さわやか通信

心地よい風とさわやかな空気 すてきな花を探して旅にでよう

新刊紹介『最後の卒業生』

2010-04-03 19:50:53 | 児童書
 2009年5月13日の昼、都庁2階にある観光PRセンターで17人の中学生が、ふるさとの物産を詰めた福袋の販売とメロンの予約販売に汗をながしていた。

彼らは猪瀬副知事の支援のもと、東京への修学旅行の二日目に、かねてから準備を進めてきた東京の中心で『夕張を叫ぶ』をスローガンに掲げて、福袋の販売をした北海道夕張市の中学生なのだ。

北海道夕張市は、炭鉱の町として最盛期には12万人の人口を擁する町だったが、炭鉱の閉山後半世紀で人口は十分の一まで減少し、子どもは五十分の一にまで減少してしまった。

そして数年前の市の財政破綻により、今も毎月人口の減少は止まらない。

したがって彼らの通う中学校も統廃合が進み、2010年3月で閉校となるので、彼らはこの中学校最後の卒業生となる。

・書名  『最後の卒業生』-夕張に生きる中学三年生たちー

・著者  本田有明

・出版社 河出書房新社  ¥1,400+税 2010年3月初版

・グレード 中学生~

 彼らを取り巻く厳しい状況下でも、つねにしっかりと前を見据え、明るくひたむきに生きる夕張の中学生の姿をさわやかに描かれていて、感動を覚える。

 本書は著者自身が夕張市にある本書のモデルとなった中学校に何度も取材に足を運び、ドキュメンタリーの要素の中にフィクションを織り交ぜた小説。






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1 コメント

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よいニュース (aya)
2010-04-17 13:34:28
良いニュースと本をタイミングよくみつけたところがすごいなあ。アンテナをテレビ新聞書籍に張り巡らしていますね。
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