夢七雑録

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ニューヨーク(3)

2010-05-23 08:32:45 | 大正時代の絵葉書による海外の旅

 上の絵葉書は、ブロードウエイとパーク・ロウの交差点にあった中央郵便局の写真です。この建物には、中央郵便局のほかに地方裁判所、巡回裁判所も入っており、連邦ビルとも呼ばれていました。この建物は、花崗岩で建てられた建造物の中では、世界で最も美しい装飾を持つビルの一つとして知られていましたが、後に移転して、跡地がシティ・ホール・パークの一部となりました。写真の左側の通りはブロードウエイ、右側の通りはパーク・ロウ、そして、中央郵便局の右側の後ろには、シティ・ホール(旧市庁舎)が少し見えています。なお、シティ・ホールの塔の上に立っているのはCivic Fame像です。

 次の絵葉書は、シティ・ホールの近くにある記録保管所の写真です。この建物は花崗岩で建てられ、内装は大理石、ブロンズ、マホガニーで仕上げられていました。説明書きによると、この場所には、登記所、郡事務所、代理裁判所、税務・法律関係部署の事務所が入っていましたが、ニューヨーク郡の土地の記録も保管していました。この建物は現存しており、今は代理裁判所になっているようです。

 次の絵葉書は、1883年に開通したブルックリン橋の1915年版の写真です。説明書きによると、当時の交通量は、通過した人数で一日に50万人、車の台数で5000台となっています。ニューヨーク滞在中に、この橋を渡ったかどうかは分かりませんが、橋を見る機会はあったのでしょう。橋の姿は今もそれほど変わっていないと思いますが、背景となるマンハッタンのビル群が描く輪郭線、ニューヨークスカイラインは様変わりしている筈です。この写真で、右側の塔のあるビルはシティ・ホール(旧市庁舎)。写真の中央に一際高く聳えているのがウールワースビル。その左の二番目に高いビルがシンガービル。その左の方形のビルはエキタブルビル。その左、上が三角形のビルがバンカーズ・トラスト・ビルでしょう。橋の下に目をやると、軍艦らしき船が航行していますが、その正体は分かりません。

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