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お茶の水女子大

2015-03-12 00:14:25 | 日記
祖母は日本橋の老舗帽子店の次女として生まれ、小さい頃から向学心が強く、お茶の水女子大の国文科に学んだ。日本には国立の女子大は2つしかない(もう1つは奈良女子大学)。この大学の目的は、有能・優秀な女性を育成する人間をつくることであって、端的に言えば、女子高等学校の教師を目指す女子を集めることだった。 しかし、祖母は学業を終えるとまもなく親の意志に従って結婚することになる。祖母は私にとって人生最初の先生だった。幼稚園の頃から、読み書きを習った。同時に礼儀作法にも厳しかった。祖母は私が9歳のときに他界する。祖母の教えをきちんと身につけていれば、もう少しマシな人間になったかと思うことがある。私は祖母から見れば、良い教え子でなかったことは確かだ。 たしか20歳のとき、3人の早大生と一緒に鎌倉の光明寺に泊まったことがあって、これは夏休みの或る間、寺が本堂などを開放していたからだった。寺に1泊して、翌日は海で遊ぶのが我々のプランである。朝起きると庭で数人の若い女性が庭を掃除していた。 早稲田の一人がおもしろがって、「おたく達、ポン女(日本女子大)?それともお茶大?」と訊くと、それが的中して、女性たちがお茶大の1年生だとわかった。ワセダ君はついでに「今日、一緒に泳ぎませんか?」と誘ったが、これは外れた。彼女達は昨日来て、今朝の座禅が終わったら帰ると言う。「俺たち4人の中の、せめて2人がいい男だったら、今日一日、使ってもらえらのになぁ」とワセダ君が笑った。お茶大の入試に合格したときの電報短文は「オチャカオル」だそうだが、私達のデート申し込みは薫らなかった。

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