赤い盃で味わう

2023-12-20 06:28:31 | お酒
旅から帰ってきてさっそく、自分へのお土産に買ってきた酒を、常滑で見つけた盃で飲んだ。
盃は赤茶色で粘土の風合いを残した模様が施され、糸底に近い部分に作者のサインが入っていてかっこいい。
少し小振りで酒をいっぱいに注ぐと一口半で空になる。
だから少し余裕を持たせて注ぐとちょうど一口で飲み切るサイズだった。



お酒は多治見の酒屋で買った多治見の酒。
廃線跡で見た時は「さんぜんもり」と読んでしまったのだが「みちさかり」と読むそう。
ひと文字も合ってなかった。
自分としてはただの純米酒で良かったのだが、そもそも造っていないのかその酒屋で扱っていないだけなのか、大吟醸しかなかった。



盃に注いで鼻を近づけるが吟醸香はほとんどしない。
「から口」とあるが甘い味の予感のする香り。
口に含むとふんわりと清々しい風味が口腔の上を抜け、その後甘味が降りてくる。
自分には辛口というより旨口な味わい。
酸味もほどよくありアルコールがクッと舌をつかみゆっくり解けてゆく。
そんなお酒だった。