常に 坐骨を一番高い位置に維持することです
多くの日本人は 腰が落ちている(お尻が下がってる)ので 坐骨の
位置が欧米人より低くなっています
これを 高く維持することが ハム使いのコツなのです