A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

たまには兄弟揃って・・・・

2013-11-08 | Thad Jones & Mel Lewis & VJO
Keepin’ Up With The Joneses / The Jones Brothers



兄弟でも別々の家庭を持ちそれぞれの生活をおくるようになると会う機会も減る。忙しさにかまけていと、近くにいても盆と正月に顔を合わせるだけ。ところが一緒に仕事をしていたり、趣味が同じだったりすると子供のころと同様、頻繁に行動をし、よく話をするものだ。

兄弟で音楽に興味を持ち、それぞれがプロの道に入ると当然一緒にプレーすることも多い。日本では日野兄弟、アダレー兄弟のように。2人兄弟は多くいるが、3人となると数が減るが、何といっても3人3様で有名なのはジョーンズ兄弟。

デトロイト出身で若い頃から地元のミュージシャン同士での付き合いは多かった。彼等は地元のメンバーとのレコーディングも結構ある。ペッパーアダムスもその中の一人。兄弟との付き合いはデトロイト時代から長く続く。

さて、この3兄弟一番先に世に出たのは長兄のハンク。エラのバックを長年務めこのアルバムが作られた1958年頃はニューヨークの超多忙なスタジオミュージシャンとして活躍中。サドはカウントベイシーオーケストラに参加して、プレー、作編曲で頭角を表してきた時期。

末弟?(ジョーンズは9人兄弟でミュージシャンになったのは3人だけ)のエルビンとハンクは10歳近く離れていたので若い頃は兄たちと常に一緒にという訳にはいかずワンテンポ遅れてのメイン舞台への登場となった。ニューヨークに出てきたのは1956年。それでも50年代の後半になると色々なレコーディングセッションに登場。JJジョンソンのグループに加わって有名なフラナガンのオーバーシーズを録音したころから表舞台での活躍が始まった。

という状況で、同じニューヨークに住んでもハンクはニュージャージー、サドはアッパーマンハッタン、エルビンはサウスでという状況で住む所も仕事もバラバラ、一緒にプレーするのは唯一Monday night at Birdlandだったそうだ。さらにレコーディングされた物となると、3人がそれぞれ有名になったにも関わらず、このアルバムが初めての一枚になった。

レコーディングの企画をしたのは、先日紹介したミッチェル兄弟のアルバムの企画をしたレナード・フェザー。フェザーの企画したアルバムは色々あるが、なかなかのアイディアマンだ。しかし企画倒れということもよくあるが。

このアルバムは、3兄弟に加えてベースもエディー・ジョーンズを加えてメンバー全員をJonesに仕立てた。
編成はサドのワンホーンなのでサドが中心となる。曲もサドのオリジナルにスタンダード。オーケストラでも良く演奏されるThree and one は三兄弟+ベーシストという設定なのでこの編成はピッタリ。It Had To Be Youは自分も好きな曲だ。
サドのトランペット、フリューゲルホーンはファーガソンのようにハイノートで響き渡るというよりは語り掛けるようなプレーが得意。曲の雰囲気を含めてアルバム全体が和やかなファミリーセッションとなっている。
エルビンのドラミングが兄貴たちを刺激して・・・というよりは、サドジョーンズを中心の気軽な演奏が聴ける。
久々の兄弟揃ってのセッションは、お祭り騒ぎというよりは3人でしみじみと近況を語り合った感じだ。


1. Nice and Nasty             Thad Jones 6:45
2. Keepin' up With the Joneses      Thad Jones 6:11
3. Three and One             Thad Jones 4:57
4. Sput 'N' Jeff             Thad Jones 6:04
5. It Had to Be You       Isham Jones / Gus Kahn 4:48
6. On the Alamo         Isham Jones / Gus Kahn 3:13
7. There Is No Greater Love  Isham Jones / Marty Symes 4:04

Thad Jones (tp,flh)
Hank Jones (p,org)
Eddie Jones (b)
Elvin Jones (ds)

Produced by Leonard Feather

Recorded at Beltone Studios, NYC on March 24,1958


Keepin' Up With the Joneses
クリエーター情報なし
Polygram Records
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