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病室にて

2015-12-26 17:12:07 | 日記
内視鏡で医師を取ってもらったあとは、集中治療室へ行く。そこは完全な野戦病院のスタイルであって、次々と術後患者が運ばれてくるし、また次々と一般病室に移って行く。私の滞在時間は2日半で、その間、右隣におもしろい老病院(といっても、私より2ツ年下らしかった)がいて、退屈しなかった。老人はどこを手術したのか、とにかくまだ水を与えられる状態ではなかった。そこで彼は喉の渇きを訴え、大声で要求する。「ミル、イッパイ、モッテコイ、ランデモッテコナインダ、ヒョウリョクシロヨ、ヒョウリョクスリャ、レキルンラヨ(水1杯持って来い、なんで持って来ないんだ。協力しろよ。協力すりゃ出来るんだよ」。多少認知症気味であるが、意味は通る。もしかすると、院長や医師、看護婦たちがみんなで協力すれば1杯の水は無理としても(私の経験から言えば)小さな氷片のついた割り箸ぐらいは舐めさせてあげられるのではないかと思った。
「○○さーん。採血、採るよ」と看護婦が元気な声で言う。「採血を採る」とどうなるか。2倍の血液を注射器で吸い上げるのだろうか。まさか、採った血液を捨ててしまうことはあり得ないだろうが、いずれにせよ、この言葉はこの病院では通用するようだ。

便秘が続いて参った。毎晩下剤を服用しているし、食事も摂っているのだが、どうしてもダメだった。どうすればよいかはわかっている。酒だ! 私の胃腸の動きは、酒によって健全化されているから、晩酌抜きの毎日では、その辺の臓器が眠ってしまう。改めて思う。酒は偉大なり!

12月16日

2015-12-26 17:04:57 | 日記
株式ニュースを一通り見て『刑事コロンボ』の録画に移りかけた9時半頃、腹部にイヤな違和感が来た。この「来た」には、「まさか、もしかして…似てるかな」といった?が入っている。昨年11月に胆管結石の発作に襲われて1週間ダウンしたのだが、それに似ているかもしれぬ。たしかに私の体内には石があるが、わずか1年しか経っていないのに、それが大きくなって暴れ出すなんて、まさかである。だが、「まさか」は時間と共に、「もしかして」を過ぎ、「胆石テロ」が10時半あたりで確定した。家人は近所へ出かけていて不在。なんとか受話器をベッドまで持って来て、娘の携帯電話につながるボタンを押す。痛みは1分1秒ごとに容赦なく増して来る。「痛い!痛い!」が自然に口を突く。娘に電話がつながって、事情を話す。11時半になった。どうなるかわもうわからない。とにかく激痛だ。この痛みを取ってくれれば、この世から酒も競馬もなくなっていいと、神様に伝えるがダメだ。自分ひとりで救急車を呼んだらどうなるのか。マンションの玄関はなんとかなるとして、家の入口の扉は何かの器具でカギを壊すことになるのか…痛い、痛い! 12時、やっと家人が帰って来た。「救急車を呼んでくれ!早く!早く!痛い!痛い!」。酒も競馬もこの世から消えてもいいから、救けてくれ!
腹部をおさえてもどうにもならない。来たぞ、来たぞ、救急車のサイレンが近づいて来る。