中山道ひとり歩る記(旧中山道を歩く)

旧中山道に沿って忠実に歩いたつもりです。

・芭蕉の道を歩く
・旧日光街道を歩く

姫路城

2010年05月20日 15時07分52秒 | 姫路城と小豆島を旅して
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(姫路城)
今回ツアーのメインは姫路城。

名古屋城、熊本城、大阪城の三大名城と記憶で比べながら観光。
こちらはさすが世界遺産。
城内の管理も行き届いている。外国人には丁寧なガイドさんが、
日本の「おもてなしの心」を伝えているようであった。
外国へ行くとガイドさんの有難さが身に沁みてよくわかる。
日本での旅で、良い印象を持ってお帰りいただきたいものである。
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(白鷺城)

姫路城は五年かけて修復するため、
お城の姿を見ることができなくなる。
世界的に有名な姫路城、別名―白鷺城。
五年先は命があるかないか解らない、
そう考える熟年者がお城を一目見たさに、
姫路に殺到していると言う。

話がどのように伝わったかは知らないが、
この話が「姫路城は無くなってしまう」と伝わって、
姫路城では、日曜祭日はおろか、ウイークデイも人であふれて、
土産物屋さんが心配している。
「こんなに沢山の人が来て、修復が終わったら、
観光地がひっそりしてしまうのではないか」と。
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(別の角度からみた姫路城)

人のうわさは恐ろしい。
例えば昭和48年頃の石油ショックの時、
トイレットペーパーが無くなるというので、
人が買いあさって品切れが続出した。

特に日本人は、
隣の人がこうした、
お友達がこうした、と言うと
私も負けずに同じようにするのが当たり前で、
私が同じようにしないのは異常だ、
と言う心理に駆られるらしい。

それでとにかく,
姫路へ,
姫路へと人が集まり、
姫路城は毎日超満員であるとのことである。
この不景気のご時世に沢山の観光客が訪れると言うのは、
なんとも羨ましい限りである。
お土産物屋さんは溢れるばかりの人で、
バーゲンセールで鍛えた腕で、
おみやげ物の取り合いになる図は、
日本人ならではの光景であるに違いない。

お城を見学するには、
大手門から天守閣に向かうのがオーソドックスな順路であるが、
観光客の全部が全部、
同じ行動をとるから混雑極まりなく渋滞が起きる。
特に昔の城は、敵から襲撃にあったときに、
簡単に城内に攻め込まれないようにいろいろ工夫してある。
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(姫路城のお濠)
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(お濠に渡した橋、向こうに見える心配顔のみやげ物屋さんの店)

城の周りを囲むお濠。その濠をまたぐ橋があって、
城を攻める時は橋を渡らなければならない。
つまり攻撃の軍隊を一箇所に集めることで、
容易に包囲網を縮め一網打尽にすることが出来る。
それでも包囲網を突破して攻撃してきた敵集団が、
城に入り天守閣に登る階段は一段一段が高く、
登るのは容易ではない。

後期高齢者に入ったボクがこの階段を登るには、
両手で手すりに縋りつきやっとの思いである。
止めたいのは山々なれど、
止めれば入場料が無駄になる、
口惜しいがもったいないから登ることになる。

名古屋城など鉄筋コンクリート造りでエレベーターまである。
外観は昔のお城を復元し、
有名な名古屋人の誇り、金の鯱は純金である。
その昔、このシャチの金の鱗を一枚頂戴しようとした盗人がいたらしいが、
鱗一枚でもそうとうな財産に匹敵するらしく、
哀れにも盗人は、優秀な愛知県警に御用になったという。
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(天守閣から見た姫路城1)
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(天守閣から見た姫路城2)
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(天守閣から見た姫路城の敷地。)
前方に見える白い長屋は西の丸百間廊下と言い、
江戸城で言えば大奥に当る場所。
廊下が200mほど伸びており、
廊下の脇に8畳間、十畳間ほどの部屋が繋がっている。
部屋にはそれぞれ大奥の女性が生活したらしい。
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(再現された大奥?)

世界遺産の姫路城。
実は日本の三大名城の中に入っていない。
???と思われる方が多いに違いない。
世界が観る価値観と日本人が持つ価値観は違っているのだ。
それで世界の人々は、
姫路城を日本に残された世界遺産に指定しているのである。
これはボクの勝手な解釈。

姫路城を造るとき、城壁にする石が無く困ったと言う話が庶民にまで届いて、
老婆が石臼を寄付した。
それが「姥が石」と名づけられて城壁の一部に金網で囲って見世物になっている。
なるほど余ほど石に困ったのか、日本三大名城と比較すると、
重要な角の部分は大きな石であるが、
その他の石がこまごまとしているのが分る。
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(石垣の石が本当に細かい石が多い)
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(老婆が寄付した石臼「姥が石」)

隣を見学していた老姉妹が、
こんな大きな石をどうやって運んだのかしら?と会話しているので、
少し物知りなボクが口を挟んで、
「船で運んだのですよ」と言うと、
「船までが大変だったでしょうね」という。
昔、江戸城を見学した時、
江戸城の城壁で一番大きな石は35トンあり、
伊豆から切り出して、水の浮力を利用するために、
石を海の中につるして船で運んだ、と聞いています。

物知り顔に、余計な口利きしてご迷惑ではなかっただろうか。
老姉妹は、フェリーの中の同じテーブルで昼弁当を食べただけの知り合い。
姉のほうか妹のほうか、
一人が弁当を食べあぐねてあとで食べようと残した。
その弁当箱を丁寧に包み直してバッグにしまいこむのを見て、
戦時中食べ物の苦労をされた方だと思った。
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(大手門の大きな石)
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(展示されていた甲冑)
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(火縄銃)








金毘羅さんと小豆島

2010年05月10日 05時45分06秒 | 姫路城と小豆島を旅して
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(金毘羅さんの鳥居)
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(金毘羅さんの石段上り口)
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(石段が続く)

(金毘羅さん)
雨の予定が、下車観光の時だけ降らず、
傘のお世話にならなかった楽しい2日間であった。

初日の金毘羅さん詣では、話には聞いていた780段に及ぶ石段、
これも気を逸らすためのガイドさんの軽妙な話に釣られて、
苦も無く登ってしまった。
荘重な神殿に2拍手2礼して、眼下の景色を眺めると、足の疲れも忘れる。
讃岐富士をカメラに収め、山を下って昼食。
初めての讃岐うどんをたべる。
好き好きで感じ方が違うのかもしれないが、隣の席で食べている人は、
美味しい美味しいとお代わりまでしていたが、
ボクには決して美味しいといえる味ではなかった。
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(金毘羅さんの石段が続く)
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(金毘羅さん最後の石段と思ったら、奥の院まではまだ階段が残っているそうです。)
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(神殿、2礼2拍手して)
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(かすかに見えた讃岐富士)
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(ホテルのウエルカムドリンクはよくあるが、ウエルカム讃岐うどんは初体験)
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(小豆島へのフェリー乗り場)

フェリーに乗り小豆島へ。
小豆島で有名なのがオリーブと「二十四の瞳」。
「オリーブ公園」で
オリーブ移植の歴史など聞きながら、パンにオリーブオイルを付けて試食。
パンが美味しいのか、オリーブが美味しいのか、
あるいは両方とも美味しかったのか、おなかが空いていたのか、
試食品を随分頂いた。
気持ちよく試食できたお礼に
「オリーブオイル」をお土産に沢山買ってしまった。

宿の夕食は「讃岐うどん」のように期待はずれになるかと思ったが、
鯛づくし会席は期待どおり大変美味しかった。
驚いたことに、宿に到着するや「ウエルカム讃岐うどん」があった。
ウエルカムドリンクやウエルカム花束などいろいろ経験しているが、
「ウエルカム讃岐うどん」はサプライズの中でも、一番である。

今まで旅をして一番驚いたウエルカムは、
ハンガリーでの「ウエルカムドリンク」。
ホテルのロビーで、振舞われたショットグラスのお酒。
お酒の種類は分らないが、たぶん食前酒。
到着客に一杯ずつ渡すのであるが、
一気に飲んだら喉が焼け付くほどのアルコール度数であった。

次がインドのリゾートホテルで頂いた「ウエルカムワイン」
赤ワインが程よく冷やされており、
ホテルのロビーで頂いたが、口当たりと言い、香りと言い、
言うことなしの赤ワインで、
赤ワインが苦手なカミサンは、普段は一口そっと嘗めて、
残りはボクに渡してくれるのであるが、
この時ばかりは全部飲んで、御代わりまでしたほど美味しかった。

今回の旅に戻る。
夕食後、宿で特別イベント「餅つき大会」が開催され、
お客さんがほろ酔い機嫌で餅をつき、
最後は宿の主人が代わって仕上げを済まし、
黄な粉をまぶして食べたつきたての餅。
ボクは糖尿病持ちでカロリー制限があるのに、
美味しさに負けて二皿食べてしまった。
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(「二十四の瞳」に出てくる「岬の分教場)
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(懐かしい始業の鐘)
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(校舎の全貌で3教室があった)

翌日は、昔観た映画の高峰秀子を思い浮かべながら
「二十四の瞳」の「岬の分教場」見学。
往時のままの姿で残されていた。
子供が座る小さな椅子と男女が席を同じくした机。
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(校社内の廊下、床は勿論板敷)
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(教室内木の椅子と机が並んでいる)
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(先生が使った三角定規、分度器など)
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(教壇のソロバンと校庭が見える窓)

想いは自分の子供時代に・・・
疎開先の山間部の小学校でろくに勉強もせず、叱られた記憶。

遠足には隣の席の女の子と手を繋いで歩いた。
遠足で食べるお弁当が余ほど美味しかったのか、
食べ過ぎてお腹を壊した記憶がよみがえる。
どうも食べ物の話が多くなってしまう。
食事制限をしているせいであろうか・・・
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(著者 壺井栄が残した色紙)

感傷に浸っている場合ではない。
ツアーは時間通り進んでいく。
お客の感傷など気にしていたら、帰りの飛行機の時間に間に合わない。

次の寒霞渓はその美しさにほれぼれしていると、
ロープウエイはあっという間の5分間で終わる。

フェリーで姫路へ。
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(ロープウエイから見た美しい寒霞渓)
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(寒霞渓のバス停?)
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(ロープウエイの終点)