狩待峠へ上って下りる

2021-02-12 23:23:07 | 山行
低山縦走シリーズⅢ『桑原橋のバス停から長谷口のバス停まで』
(その5)清阪→長谷口バス停

清阪の集落は、なだらかな谷間に農地が広がるところ。
畑仕事をしていたおじさんに今から登るのか?暗くなるのが早いから気をつけて、と声をかけてもらった。
はい、ありがとうございます。



天気がその日一番悪くなって、空を雲が覆いパラパラと雨が降ってきた。
それでもすぐに止み濡れることなく済んで良かった。
道は年を経た家の建つ集落内を曲がりくねり標高を上げていく。



一度林の中に入り抜け出ると、扇型の谷を畑や田んぼが階段状に並ぶようにある。
だんだん谷が狭くなってあるところから荒地になるのだが、階段状の土地であるのは変わらない。
きっと昔はここにも作物が植えられていたんだろうけど、日当たりが悪いとか、後継者がいないとかで、耕作放棄された場所なんだろう。



さらに上っていくとまた開けた場所に出、現役の田畑が再び現れる。
民家はほとんど見なくなり、建物は物置や作業用の小屋があるくらい。
徐々に田畑が小さくなっていくので、そろそろ農地すらない山の中に入るのかと思ったら、街中に建ってるような一般?住宅が複数軒現れてびっくりする。
おお、車道に出た。
自然歩道の標識があり、そこが今回のコースの北端である狩待峠だった。
なんか峠が一番開けてるぞ。



車道に出て地図に従い南側へと向かう。
なんでかまだ上り坂だ。
峠が一番高いところじゃないの?
と心の中でつぶやいていると、前からロードレーサーのお兄さんが自転車を押して歩いて下りてきた。
パンクでもしたのかと思ったが、すれ違うと自転車に跨って下っていった。
上り坂を上りきれなくて歩いていたのか?と邪推。



ほんの数十メートルで道は下り坂に転じた。
ここに標識を立てるべきたよなあと再び細かい文句をつぶやいて、下り始めた。
植林帯の林道で、車道としてはなかなか急な坂道である。
ずっとずっと下り坂が続き、なるほどこれを上るのはしんどいわ、と納得。
さっきのお兄さんが上りきれなかった訳だ。



ずんずん下っていくと田畑がまた現れだした。
空はすっかり青空に戻ってさっきの雨の気配はどこへやら。
そのうち民家が見られるように。
長谷の集落に入ったようだ。
林の中を歩いていたときは手持ち無沙汰だったが、ここは下るたびに棚田の表情が変わり、カメラを構える回数が激増だ。



今回歩くのは、この集落の道を下ったところにある長谷口のバス停までの予定。
次のバスの時刻は16:24で今は16時前。
ちょうどいい時間に着きそう。
下って行くと見覚えのあるバス停が近づいてきた。
前回撮影した茨木の自然歩道案内図も変わらず立っていた。



バス停のすぐ向こうにある見山の郷は、今回は営業中のようだ。
バスの時間まで休憩させて貰おうとお店の前に行くと16時閉店でほぼ営業終了状態。
普段は何時までか知らないが、コロナの緊急事態宣言下なので16時に早まったのかもしれない。



紙コップに淹れてくれる自販機のコーヒーを買って外のベンチで飲ませてもらった。
晴れてはいるが夕刻で気温も下がり、かじかんだ手のひらにカップの熱が温かい。
思えばこの日、朝バスを降りてから座ってゆっくりするのは初めてだ。
コーヒーで少し暖まり、いい時間になったのでバス停に戻った。
程なくやってきたバスに乗ると同乗者は3名。
いつものようにうつらうつらして長い乗車時間をやり過ごした。





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