熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
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作品 文章 写真 販売品

島本町文化財諮問委員会

2009-03-16 19:20:23 | 文章
夕刻に、島本町から帰ってきました。

審議会の結果ですが、水無瀬兼成筆の小将棋と中将棋の各1組、中将棋の残欠4枚の「水無瀬駒」と「将棋図」が、同町の文化財第1号に諮問されました。

最終的には、本日の諮問結果を受けて、今月か来月の議会において承認されて、正式認定となります。
それが決まれば、町として展示会やその他の記念イベントが企画されることでしょう。小生としても、7項目ほどの提案書を持参し、教育長に手渡しておきました。

帰りに、水無瀬神宮に立ち寄ってごあいさつ。あいにく宮司さんは外出とのことで、ご長男の権禰宜さんに、そのことを報告しておきました。

ところで、「桜井の別れ」をご存知でしょうか。
歌に「青葉茂れる桜井の里のわたりの夕間暮れ(ゆうまぐれ)・・」と歌われましたが、今、この歌が歌える人は、何パーセントいるのでしょうか。
この歌は、戦前戦中には良く歌われたそうです。昭和18年生まれの小生も、その名残でしょうか、戦後、小さい頃にはよく耳にしたものです。

歌詞を記憶を辿って、先ほどの[1番]の続きを思い出してみます。

「・・木(こ)の下蔭に駒止めて世の行く末をつくづくと、
忍ぶ鎧の袖の上(え)に散るは涙かはた露か」。
[2番]
「正成(まさしげ)涙を打ち払い我が子正行(まさつら)呼び寄せて、
父は兵庫へ赴かん、彼方の浦にて討ち死せん、・・」。

あとは良く覚えておりませんが、話は南北朝時代14世紀前半の昔に遡ります。
南朝方の武将・楠木正成と正行親子が、桜井の里で足利尊氏方との湊川の戦を控えて、正成が子・正行に「汝は母親の元に帰れ」と諭す「太平記」に出てくる有名な(今は有名とは言えないのかもしれませんね)シーンを歌ったものです。

前置きが長くなりましたが、島本町にその桜井の里があります。
水無瀬神宮のある水無瀬の里は、この隣。
古戦場として有名な山崎や天王山もこのそば。
歴史の町・島本町のシンボルマークは、楠正成の家紋・菊水が使われています。

話が違った方向に行ってしまいました。

今日はこれまで、ではまた明日。

「追伸」
島本町出身の棋士(囲碁と将棋で一人ずつ)が居るそうです。
それが誰だか、名前を確認できないまま、帰って来ました。
調べて分かり次第書くことにします。
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文化財

2009-03-16 06:06:27 | 文章
3月16日(月)、晴れ。

今日は水無瀬神宮のある大阪府島本町へ行きます。
午後からは、神宮に遺されている「水無瀬駒」の文化財諮問審議会が開かれ、小生も審議委員委員の一人として出席します。

対象の品は、「兼成筆八十二才の駒」のほか、「八十六才の中将棋駒」「象戯図(将棋図)」も歴史的文化財として認定するかどうかについてです。
この中に「将棊馬日記(将棋駒日記)」がまだ見つからず、所在不明のままで認定できない状況になっていることが非常に残念です。

ところで4年位前のことですが、文化庁に「国の文化財として認定を検討」を要請すべく、関連資料を携えて、尾本恵一東大名誉教授と二人で出向きました。

そのときの文化庁の文化財担当者は、「いきなり国の文化財とするのは難しい。先ずは地元で認定するところからやってもらいたい」との回答でした。
多分、前例がないということだったんでしょうね。

まず下から持ち上げて、国(文化庁)では主体的に何も考えようとしない態度に、「やっぱり」と思い、がっかりしました。

今回の町の文化財指定の動きは、たまたまこの町で、文化財に眼を向けようということで、「寺社の仏像」とともに「水無瀬駒」が、候補として浮上しました。

今回のことは、これ自体大変良いことであります。
しかしながら、島本町は今から50年ほど前に、文化財として「水無瀬駒」という立派な小冊子を、町が発行していているのです。
にもかかわらず、そのあとはいつの間にか、地元でも忘れ去られていたのです。

小生にとっては、「今ごろ、、、」という思いが多少あったので、前回の審議会では実物の小冊子を示して、皆さんにそのことを申し上げました。

いずれにしても今回のことは歓迎すべきことですので、小生もうれしい訳です。
どうやら、候補として挙がっている仏像などをさし置いて、文化財第1号として「水無瀬駒」が認定されるところまで進んだのも、水無瀬駒を30年間思い続けてきた小生には嬉しいことです。

おそらくは、今日決定されるのではないかと思って出席します。
帰りましたら、またレポートいたします。








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駒の写真集

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