彌栄会オフィシャルブログ

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クリニック便り~透析予防について~

2012-11-16 07:00:00 | やよいメディカルクリニック
「ストップ ザ 透析!」これを合い言葉に、当クリニックでは糖尿病腎症による腎不全からの透析導入を予防するための糖尿病療養指導に力を入れて活動をしております。

糖尿病性腎症から慢性腎不全、人工透析への重症化予防が急務となっていることから医師、看護師、保健師、管理栄養士が協力して治療、療養指導を行なう「透析予防チームの設置」と「糖尿病教室の実施」をしている医療施設に対して本年4月から『糖尿病透析予防指導管理料』が新設されました。


これにより、患者様の診療時間が少し長くなり、また一部診療費の負担をお願いすることになりますが、我々も今まで以上に積極的に透析導入を阻止するための療養指導にあたるよう気持ちを新たにしております。


一度透析療法を始めれば生活上の制約は大きく、特に糖尿病腎症の透析は血糖コントロールが必要であることやほとんどの場合糖尿病腎症以外の合併症が進行していて、感染症、心血管疾患などが起きやすいといった困難にしばしば直面します。

当院では私(医師)に加え、専門のスキルを持った看護師・管理栄養士が一つのチームとなってそれぞれの職種からのアプローチを継続的に行い、少しでも糖尿病による透析の導入を減らせるよう全力でお手伝い致します。


(透析導入の現状)
日本透析医学会が毎年実施している統計調査「わが国の慢性透析療法の現況」によると、2009年12月時点で、国内で透析療法を受けている患者数は29万675人で、うち糖尿病が原因となり透析をしている患者は全体の3人に1人以上の9万8252人に上りました。


また導入患者の透析を始める原因となった疾患(原疾患)の第1位は「糖尿病腎症」で、全体の44.5%にあたる1万6414人が該当。



1998年に糖尿病性腎症と慢性糸球体腎炎との間で原疾患の首位の座が入れ替わって以来、糖尿病性腎症は増加の一途を辿っています。


投稿者:やよいメディカルクリニック院長 坂頭 節哉
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