前回のリハビリ科からの記事では、「サルコペニアやフレイルの予防や改善のためには筋肉を減らさないことが重要」ということで、室内で出来る運動などの紹介を見ていただきました。筋肉を減らさないためには運動のみならず、栄養・食事も大きく関係しており、両方を考えることで予防・改善が期待できます。
以前の記事で、フレイルの簡単なチェック5項目の紹介がありました。
『体重の減少』、『疲労感がある』、『歩くのが遅い』、『運動習慣がない』、『握力が弱い』でした。今回はその中の1項目、『体重の減少』について考えてみたいと思います。
体重というと、「できれば軽いほうがいいな。」と考える方が多いと思います。
ところが、ある程度の体重を維持することがフレイルを予防できると言われています。
フレイルは『低栄養(健康な体を維持するために必要なエネルギー摂取量または栄養素が足りない状態)』と関係があります。
つまり、65歳以上の方はやせ過ぎないほうがいいということになります。
では、どれくらいの体重を目標にするといいのでしょうか?
BMI(ビー・エム・アイ:体格指数)を知っていますか?
BMIは太り過ぎていないかやせ過ぎていないか、の指標になるものです。
身長と体重から計算することができます。
BMI=あなたの体重(㎏)÷あなたの身長(m)÷あなたの身長(m)
目標とするBMIの範囲ですが、年齢によって異なります。
出典:日本人の食事摂取基準2020年版
では、例を出して計算してみましょう。
※身長155㎝、体重53㎏の人の場合
BMI=53(kg)÷1.55(m)÷1.55(m)
BMI=22.1 と計算できました。
どうでしょうか。あなたのBMIも計算できましたか?
ポイント①
BMIが目標とする値よりも高ければ、生活習慣病予防のため今の体重を見直す必要があると考えられています。
ポイント②
BMIが目標とする値よりも低く、極端にやせている場合や最近体重の減少が気になる場合は注意が必要です。
BMIが目標とする範囲内であっても、特に心当たりがないのに体重が半年間で2~3㎏減った場合は、その間栄養(食事からのエネルギー摂取量)が足りていない状態が続いていたと言えるでしょう。
急な体重の減少は、からだの中の筋肉量が減ってしまうサルコペニア(筋肉減少症)という状態になっている可能性が高く、その状態では、筋力が低下しているため、動くのが億劫になりますます活動量が減ってしまい、フレイルの悪化につながりかねません。
フレイルを悪化させないためにも、十分な栄養が確保できる食事内容を考えていきましょう。
http://www.yaeikai.com/medical-index.html
投稿者:やよいメディカルクリニック 管理栄養士 柑本
以前の記事で、フレイルの簡単なチェック5項目の紹介がありました。
『体重の減少』、『疲労感がある』、『歩くのが遅い』、『運動習慣がない』、『握力が弱い』でした。今回はその中の1項目、『体重の減少』について考えてみたいと思います。
体重というと、「できれば軽いほうがいいな。」と考える方が多いと思います。
ところが、ある程度の体重を維持することがフレイルを予防できると言われています。
フレイルは『低栄養(健康な体を維持するために必要なエネルギー摂取量または栄養素が足りない状態)』と関係があります。
つまり、65歳以上の方はやせ過ぎないほうがいいということになります。
では、どれくらいの体重を目標にするといいのでしょうか?
BMI(ビー・エム・アイ:体格指数)を知っていますか?
BMIは太り過ぎていないかやせ過ぎていないか、の指標になるものです。
身長と体重から計算することができます。
BMI=あなたの体重(㎏)÷あなたの身長(m)÷あなたの身長(m)
目標とするBMIの範囲ですが、年齢によって異なります。
出典:日本人の食事摂取基準2020年版
では、例を出して計算してみましょう。
※身長155㎝、体重53㎏の人の場合
BMI=53(kg)÷1.55(m)÷1.55(m)
BMI=22.1 と計算できました。
どうでしょうか。あなたのBMIも計算できましたか?
ポイント①
BMIが目標とする値よりも高ければ、生活習慣病予防のため今の体重を見直す必要があると考えられています。
ポイント②
BMIが目標とする値よりも低く、極端にやせている場合や最近体重の減少が気になる場合は注意が必要です。
BMIが目標とする範囲内であっても、特に心当たりがないのに体重が半年間で2~3㎏減った場合は、その間栄養(食事からのエネルギー摂取量)が足りていない状態が続いていたと言えるでしょう。
急な体重の減少は、からだの中の筋肉量が減ってしまうサルコペニア(筋肉減少症)という状態になっている可能性が高く、その状態では、筋力が低下しているため、動くのが億劫になりますます活動量が減ってしまい、フレイルの悪化につながりかねません。
フレイルを悪化させないためにも、十分な栄養が確保できる食事内容を考えていきましょう。
http://www.yaeikai.com/medical-index.html
投稿者:やよいメディカルクリニック 管理栄養士 柑本