富岡製糸場世界遺産伝道師協会 世界遺産情報

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は日本で初めての近代産業遺産として2014年6月25日付でユネスコ世界遺産に登録されました。

2014年 新年のご挨拶

2014年01月01日 21時41分20秒 | 世界遺産伝道師協会

謹賀新年

平成26年(2014)を迎えました。いよいよ「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録の可否がユネスコの世界遺産委員会で審議される年になりました。同時に暫定リスト入りした富士山が1年先に世界遺産に登録されています。

「富岡製糸場と絹産業遺産群」は慎重に顕著な普遍的価値を検討し、「世界を変えた日本の技術革新と国際交流!」という考えを基本に構成資産を整理して4資産とし、「“富岡製糸場と絹産業遺産群”は、長い間生産量が限られていた生糸の大量生産を実現した“技術革新”と、世界と日本との間の技術の“交流”を主題とした近代の絹産業に関する遺産です。日本が開発した絹の大量生産技術は、かつて一部の特権階級のものであった絹を世界中の人々に広め、その生活や文化をさらに豊かなものに変えました。」という価値説明を展開してきました。単に「富岡製糸場が煉瓦つくりの巨大な建造物であるから」といった単純な発想でもありませんし、「日本の近代化の先駆け」といった国内的な価値基準からの推薦書の作成でもありませんでした。

 世界遺産登録が期待される今年の富岡製糸場世界遺産伝道師協会の活動は、遺産を構成する4資産をうまく組み合わせて、遺産の持つ顕著な普遍的価値を伝えていかかなければならないと考えています。

富士山が世界遺産になり「富士山に登る」という人々がたくさんいました。しかし、富士山がなぜ世界文化遺産なのかそれなりに語れる人は僅かでした。

 「富岡製糸場と絹産業遺産群」も富岡製糸場を見て煉瓦の作り方の苦労や、材木の切り出し、石材の切り出しの学習、大きい建物だったねという感想で終わってしまわないように、機会あるごとに遺産の普遍的価値を語り伝えていきましょう。パネル開設の場所でも、座繰りをしながらでも、繭クラフトを体験してもらっているところでも日本の絹が世界で果たした役割と、4資産の関連は語っていけると思います。

 登録後も見据えて、イベント等で何を語っていくべきか伝道師一人一人が考えながら、しっかりと地に足の着いた地道な活動を展開できる1年にしていきましょう。

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