立憲民主党 山としひろ

立憲民主党公認 衆議院議員候補者(富山県第1区)
44歳 
人にやさしい政治

【反対討論 原稿】 児童館の指定管理者の指定(民間委託)について

2011年12月19日 | Weblog

 児童館の指定管理者の指定(民間委託)について、反対討論を行ないました。その原稿をアップします。ご参照ください。


【反対討論】 

議案第69号 江南市立児童厚生施設に係る指定管理者の指定について

議案第70号 平成23年度江南市一般会計補正予算(第7号)

 

 「議案第69号 江南市立児童厚生施設に係る指定管理者の指定について」、関連する「議案第70号 平成23年度江南市一般会計補正予算(第7号)」について、反対の立場から討論を行ないます。

 

 今回の提案は、来年度から5年間、古知野・藤ケ丘両児童館の指定管理者として、引き続き「NPO法人キッズサポート江南」を任意指定するものですが、いくつかの問題点を指摘しなければなりません。

 

キッズサポートの任意指定について、当局は3年前から一貫して、「市民協働の一環」と説明してきました。しかし、実際のところ、市が直営で運営してきた学童保育などの基本的事業を継続するのに精一杯で、児童館活動に多くの市民や地域を巻き込むことができませんでした。また、本来NPOの強みとされる柔軟な発想による独自の事業展開もありませんでした。

 

 そもそも、キッズサポートはその設立に当局が深く関与していた経緯があり、市民の草の根の活動から生まれた団体ではありません。そのため、理事長が大手企業OBで民間の経営ノウハウを熟知し、献身的に地域活動を支えているとはいえ、志ある人材を確保することに課題を抱えており、限界があります。指定管理を始めた当初の両児童館の館長・館長代理4人は、いずれも退職しました。短期間のうちにパート職員(特に市職員OBG)の退職が相次いでいます。そして、法人運営の要となるべき理事会については、副理事長が空席のままになっています。そのため、今後5年間、NPOとして安定的運営を継続できるのか不安があります。新たな事業展開についてどのように考えているのか、ビジョンがよく見えてきません。

 

何より問題なのは、児童館は指定管理者制度になじまないということです。一般的に、指定管理者制度は民間活力を導入し、経費削減とともに市民サービスの向上を図るものとされています。しかし、児童福祉の中心的役割を担う児童館は、ハコモノ施設とは違って利益を上げることができず、効率性や合理性を追求するのが難しい施設です。年間660万円の経費削減効果があるといっても、人件費の削減、すなわちパート化・非正規化に他なりません。結局、働く人にしわ寄せがいくと、よりよい市民サービスを提供することはできません。

 

今日、子どもの格差・貧困、少子化、地域コミュニティーの衰退、犯罪の増加など子どもを取り巻く生活環境が大きく変貌しています。その中で、児童館が果たすべき役割が大きくなっています。子どものためにより豊かな公共空間を作るという立場で、数年間に及んだ「構造改革」と「集中改革プラン」の功罪をきちんと検証し、コスト重視の民間委託ありきの考え方を改めることを要求し、討論を終わります。

 

議員各位のご賛同をよろしくお願いします。

 

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