2020-0711-man3649
万葉短歌3649 鴨じもの3391
鴨じもの 浮寝をすれば 蜷の腸
か黒き髪に 露ぞ置きにける 〇
3391 万葉短歌3649 ShuH129 2020-0711-man3649
□かもじもの うきねをすれば みなのわた
かぐろきかみに つゆぞおきにける
〇=出典未詳。
【編者注】遣新羅使人等の歌(3578~3722、一四五首)の第72首。「佐婆海中・・・八首」の第6首、男。
【訓注】鴨じもの(かもじもの=可母自毛能)[0050(長歌)鴨自物 水尓浮居(かもじもの みずにうきゐ)]。蜷の腸(みなのわた=美奈能和多)[下記注]。か黒き髪(かぐろきかみ=可具呂伎可美)。
【編者注-蜷の腸】〈みなのわた〉。〈みな〉は「小さな巻貝」(『詳説古語辞典』)、「かわにな」(『学研全訳古語辞典』)。「蜷の腸が黒いところからとも、焼いた肉が黒いところからともいう。」(『デジタル大辞泉』) 集中に5か所。05-0804(長歌)美奈乃和多 迦具漏伎可美尓(みなのわた かぐろきかみに)、07-1277弥那綿 香烏髪(みなのわた かぐろきかみに)、13-3295(長歌)蜷腸 香黒髪丹(みなのわた かぐろきかみに)、15-3649美奈能和多 可具呂伎可美尓、16-3791(長歌)三名之綿 蚊黒為髪尾(みなのわた かぐろしかみを)。