中山道ひとり歩る記(旧中山道を歩く)

旧中山道に沿って忠実に歩いたつもりです。

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物価とトイレの話(中国紀行 最終章)

2020年07月22日 20時08分11秒 | 中国紀行(近くて遠い国)
(竹林)
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(生活)
高速道路の両側には、モダンな三階建ての一戸建て
住居が並ぶのが目に付く。
農家の住居である。

前回訪問したときは、
毛沢東時代の古い五階建てのマンションが
沢山建っており、エレベーターはなく、
足ベーターで階段を登っていた。
日本でも五階建て以下はエレベーターを設置する
義務がないそうだから同じ状況である。
トイレは、水洗でなくおまるを使っていた。
用がすんだ後どのように処理していたのかは知らない。
今でこそ、観光客は西洋式の水洗トイレで用を足せるが、
少し前までは、ドアーもないトイレであったと友人から聞いた。
そんな時、回りの中国人が(日本人が用を足している)とばかりに
ワーッと集まって覗きに来たという。
なんだか、戦時中の日本における、
天皇がお手洗いに入ったと
びっくりしている様子に良く似ている。
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(蘇州ー運河の様子)

中国のトイレは、日本の和式便器に似ているが、
キン隠しがない。
だから、ドアーから入って奥を向いて用を足すのか、
あるいはドアー側を向いて用を足すのか、
どちらを向いて用を足すのか解らない。
和式では、ドアーを開けて奥を向いて用を足すが。

ガイドさんに聞いてみると、
中国では、ドアー側を向いて用を足すそうである。
その昔、ドアーのないトイレの名残りで
その習慣が付いているのであろうか。
そのせいか、中国の公衆トイレは、
入り口のドアーの鍵がかからないトイレが多かったが、
用を足している最中に前面から覗かれても陰部を見せない、
あるいは用を足している無防備な状態で、
後ろから襲われないためなのかも知れない。

中国人はつい最近まで
前面ドアーがないトイレを使用していたから平気であるが
(もっともいつも鍵をしないボクも平気であるが)
通常の日本人は気になるところではある。
田舎へ行けば隣りとの仕切りのないトイレもあるようだが、
ボクはこのトイレにまだ出くわしていない。

しかし、生活は大都市と田舎とはそれなりの格差があるようだ。
北京上海など大都会では、電気も煌々とついているが、
一歩田舎に入ると、電柱すらなく、
電気のない家庭が沢山ある。
これはインドでもアフリカでも同じであった。

それに比べると日本はお金持ちの国に見えるに違いない。
どんな田舎に行っても、
電灯がついていないところはないからだ。

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(長江)
日本ではどんなに貧乏でも、
アジア地域に出て行けば、豊かな生活が出来る。
日本では、老後を年金では生活に足りない額でも、
アジア地域では、お金持ちの生活が出来るという。

たとえば、広大な敷地に一軒家を借りて、
ドライバー二名、ハウスキーパー二名を雇って、
タイでは、一ヶ月22万円の生活費ですむという。
東京の生活費の80%で、カナダ、ニュージーランド、
オーストラリアの生活ができる。
また、友人がスペインへ移住して12年経つが、
年金で十分まかなっている。
市長さんあげて大歓迎とのことだ。

中国では、大都市で生活しても、
東京の生活費の20%もあれば、十分やっていける。
いや、豊かな生活が出来ること請け合いだ。
ただ、発展のスピードが生半可ではないから、
生活水準があっという間に変わって、
こんなはずではなかったと後悔する日が来ることは、
意外に早いかもしれない。
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(いたるところで行われる太極拳)

定年になって昨年で10年になるが、53カ国を旅して、
物価が高いと感じたのは、
シンガポールぐらいのものだから、
東京で豊かな生活をしている人たちは、
ロンドンだろうと、パリだろうと十分生活できる。

物価高の点では日本は他の国に負けることはない。

(2002年の紀行)



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