A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

アダムスのロスでのライブの模様を知るにはこの一枚が・・・・

2012-06-13 | PEPPER ADAMS
Jazz City Presents Bethlehem Jazz Session

50年代の中頃、ジャズが一番元気のあった時代、ジャズの興隆に合わせてメジャーレーベルだけでなく、ジャズの専門レーベルも数多く生まれた。モードのように短期間で華々しく散ったレーベルもあれば、長く続いたレーベルもあり、それぞれがジャズの歴史の一部となっている。

東の代表格が、ブルーノート、プレスティッジとすると、西の代表はコンテンポラリー、パシフィックジャズといったところか。その中に東と西に拠点を構えたレーベルがあった。ベツレヘムレーベルだ。
とかく黒人中心のイースト、白人中心のウェストと分けがちであるが、このベツレヘムは両方がうまくミックスされた作品が多い。そして、インストだけでなくボーカル物も。
ウェストコーストの白人中心の演奏でも何か一味違った味付けを感じてしまうのは、このレーベルに「このミックス感の先入観」があるからかもしれない。

このベツレヘムから”Jazz City Presents・・”というオムニバスアルバムが出ている。
オムニバスというとすでにリリースされているアルバムからピックアップされたものが多いが、これは個別のセッションを集めた物。ライブなのでJazz Cityという名のクラブのライブだろう。

3つのセッションに分かれているが、3曲目がトロンボーンのハービーハーパー率いる“Swingers”のジャムセッション演奏だ。
このメンバーの中にペッパーアダムスがいる。
1956年から57年にかけてアダムスがロスに滞在している間の録音だ。
アダムスの記録(記憶)によると、この収録は3月。アダムスがクインシージョーンズボブキーンデイブペルハワードラムゼイ・・・・と連日録音に参加している中での演奏だ。アルバムの収録以外にも地元のクラブで連夜gigに参加していたようだが、その側面を知るにはこのアルバムの演奏しか残されていない。

ライブということもあり、ウェストコーストでの演奏だがアンサンブル中心ではなくソロメインの完全なジャムセッション。そのソロの一番バッターがアダムスの豪快で歯切れのいいソロだ。先頭打者がクリーンヒットを打つと後のメンバーも気が楽だ。その延長上で皆が“Swinger”ぶりを発揮する好演だ。

1曲目はトランペットのドンファガキストのストリングカルテットをバックにしたバラードプレー、2曲目はロソリーノとマリアーノが熱っぽいプレーを聴かせてくれる。

アルバムとして寄せ集め感があるのは否めないが、反対に「ウェストコーストでもこんなに熱い演奏のバリエーションがあるぞ」というベツレヘムのプレゼンテーションにはうってつけのアルバムだ。

1. Lady Be Good

Don Fagerquist (tp)
Rickey Mariano (vln)
Bill Kurasch (vln)  
Stan Harris (vla)
Fred Katz (cello)
Howard Roberts (g)
Bob Enevoldsen (b)
Don Heath (ds)

2. It Had To Be You

Russ Garcia(ldr)
Frank Rosolino(tb)
Charlie Mariano(as)
Lou Levy(p)
Max Bennett(b)
Lawrence Marable(ds)

Recorded at "Jazz City", Los Angeles, CA, June, 1957

3. I'm Glad There Is You

Don Fagerquist (tp)
Clora Bryant (tp)
Herbie Harper (tb)
Herb Geller (as)
Bill Perkins (ts)
Pepper Adams (bs)
Claude Williamson (p)
Curtis Counce (b)
Mel Lewis (ds)

Recorded at "Jazz City", Los Angeles, CA, 1957
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする