幸せづくりの家ものがたり

●「樹づくり工房やない」~日々の暮らしの中で思うこと、感じたこと●

建築用語を知ろう(7)

2009年10月03日 | 家のこと
今回は、基礎工事についてお話します。

基礎はコンクリートと鉄筋を用いて、建物のかたちにあわせて
現場でつくられます。

はじめに、所定の深さまで土を掘削します。これを
「根切り」といいます。
掘ったところへ砕いた石を敷き込み、大きなハンマー
のような機械でよく突き固めます。
その上に地面からの湿気を防ぐためにフィルムを敷きます。

次に型枠を立てるところに「捨てコンクリート」と呼ぶ
鉄筋の入らない薄いコンクリートを敷き均します。
捨てコンクリートが固まったら、基礎を組み立てる
ための基準線となる墨をコンクリート面に印します。
「墨出し」という作業でしたね。

そして基礎の中心部に鉄筋を組み、型枠を側面に組み立てて
アンカーボルト(基礎と土台や柱を緊結する金物)と
呼ばれるものを基礎からとびだすようにセットし、
枠の中にコンクリートを流し込みます。
コンクリートは、あらかじめ工場でつくられ専用の運搬車で
現場に運び込まれ、コンクリートポンプ車と呼ばれる車に
いったん送り込まれ、太いホースで圧送され型枠の中に流します。

コンクリートが固まって充分な強度がでるまで、しばらく
養生期間をとります。
コンクリートは乾燥して固まるのではなく、水と混ざる
化学反応によって硬化します。
したがって、夏の暑い時期は急激に水分が蒸発し、硬化不良を起こし
ヒビ割れの原因になるので注意が必要です。

コンクリートが硬化したら型枠を取り払います。
基礎の周りに掘った土を埋め戻し、余った土は
敷地内に敷き均すか、他所の処分場まで運びます。
これを「残土処分」といいます。
これで基礎工事は完了です。

コンクリートは圧縮力(押しつぶす力)に対しては
強いのですが、引っ張りには弱いので、その引っ張り力に
抵抗するために鉄筋を入れます。
基礎は常時、建物から荷重を受けます。そして地盤からも
反発力を受けます。さらに風や地震の力も加わります。
このようなあらゆる力を受ける基礎は、その部分によって
圧縮されたり引っ張られたりするわけで、コンクリートと鉄筋は
互いに抵抗力を負担しあって頑丈な構造物となり建物を支えています。

コメント
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