A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

本格活動前に、ケントン仲間ともう一枚・・・

2012-04-21 | PEPPER ADAMS
Zounds! / The Lennie Niehaus Octet

ウェストコーストジャズ全盛期というとやはりコンテンポラリーレーベル。当時のコンテンポラリーのアルバムは洒落やデザインのジャケットが多い。それだけで、中身の演奏もスマートに感じてしまう。美女系の写真を使ったアルバムは一般的に多いが、このアルバムもその一枚。このアルバムの印象はデザインもあるが写真が秀逸。と思ったらやはり写真はWilliam Claxton。ジャズプレーヤーの写真を撮らせたらピカ一の写真家だ。ウェストコーストのアルバムには彼の写真を使った物も多いので、ジャケットで得をしていることも多いのでは。
さらに、美女が着ている水着も何となく垢抜けしていると思ったら、デザインはRudi Gerneich。彼のデザインのモデルといえばペギーモフェット。このモフェトは、Claxton婦人という関係だ。その組み合わせだけでファッション誌に載るような写真をジャケットに使うのだから悪い訳が無い。ジャズのアルバムで、なかなかそこまで凝っているのも少ないのではないだろうか。

さて、このアルバムはアルトのレニー・ニーハウスのアルバム。2回のセッションを一枚にしたアルバムだが、その間が1954年と1956年と少し離れている。この間、ニーハウスはスタンケントンオーケストラに加わっていた。2回目のセッションはそのスタンケントンの長いツアーが終わった直後の録音。前に、紹介したスタンケントンのMacumber clubでのライブの約1ヵ月後だ。
サックスセクションはケントンオーケストラで一緒だったメンバー。バリトンにはペッパーアダムスが加わっている。アダムスも西海岸で活動を始めてまだ一ヶ月足らず。まずは、ケントンオーケストラの仲間一緒に活動していたのだろう。年明けの本格的な活動のまさにウォーミングアップ期間中だ。ドラムにはメルルイスも加わっているが、ルイスは自分のアルバム作りで東奔西走してやっと録音を終えた直後だ。メルルイスのアルバムには参加できなかったビルパーキンスも今度はしっかり参加している。

この時、ニーハウススはまだ27歳、その間の2年間というものはケントンオーケストラでの経験を含めてまだまだ発展途中。オクテット編成なのでアレンジも重要だが、ニーハウスはケントンオーケストラに加わりながら、作編曲にも研鑽を重ねていた。その点では、このアルバムの2つのセッションは、2年間を経た同じオクテット編成の新旧の比較ができる。
メンバーは全く違うが、どちらもウェストコーストでの実力者同士。メンバーに優劣はない。ニーハウスのプレーも持ち前のクールトーンが、2年を経て結構熱っぽくなり、アレンジは、楽器編成の違いもあるが軽妙さに重厚さが加わっているような気がするが。



1. The Sermon [Octet No. 2] Hawes 5:12
2. How About You? [Octet No. 1] Freed, Lane 2:26
3. Figure 8 [Octet No. 1] Niehaus 3:38
4. Patti Cake [Octet No. 1] Niehaus 2:38
5. With the Wind and the Rain inYour Hair [Octet No. 2] Edwards,Lawrence 4:00
6. The Way You Look Tonight [Octet No. 1] Fields, Kern 3:31
7. Have You Met Miss Jones? [Octet No. 1] Hart, Rodgers 2:40
8. Four [Octet No. 2] Davis 3:58
9. Night Life [Octet No. 1] Niehaus 2:37
10. The Night We Called It a Day [Octet No. 1] Adair, Dennis 3:57
11. Blues for Susie [Octet No. 2] Niehaus 3:33
12. Seaside [Octet No. 1] Niehaus 2:29

[Octet 1]
Lennie Niehaus (as)
Stu Williamson (tp)
Jack Montrose (ts)
Bob Enevoldsen (vtb)
Bob Gordon (bs)
Lou Levy (p)
Monty Budwig (b)
Shelly Manne (ds)

Recorded at Capital in Hollywood, August 23,1954
Engineer : John Palladino

[Octet 2]
Lennie Niehaus (as)
Bill Perkins (ts)
Pepper Adams (bs)
Frank Rosolino (tb)
Vincent DeRosa (french horn)
James McAllister (tuba)
Red Mitchell (b)
Mel Lewis (ds)

Recorded at Contemporary Studios in Los Angels, December 20.1956
Engineer : Roy DuNann

Produced by Lester Koenig
William Claxton Photography
コメント
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