5年生のときから6年間住んでいた茨城の南部の町では、本当の茨城弁が使われていたが、その中で好きなのが表題の2ツである。「ごちゃっぺ」は、わけがわからないという意味だが、「滅茶苦茶。まとまりがつかない。頭が空っぽ」といったような場合にも使われる。これに相当する関西弁はないだろうかと考えてみたが、なかなか出て来なかった。「なんや、ようわからんわ。あほとちゃうか。あかんあかん」あたりではないかとも思ったが、それよりも「ごちゃっぺ」は関西でも使えるのではないかと思えて来た。「このあほんだら、何をごちゃっぺさらしとんねん!」とヤクザの上の方が下の方に向かって言うのはピッタリではないか。
髪の毛をテカテカとポマードで固め、濃紺のスーツに朱のネクタイ、ピカピカに磨き上げた靴、肩で風を切るがごとき歩き方、酒場のドアを勢いよく開けて、「スコッチ、ストレート、ダブルで」と低い声で注文し、運ばれて来たカットグラスの中身を一息でグイと飲み干し…といったような場合を、「ぱしぷる」と言う。ま、キザ、キドリ、カッコづけといった語訳が正しいだろうか。語音でおわかりのように、この言葉は、「いっぱしぶる」の訛ったものだ。関西の「ええかっこしい」と同義である。
世間は「ごちゃっぺ」と「ぱしぷる」人間がたくさんいる。というより、すべての男女がTPOのどこかでは「ごちゃっぺ」を言い、「ぱしぷった」行動をってしまっているのではないかと思うし、それを本人が気づかなければ、それはそれでいいじゃんかと考える。私だって、自分のことを、元麻雀名人なんてパシぷって、平気で書いている。
髪の毛をテカテカとポマードで固め、濃紺のスーツに朱のネクタイ、ピカピカに磨き上げた靴、肩で風を切るがごとき歩き方、酒場のドアを勢いよく開けて、「スコッチ、ストレート、ダブルで」と低い声で注文し、運ばれて来たカットグラスの中身を一息でグイと飲み干し…といったような場合を、「ぱしぷる」と言う。ま、キザ、キドリ、カッコづけといった語訳が正しいだろうか。語音でおわかりのように、この言葉は、「いっぱしぶる」の訛ったものだ。関西の「ええかっこしい」と同義である。
世間は「ごちゃっぺ」と「ぱしぷる」人間がたくさんいる。というより、すべての男女がTPOのどこかでは「ごちゃっぺ」を言い、「ぱしぷった」行動をってしまっているのではないかと思うし、それを本人が気づかなければ、それはそれでいいじゃんかと考える。私だって、自分のことを、元麻雀名人なんてパシぷって、平気で書いている。