A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

親の偉業を引き継ぐというのはなかなか難しいものだが・・・

2008-02-23 | MY FAVORITE ALBUM
Digital Duke / The Duke Ellington Orchestra Conducted By Mercer Ellington

ロレインフェザーは、ジャズのスピリットは父親に、そして歌手としては母親の血を引き継いだ。バディーリッチの愛娘は歌手としてだけでなく、父親のドラマーとしての名声とその影響力をスカラーシップという形で引き継いだ。もちろんバンド自体を引き継いだスティーブマーカスをはじめとして多く友人の協力を得ての成果であるが。
名門オーケストラデュークエリントンを引き継いだのは息子のマーサーエリントン。エリントンサウンドをそのままの形で継承した。父の時代のメンバーも何人かは残っているものの、偉大過ぎる父のバンドを引き継ぐというのはさぞ大変であったことであろう。

さて、世の中デジタル時代、タイトルからもそれに興味が惹かれてしまうが・・・。何もエリントンオーケストラがデジタル化された訳ではない。このマーサーエリントン率いるエリントンオーケストラが、時代の変遷を経てデジタル録音にチャレンジしたのがこのアルバム。
エリントンにとってオーケストラは“楽器”そのもの。SP時代からそのサウンドは記録として残されている。そのオーケストラの音がどのように引き継がれ、今回はどのようにデジタルの技術で表現してくれるのか・・・。もちろん、音はエリントンの「アナログサウンド」を見事に再現してくれる素晴らしいもものであるが、肝心の演奏もまたこれに負けないくらい見事なものだ。

それもそのはず、エリントンオーケストラのメンバーに加えて、クラークテリー、ブランフォードマルサリス、ルーソロフ、エディーダニエルス、ローランドハナなどのゲストプレーヤーが加わって、不滅のエリントンサウンドを再現している。
曲はおなじみのエリントンのナンバー。一曲だけ”22 Cent Stomp”という曲が入っているが、これはエリントンが生前作った曲で、お蔵入りしていたものだそうだ。
後継者、そして技術の進化に支えられて、ジャズの歴史の一ページに必ず記されるエリントンの功績が、曲だけではなく「楽器としてのオーケストラの演奏」としても引き継がれているのはうれしい限りだ。

1. Satin Doll       
2. Cottontail       
3. Prelude To A Kiss 
4. Pardido        
5. Mood Indigo      
6. 22 Cent Stomp   
7. Do Nothin' Till You Hear From Me
8. Jeep's Blues
9. In My Solitude
10. In A Mellotone
11. Sophisticated Lady
12. Take The "A" Train

The Duke Ellington Orchestra

Lew Soloff , Barry Lee Hall , Ron Tooley , Clark Terry , Kamau Adilefu (tp)
Norris Turney , Jerry Dodgion (as,fl)
Herman Riley , Eddie Daniels , Branford Marsalis (ts,cl)
Charles Owens (bs,cl)
Britt Woodman , Al Grey , Chuck Connors (tb)
Sir Roland Hanna(p)
Gerald Wiggins(p)
Bucky Pizarelli(g)
J.J. Wiggins(b)
Rocky White ,Louie Bellson (ds)

Exective Producer : Dave Grusin and Larry Rosen
Produced by Michael Abene and Mercer Ellington
Recorded in 1987

Digital Duke
Mercer Ellington
GRP

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