雨の海、イルカウォッチング

2023-06-10 17:40:12 |  熊本の旅、多彩
長部田海床路往復はなかなか忙しく、気の急く観光だったが、この後の予定はのんびりしたものである。
三角駅から三角港まではぶらぶら歩いてすぐ。
ここから船で天草諸島の中にある小島、松島へと向かう。
松島から出る船に乗ってイルカウォッチングをするのだ。



港の浮桟橋前でボーっと船を待つ。
今にも雨が降り出しそうな曇り空の下、それらしい船がやってきた。
浮桟橋上で乗船手続きをして船に乗り込む。
船の前部は室内に座席があり、後部は屋根だけある外部デッキだった。
一応壁代わりに透明なビニールシートで幕をおろしてあった。
こうした船に乗る時、寒くなければ風に当たって航行を楽しみたい派である。
最後部の座席を確保。



他のお客さんも乗って、ほぼ満席状態で出航。
松島まで20分のクルーズ。
最初ゆっくり走っていたが、桟橋から充分離れるとスピードアップした。
なかなかの高速船で、背後の海にはスクリューの押し出した海水が山の様に盛り上がり波となって拡散していく。
エンジン音がやかましいが風は気持ちいい。



大きな橋をくぐり、島々が左右を後ろに流れていく。
20分ってなかなか頃合いの乗船時間だ。
短く感じることもなく、退屈に思うこともなく松島港に到着。
到着したところにはレストランやカフェ、ショップの入った商業施設があり、イルカウォッチングの船が出るまでに昼食を食べておくことにする。



お土産屋さんの中にあるフードカウンターでパンにチキン(前夜食べた天草大王)を挟んだ奴とレモンビールを、連れはハンバーガーとジュースを購入し、芝生の庭のパラソルの下、のんびりと食した。
空は曇ってるが、なんだかリゾート気分だ。
目の前には天草五橋のひとつが架かっていて、走ってる車はノロノロと進み渋滞してるよう。
祝日になってどこもかしこも人出が多くなってるみたい。



さてイルカウォッチングの出発時刻となった。
桟橋に行くとその時間は二隻出るようで、なかなかの人気だ。
少し大きめの船が先発し、我々の乗る船は後発。
乗ったのはこの島まで乗ってきたのと同じ船だった。
席に座って待ってると雨が降り出した。
まあ、屋根があるから大丈夫。
また白波を蹴立てて走り出した。



行き先はよく分からないが、イルカがよく出没するエリアがいくつかあるらしい。
どうやって探すのかは教えてくれなかったが、90%を超える確率で出会えるそう。
海域に着くまでに松島に来るのに乗った時は配られなかった救命胴衣が配られ、装着。
その差は後で分かったのだが、イルカウォッチングはただ座ってるだけでなく、舷側から体を乗り出してイルカを探したりする人がいるので、誤って落水した時用であるらしい。
対象海域までは少し距離があるようで、何十分もただただ全速で航行。
島から離れたところを行くので何も見るものはなく、退屈である。
と、急にエンジン音が下がったと思ったら周りにたくさん船がいた。



到着したようだ。
その辺りには6~7隻くらいだろうか、先発した船以外にも別の港からやってきたのだろう見覚えのない船がいた。
どの船も救命胴衣を着た見物客が舷側に鈴なりになってる。
大人気だな。
すると「いるいるー。」という声が聞こえ、みんな海に注目。



おー、ほんとだ。
船のすぐ近くに海面から背びれを出しては潜るイルカが見えた。
一頭二頭とかではなく、十頭とか二十頭くらいの数いるように見える。
遠く近くに現れ、船はイルカのいるところいるところに舳先を突っ込んでいくようだ。
たくさんの船が入り乱れていてぶつからないか気になったが、業者間できちんと調整されているのだろう、近づき過ぎて危ないと思う事は無かった。



さて肝心の写真撮影だが、これがうまくいかない。
イルカが海面に出てくるタイミングでシャッターを押すのだが、その時はすでに潜り込んでいて尾びれしか写っていない写真が山とできた。
潜ったあと次に顔を出すだろう場所を予測して待ち構えるのだが、そこに現れてはくれず、海面しか写っていない写真も山とできた。
これは動画でないと綺麗に姿を捉えるのは無理だな。
海面に背中を見せるだけでなく、ジャンプしてるのを二度ほど見たが、あんなのが撮れたらいいなあと夢想することしか出来ない。



みんな大喜びであそこにいるここにいるとスマホで撮影していた。
雨もお構いなしに屋根の外に出て見ていたのか、小さな女の子はびしょ濡れになっていた。
30分くらいそうしてイルカと戯れていただろうか。
帰る時間となり船は海域を離れだした。
島に戻る船の中、みんな再び着席し、撮れた写真や動画のチェックに楽しそうだ。



松島港に戻り、まずはコーヒーを飲んで一休み。
ほとんど座っていただけだが、それでも疲れたな。
雨が降ってるのでみんな外にいられず、商業施設の屋根の下は混み混みだ。
お昼を買ったショップが少し人が少なかったので、三角港へ帰る船の時刻までお土産を物色して時間を過ごした。



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