一年に一度、ほんの一瞬の短い期間だけ楽しめる花山椒(山椒の花)。
上品な風味を生かして酢の物、和え物、椀物に入れます。
この時期なら掘りたての筍と炊いても美味しい。
割り下にこれでもかと花山椒を入れ、薄切りの牛肉をさっとくぐらせて煮えばなをいただくのもオツです。
雌木になる実は6月頃に出回るものは青山椒とも呼ばれ、秋以降に完熟したものを乾燥させて挽くと粉山椒になります。
山椒の香りが大好きな私は、毎年そわそわしながら庭の木になる花や実を心待ちにしています。
花、葉、実、皮のすべてが楽しめる山椒、昔はお腹の虫くだしに良いとされていました。
昔から木にも解毒作用があるとされ、山椒の木で作られたすりこぎを私は使用しています。
手にフィット感があって他の素材より握りやすく、する時の当たりが好きです。
薬膳での山椒は身体を温めて胃の調子を整え、気の巡りをよくするとされています。
花は佃煮にし、葉は乾燥させ、実山椒は塩漬けやオイル漬け、醤油漬けを沢山仕込み、1年中香りを楽しめるようにストックして置きます。