![P10701971_1](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/d7/a4a4d063c9901e0bd4d191230024b634.jpg)
(峠まで8.3kmとある)
(坂本宿6)
国道18号線中山道口バス停にある「旧中山道ハイキングコース入り口」をスタート。
見上げると道はかなり急勾配である。デパートのエスカレーターほどの勾配があるし、
第一、登山道には足の大きさほどの石がごろごろして歩き難いことこの上も無い。
![P10701981](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/12/71945adb451a698515a7bfd09e203ca3.jpg)
(急勾配の上り坂)
地下鉄に乗って地上まで出るのに、階段を160段上がることがであるが、
今では途中で一服するか、止まらずに登れば,
100段くらいから歩行速度が半減しゆっくりになることを知っている。
![P10701991](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/6b/de6be76faebb3ff4591fa088fa4d194e.jpg)
(階段があると上りにくく感じた)
その急勾配が50mほど続き左に折れると、また50mほど急坂道を登る。
上り始めてからしばらくして、峠まで残り8kmの案内があった。時計を見ると30分経過している。
中山道口バス停では峠まで8.3kmとあったからたかだか300mしか進んでいない。
![P10702031](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/9d/ec10eea555484de52d0f01650bc734f5.jpg)
(堂峰番所跡の案内)
その先に堂峰番所跡の案内看板がある。碓氷の関所を通らないで
密入国する旅人を監視するのにもってこいの山の高い位置にあり、
加えて回りが見通せる場所であったろうと想像されるが、
急坂道を登るのに下を見て歩いてきたボクが頭を上げ、回りを見渡したが、
特段見通しが良い場所とは思えなかった。
![P10702431](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/98/a8f1ad7069a58576fc7bcb0c60878455.jpg)
(歩きにくいゴロ石交じりの道)
石まじりの急勾配はさらに続く。
曲がりくねった場所のところどころに「安政の遠足」や「侍マラソン」の看板があり、
もう少し、もう少し、ガンバレ、ガンバレ、と元気付けてくれる。
![P10702001](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/e5/87d3f6ed5944f224e3094477f500e3fa.jpg)
(「安政の遠足」の看板)
![P10702041](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/cc/3301016880a153bfb696632456ab9b22.jpg)
’「侍マラソン」の案内)
足が棒のように感じられてくる。
腰を下ろして休憩したい衝動に駆られ、手ごろな岩を見つけて腰を下ろすが、
足が上手く折れ曲がってくれない。やっと腰を降ろすと腰が伸びない。
これで「山登りで腰を下ろして休んではいけない」と言う教訓がやっと理解できた。
ほんの僅かな時間、腰を下ろして立ち上がるが、立ち上がるのも容易ではない。
![P10702011](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/73/7eae16d8844a7f39c9ccba7700d033df.jpg)
(道は美しいが苦しい)
ゆっくりゆっくり坂道を登る。
登山映画で山登りをするシーンを見て、どうしてあんなにゆっくりなんだろうと思っていたが、
いざ自分で登ってみると、同じようにゆっくりになっているのが良く理解できる。
大学で登山部に居た友人に、出発前に道に迷ったときの注意をよく聞いておいたが、
それは中山道口バス停に至る前に一度体験して、
迷い込んだ道から思い切りよく、忠告に従って引き返して助かった。
もう一つの忠告は、山道を登るのは「ゆっくりゆっくり」が原則と教えてくれた。
ごろ石の道が続き、刎石坂(はねいしざか)の案内看板がある。
碓氷峠の中でも最大の難所で、南無阿弥陀仏、馬頭観音、大日尊の碑がある。
![P10702071](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/f4/3ad721927fc8a133768865983a8cd9d8.jpg)
(刎石坂の石像群)
あせらずゆっくり歩く。
すぐ、「上り地蔵下り地蔵」の案内看板がある。
(十返舎一九が
「たび人の 身をこにはたく なんじょみち、
石のうすいの とうげなりとて」
と刎石坂の険阻な道をうたった。刎石坂を上りつめたこの場所に旅人の安全を見つめて、
板碑のような地蔵があった)
とあるが、見渡しても何も見当たらない。
やがて道の左側が開け、はるか坂本宿が一望できるところへ出た。
![P10702111](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/9a/dc63358f0278a007ff3910d392505eb4.jpg)
(坂本宿が一望できる「覗」ずいぶん高所に登ったことを実感できる)
ここがいわゆる「覗(のぞき)」。
なるほど木々の間から坂本宿の景観が絵を描いたように見える。
急坂を苦しんで得られる一服の清涼感である。
そこからまもなく山道は勾配が緩やかになり道には
ごろ石も無くなり少し歩きやすくなる。
右手に弘法の井戸と書いた看板があり、井戸がわらぶきの屋根で覆われている。
「弘法の井戸」である。
弘法大師がここを掘れば水が出るといわれ掘ると水が湧き出たと言う。
山の頂き近く井戸を掘っても水は出そうにも無いところだ。
脇に水を汲む柄杓が置いてあるので、水を掬ってみる。
きれいな水である。
現代のようにペットボトルの水が無かったろうから、山の中で旅人は喉を潤したに違いない。
![P10702161](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/d0/ffbe0008a71253184ab283b4405f9e2b.jpg)
(弘法の井戸)
その先に刎石茶屋跡があり、石垣やお墓が今も残ると案内にあるが、
石垣は確認できても、お墓を確認することは出来なかった。
すぐその先に大昔の碓氷関所跡と思われる場所の案内看板がある。
![P10702201](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/26/9931529e86dea89f62a36e290c12da5a.jpg)
(茶屋跡の石垣)
![P10702231](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/6b/3a83998d05e378ee60545c6c46f991b0.jpg)
(関所跡らしい平坦地)
碓氷関所跡の項で書いたが、元の碓氷関所は
昌泰二年(899)に群盗を取り締まるために設けられた。
その場所は関長原といわれ碓氷山麓のここであると推定される。
なるほど言われてみれば、碓氷の山道にこれだけ広い平坦地は見当たらない。
ずいぶん広く今は杉が沢山植えてある。
ここが元碓氷関所跡といわれれば納得できる場所である。
その先に休憩場所があるので一服し、汗を乾かす。
峠の熊野神社まで6.4kmとある。
![P10702261](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/5e/9d493d91fa7998e97c46ce56de552ea4.jpg)
(休憩所)
![P10702271](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/e5/8d38feaa2c1d0558e079c0ee422ca207.jpg)
(あと6.4kmの案内)
時計を見ると中山道口バス停からは,
2時間が経過している。
たった2kmしか進んでいない。
先が思いやられる。
でも良く整備された道のようですね?
HIDE-SAN奥様か誰かと一緒に歩かれたのですか? それだったら 何かと心強いですね? いえ 奥様がどうのこうのと言うのではないですが 山中で何かあったときの事を考えると同行者は 本当に嬉しい。
昔の人は きっと今よりも条件の悪いところを 日の暮れないうちに 越えなくてはいけなかった。 苦労が忍ばれますね?
カミさんは7歳も若い所為か、ボクより健脚ですたすた登っていったのには驚きました。
100mも先で待っていたり、ここで休んだら如何だとか、激励されたりうるさいことでしたが、嬉しい気遣いでもありました。
買い物の時、今まで重い荷物はボクが持つのに、こんなに元気なら、荷物持ちは今後は止めようと思ったくらいです。
軽井沢までの路でもうひとつわかりにくかったのは、熊野神社から別荘地に至る路の入り口。遊歩道の標識ばかりで旧中山道は忘れ去られている感じ。藪の中を進んだらかろうじて小さな標識をみつけて安心しました。
明日は軽井沢から小田井まで歩きます。東京からの日帰りもそろそろキツクなってきた。
お訪ねいただきありがとうございました。
お役に立ててうれしく思います。
今、私は望月宿まで来ました。
八幡宿の百沢から望月に入る金山坂が判り難く、やむを得ず国道142号線から旧道に入りました。
そして瓜生坂も少しわかりにくいのですが、幸い畑を耕す老婆に出会い、助かりました。
10/22か23日に望月から長久保へ行く予定です。