さわやか通信

心地よい風とさわやかな空気 すてきな花を探して旅にでよう

子どもの本全国研究集会

2009-08-05 15:21:51 | 児童書
 先日代々木オリンピック記念青少年総合センターで二日間にわたり
開催された「子どもの本全国研究集会」に参加した。

朝9時半から昼食時間をはさんで、夕方の4時半まで講演およびそれぞれ
六つの問題提起があった。

どの問題提起も、今回のタイトル「読書の力と学ぶよろこび」をそれぞれの
立場で熱く話されていた。

しかし、私の心に強く響いたのは、四人の作家によるリレートーク
「本をつくる上での課題」で岡崎ひでたかさん、津田櫓冬さんのお二人の
トークだった。

特に岡崎ひでたかさんは、どの作品も弱い立場の民衆に視点をおいて描かれて
いて心を打つ作品が多く、私が尊敬する作家の一人だ。

そして、この日のトークもとても興味深い素晴らしい内容だった。その内容は

「今まで数多くの戦争をテーマにした児童文学が発表されているが、多くは
被害国として描かれているものが多い。

加害国としての戦争文学は数少ない。中国に取材旅行し今加害国としての立場
で長編を執筆中」とのこと。

最後に岡崎さんは、「正しい社会認識を持った子どもになってほしいとともに、
自分もそのような人間になりたい」と語られた今80歳を迎えた作家の言葉に
衝撃をうけた。

このような催しに参加するのはかなり疲れるが、毎回多少なりとも刺激を
受けので、今年も参加できてよかったと感じた二日間だった。