TSUNODAの経営・経済つれづれ草

身近な経営に関すること、経済に関することを思うままに

史上対談「ものづくり大国、ニッポンの復権」-日経ビジネス2009.5.18から-

2009-05-16 05:42:57 | 経営全般
 今週号の日経ビジネスに、経済学者ら5人による誌上対談が掲載されています。5人は、中谷巌三菱UFJリサーチコンサルティング理事長、中村末廣崇城大学副学長(元ソニー副社長)、水野博之広島県産業科学研究所所長(元松下電器産業副社長)、名屋佑一郎メイコー代表取締役社長、高橋実TDK取締役常務執行役員です。

 以下各氏の印象的な言葉を引用してみます。

水野:米国人は日本メーカーを脅威と感じていない。日本人はコンセプトを与えないと何も作りだせないからだ。日本人もコンセプトを作れるようにならない限り、製造業の真の復権はない。

中村:日本人の特性は「磨き文化」である。日本人はオリジナル・アイデアをつくりだすのは苦手だが、製品を磨き上げることには長けている。1980年代には、日本の磨き文化は世界を圧倒した。1990年代に入っても、日本人はビジネスの構想力がないまま、与えられたものに対して徹底的に磨きをかけ続けた。その中で参入障壁の低い事業領域に、韓国、台湾、中国企業がどんどん入ってきた。日本の製造業がいままで通りのビジネスを展開していては、これからの10年間、事業を続けることはできないだろう。

名屋:日本はこの国の製造業をどうしていくかというグランド・デザインを、国を挙げて真剣に考えていかなければならない。

高橋:部品メーカーと機器メーカーが、それぞれ強いところは伸ばし、弱いところを補い合うことによって、世界にない付加価値の高い製品をつくるべきだ。ものづくりが好きという若者が少ないのは気がかりだ。自分の手を動かししてつくることに興味を感じない。小さいうちから教育していく必要がある。

中谷:派遣切りの問題が顕在化し、製造現場が分断され始めた。求心力がなくなってきた。組織を欧米流に階層化してしまうと力が弱くなる。製造現場のものづくりの大切さを忘れるべきでない。

中村:欧米心はチャレンジするところに「安心」を感じるのに対し、日本人は「安心」があるとチャレンジする。ところが10年ほど前から日本企業は米国流の評価制度を導入した結果、従業員に安心を与えることを忘れてしまった。それが日本人の土台を揺るがしている。

 日本人はオリジナル・アイデアを作りだすのが弱い。今のままでは今後10年の製造業の将来は暗い。ましてや欧米流の階層化した製造現場ではもっと悲惨な状況になってしまう。ものづくりが好きな若者を一人でも多く生み出す教育が必要、そしてオリジナル・アイデアを育む教育、そして「安心」して働ける組織風土が必要というのが誌上対談の私なりの要約です。

 

    

2009年3月決算で地元群馬県の企業赤字決算相次ぐ

2009-05-15 06:42:07 | 地域産業
 地元群馬県の大手企業の2009年3月期の決算が発表されていますが、世界的な不況の中で、赤字決算の企業が相次いでいます。

 自動車部品を手掛けるサンデンは最終損益が308億3,800万円の赤字となり、赤字幅は過去最高でした。売上高も2,166億9,000万円と前期比17.8%と大きく減少しました。欧米のコンプレッサー事業の経営悪化に加え、為替差損が利益を減少させました。

 同じく、自動車部品を手がけるミツバの最終損益は183憶7,600万円で過去最大赤字となりました。生産縮小に対応するためモーター生産拠点の菊川工場を9月末で閉鎖し収益回復を急ぎますが、2010年3月期決算についても26億円の赤字を予想しています。

 業績のよかった太陽誘電についても、最終損益143億円の赤字となりました。売売上高についても前期比22.2%減の1,854億円の赤字となりました。要因はデジタル機器の生産調整を受けた受注減と為替差損によります。

 小倉クラッチは、最終損益が28憶300億円の赤字となると発表しています。カーエアコン用のクラッチの受注が2009年度下期に急激に減少したことによります。

 三洋電機も最終損益が932億円の赤字となりました。赤字は2007年3月期以来2期ぶりの赤字でした。デジタルカメラや電子部品のほか、主力の充電機も赤字でした。

 各企業が赤字決算に中で、伊勢崎市八斗島に工場にある明星電気は最終損益は5憶200万円の黒字となりました。前期が1憶2,200万円の黒字ですから増益です。売上高も前期比13.6%増の88億8,700万円となりました。明星電気は気象観測計器、環境制御システム装置を製造する企業です。警報システムなどの新製品が好調だったためによる増収増益でした。

 明星電気は、2010年3月期決算についても環境計測分野の需要増が見込まれ、増収増益を予想しています。明星電気はかつては固定電話機製造で、地元伊勢崎市の優良企業だったのですが、固定電話から携帯電話の時代になり衰退企業の一つに上げられていましたが、新分野への事業転換で生き延びたてきた企業です。

 輸送用機械器具企業の多くが赤字になるなかで、明星電気にような次世代(環境)の産業を担う製品を製造している企業が増収増益になりました。
 その企業(明星電気)がかつて衰退産業企業であったことを考えると、私は明星電気という企業の底力を感じます。
 


講談社、集英社、小学館がブックオフ株を取得

2009-05-14 07:19:50 | 経営全般
講談社、集英社、小学館の出版大手3社と大日本印刷などは中古書籍販売大手のbブックオフコーポレーションの発行済み株式の28.0%を取得すると発表しました。

 出版業界は長らく不況が続いています。新刊本を定価で販売する大手出版業者がライバル視していた中古書籍販売を取り込もうとのもくろみでもあるのでしょうか。

 出版社側は「新刊と中古本市場が協力し、出版業界全体の繁栄を図りたい」と述べています。ブックオフは「今後の展開は、株主の各社とは話し会っていく」としており、具体的な提携の内容はこれからの協議としています。

 ブックオフは、全国992店舗を使って中古本を安く買い取り、安く販売してきました。この営業活動は新刊本の売れ行きの鈍りの一因とも指摘され、著作権の保護をめぐり、出版社と対立したこともありました。

 急成長してきたブックオフも、2007年に不正経理問題が発覚して経営が悪化し、2008年には、政府投資銀行系など2つのファンドが14.45%ずつ株式を取得していました。ブックオフも経営悪化から新しい道を探っていて今回の提携になったようです。

 さて、ブックオフですが、地元伊勢崎市には、市役所近く、ドンキホーテの隣にあります。私ももう読むことがないと思われる本を何回も買取してもらっています。ブックオフ独自の買取値付けがあり、1,500円程度の本が150円、新書が70円、比較的新しい文庫本が50円、古い文庫が10円という値付けです。外見のきれいさが重要です。変形サイズの雑誌サイズの本は2,000円購入しましたが、100円でした。

 それが販売する時には、1,500円が800円、新書が400円、新しい文庫が300円、その他3年半以上たった本が100円で販売されています。

 スペースはわずかですが、新刊書が半額ほどの値引きで販売されています。新書版の書籍です。今後はこのスペースが拡大されるのでしょうか。

 再販売制度の流通経路を守ってきた出版、書籍販売業界に変革がもたらせれるのでしょうか。今後の動向に注目していきたいものです。



 



 

日産自動車が2年連続赤字を予想

2009-05-13 06:56:42 | 経営全般
 日産自動車が12日に発表した2009年3月期連結決算の純損益は、前期の4,822億円の黒字から2,237億円の赤字に転落しました。2010年3月期も1,700億円の赤字を予想していて、2年連続の巨額赤字を計上する見通しとなりました。

 日産自動車の赤字は、カルロス・ゴーン氏が社長に就任してからは初めてのことです。2008年度の新車販売台数は前年度比9.5%減の3,411千台でした。2009年度の新車販売も9.7%減の3,008万台を予想しています。このため2010年3月期の赤字予想となりました。

 国内自動車メーカー8社のうち、トヨタ、日産自動車、マツダ、三菱自動車、富士重工業の5社が純損益で赤字転落となりました。残り3社のホンダ、マツダ、ダイハツも大幅減益となりました。

 今回の結果は、ここ数年の好景気を支えてきた自動車メーカーが不振に陥ったことを示す数値です。

 さて、今週号の週刊東洋経済で、「東洋経済CRSランキングトップ200」を掲載しています。CRSとは、雇用、環境、企業統治、社会性、財務を数値化してランキングしたものです。1位シャープ、2位トヨタ自動車、3位パナソニック、4位リコー、5位NEC、6位富士フィルムホールディングス、7位日立製作所、8位デンソー、9位東芝、10位NTTドコモの順となっています。
 自動車メーカーでは。14位ホンダ、29位日産自動車、49位マツダとなっています。

 日産自動車は、昨年15位から29位と順位を落としています。一方、トヨタ自動車は昨年5位から2位に、ホンダは昨年67位から14位に順位を上げています。

 雇用や環境が基準になっているのでトヨタ自動車やホンダは財務内容が悪化しても順位を上げました。特に、ホンダはほぼ100%の有給休暇取得率や障害雇用率(2.26%)などが評価を上げました。トヨタ自動車は、プリウスが環境という面で高い評価を得ました。

 日産自動車は、雇用の評価が低く順位を落としました。環境という面でもトヨタ自動車やホンダに後れをとっていて、日産自動車の今後は厳しいのではないでしょうか。倒産寸前だった日産自動車を立て直したカルロス・ゴーンが今後、どのような経営を打ち出していくのか注目していきたいものです。

 まさに今年は、日産自動車にとっては、正念場の年ではないかと私は思います。

 
 
 

4月の国内新車販売でホンダ「インサイト」が首位に

2009-05-12 07:09:20 | 経営全般
 不景気の真っただ中にいる自動車業界で好調を維持しているのは、ハイブリット車の販売実績です。日本自動車販売協会が発表した4月の車別国内新車販売実績でホンダの「インサイト」が14,081台で初の首位になりました。

 景気が低迷する今、低燃費に加え、トヨタの「プリウス」より価格が安いことが消費者から指示を得たようです。2月から販売したインサイトは累計受注台数が30,000台を突破しており、環境対応車が人気は衰える様子がありません。

 トヨタも「プリウス」を現行より28万円安い205万円に設定して反撃に打ってでます。

 アメリカの人気映画俳優がプリウスに乗ってアカデミー賞の受賞式会場に乗り付けることが話題になるほど、プリウスは「ブランド車」となっています。トヨタはもっとこの環境対応車を戦略車としてプリウスよりも売り出すべきだったと私は思います。

 自動車の販売が伸びない現在、どうやらこの環境対応車の取り組みが自動車メーカーの生死の鍵を握っていると私は思います。

自治体のアンテナショップの横綱は沖縄と北海道

2009-05-11 07:00:40 | 地域産業
  各都道府県が人口の多い都心に、物産品の販売や観光案内を行う自治体アンテナショップを出店しています。現在東京都内に33都道府県、41店が出店しています。

 その中でも、銀座にある沖縄県の「わしたショップ」は年間50万人もの来客すを数える超人気店です。同じく有楽町にある北海道の「どさんこプラザ」も多くの来客数があります。

 しかし、すべてのアンテナショップが人気があるわけではありません。また、一等地に立地するため、商品販売だけっでは店舗運営はむずかしい状況にあります。

 地元群馬県も、銀座に「ぐんまちゃん家」というアンテナショップを出しています。昨年12月に10万人の来客があり、その後も順調に人気が高まっているようです。そのぐんまちゃん家の人気ナンバー1は「焼きまんじゅう」だそうです。

 焼きまんじゅうについては、群馬県内83店舗を掲載した焼きまんじゅうガイドブックが地元群馬県下の書店で販売されています。焼きまんじゅうは、群馬県人にとってはたまらない味ですが、他県の人からすると、しょっぱいという感想をよく聞きます。

 ぐんまちゃん家で焼きまんじゅうが人気ということは、群馬県出身の人が郷土の味をなつかしく思い訪問しているのではと、私は勝手に推察しています。
 自治体アンテナショップが全国区になるためには、お国自慢の枠を超えた人気商品や観光地が出現することが必須の要件だと私は思います。

 ぐんまちゃん家のホームページは次のとおりです。

http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet;jsessionid=86BDC3B8F4DB063D010FA28231F9746D?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=55809
 

成果主義の逆襲-日経ビジネス2009.5.11~

2009-05-10 07:58:11 | 経営全般
今週の日経ビジネスは成果主義についての特集記事を掲載しています。

 特集記事は、日経ビジネスオンライン会員30代、40代、50代の登録者の中から、計3万人を無作為抽出して回答を求めた結果をまとめたものです。有効回数数は1,173件の結果です。

 アンケート結果は以下のようです。
Q.あなたの会社が導入した成果主義は? 成功だった31.0%、失敗だった68.5%
Q.成果主義に基づくあなた自身の評価に満足していますか? 満足している
16.2%、不満である43.3%、どちらとも言えない40.3%
Q.成果主義の導入後、仕事に対する意欲は向上しましたか? 向上した16.1%、
 向上していない36.3%、 どちらとも言えない46.8%
Q.成果主義的な人事制度を導入したことで、あなたの職場に何らかの弊害は発生しましたか? 発生した65.7%、 発生しなかった33.8% 
Q.発生した弊害とは?
 成果が明確に数字などで表せない職種なので、評価の妥当性を欠く63.5%
目標設定が半年~1年と短く、長期的な仕事に取り組みにくい49.7%
 個人の実績が重視され、チームワークが悪化した39.0%
 部下や新人の志藤育成がおろそかになった36.0%
 中間管理職の責任が重くなった32.7%

 特集記事では全般的に評判の悪い成果主義を推し進めて、業績を好転させている 会社を掲載しています。TOTO、西松屋、アサヒビール、花王、ホンダ、小林製薬などが取り上げられています。

 ホンダの年棒制導入、武田の納得のいく評価の仕組み、TOTOの成果主義の成果はチームなどが修正成果主義として取り上げられています。成果主義の逆襲という特集の趣旨です。

 しかし、正直いって、各社の取り組みは説得力があるとは私には思えません。要は成果主義の定義が明確になっていないからではないでしょうか。また、どのような取組みが成果主義と言えるのかもかもわかっているようでわかっていないからではないでしょうか。

 まず、成果主義とはの定義と、どのような取り組みが成果主義なのかを明確にして改めて「成果主義」を検討してみることが、これほど成果主義の弊害というものが指摘されるときには必要なのではないでしょうか。


華蔵寺公園に見る行楽地に人を呼ぶ工夫?

2009-05-09 17:14:01 | 地域産業
 今は畑には野菜の植え付けの時期です。しかし、下の写真のように、ポピーの花が満開に咲いている畑もあります。昨年開催された都市緑化フェアのサテライト会場、地元波志江ふれあい公園の周辺でもフェアに協力して菜の花畑が周辺にできていました。



 下の写真のように、地元伊勢崎市の行楽地である華蔵寺公園周辺に花畑がいくつもできていれば公園のツツジの見どころの今に時期の来園数が増すのではないでしょうか。



それから、華蔵寺公園の東を流れている粕川に今の時期には多数の鯉のぼりがみられます。地元の団体が上げているものですが、これらの鯉のぼりは寄付だそうですが、少子化のため破損してしまい代わりがなかなか集まらず苦慮していることが最近の上毛新聞に出ていました。

 下の写真は、華蔵寺公園の観覧車「ひまわり」と鯉のぼりの写真です。みごとな景観っで写真を取っている人もいました。猫もその姿を見ていました。鯉のぼりを上げるというような地元団体の協力で、行楽地の魅力は増すのではないでしょうか。





 華蔵寺公園は今は「つつじ」が満開です。



 それにしても、公園内には野良猫が多くいます。来園者がえさを与えるので、野良猫が集まったきたのでしょう。公園はえさが豊富で野良猫には住みつくには良い場所だったのしょう。猫はかわいいですが、野良猫が多くなってしまうのは公園の格を下げてしまうと私は思います。




ヤマダ電機が過去最高の売上高

2009-05-08 06:46:05 | 地域産業
 地元群馬県の超優良企業「ヤマダ電機」の2009年3月期連結決算で、1兆8,718億円と過去最高を更新しました。連結決算を導入した2003年3月期の2倍超の伸長でした。

 景気後退による消費が低迷する中でヤマダ電機は、2004年3月期から6期連続の増収を確保しました。競合他社が減収を予想する中で、ヤマダ電機は家電量販店でトップを走り続けています。

 出店意欲も旺盛で、前橋クロスガーデン近くにこの4月にテックランドをオープンしました。この店舗では雑貨などを販売しています。この6日に閉店した三越池袋店の跡地に、今秋にもLABIをオープンします。池袋には近隣地にヤマダ電機の店舗があるのですが強気です。

 地元群馬県の有効求人倍率をヤマダ電機の求人が引き上げていると言われてきました。有効求人倍率が1.5倍というような数値でした。しかし、今は0,6倍というような数値です。ヤマダ電機の求人は少なくなったのでしょうか。多店舗展開を今後も積極的にする方針を打ち出しているようですが、群馬県の他の企業の求人数が減ったのでしょうか。

 私はヤマダ電機の動向を新聞記事などで知ると、いつもこの有効求人数との関連を思います。実際のところヤマダ電機と有効求人倍率の関係はどうなんでしょうか。

「たった1%の賃上げが99%を幸せにする」を読む

2009-05-07 06:58:12 | 今週の一冊


 人事コンサルタント城繁幸の著書「たった1%の賃上げが99%を幸せにする」を読みました。城繁幸死は、ベストセラーになった「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」の著者です。

 ベストセラーが成果主義の崩壊を記述した本ですので、この本も成果主義を批判した本だと思っていましたがそうではありませんでた。

 著者の主張は、「同一労働同一賃金」であり、年功序列、年功賃金の否定です。
高賃金の45~55歳正社員が年間受け取る給与総額は45兆円にも上るので、そのたった1%の4,500億円を非正規社員に分配することで10万人の雇用が確保されると主張します。

 著者は、45~55歳正社員は既得権層であり、若い時に安月給で働いた褒美として高い報酬を貰っている人たちの報酬を再分配すれば、若者の雇用不安も解消すると述べています。 その背景には、同一労働、同一賃金が根拠になっています。

 要はワークシェアリングです。しかし、45~55歳の人たちにとっては辛い面もあります。なぜなら、若い時には、安月給で、サービス残業で働いたのは、中高年になれば先輩たちみたいに、ご褒美があるからがまんができたともいえるのです。

 非正規、非正規の賃金格差が生じている今、ワークシェアリングは必要です。そして同一労働、同一賃金の考え方は賃金格差解消には必要です。

 しかし、この労働はこの賃金水準と決めるはどのようにきめるのでしょうか。大企業の億に近い報酬を貰っている管理職の報酬はどのように決めるのか知識のない私にはまったく分かりません。


 

企業発儲かる農業-日経ビジネス2009.5.4から-

2009-05-06 07:07:00 | 経営全般
今週号の日経ビジネスは、「企業発儲かる農業」という特集を掲載しています。今は農業ブームです。国は補助金を増額し、雇用の受け皿として期待されています。しかし、農業の現状はそう甘くなく厳しい現実があります。

 特集記事では、企業が農業に参入するのを阻む3つの壁を記載しています。「コスト」「ブランド化」「意識」の3つの壁です。この壁を乗り越えずには農業の企業化は難しい課題です。

 まず、「コスト」ですが、自然を相手にする農業は、工場での生産とは異なる経営の難しさがあります。つまり、生産量が一定で、将来の事業計画が立てやすい工業製品とは違い、農業は天候などのリスクによって収穫高が大きく増減するということです。また、カゴメの例が取り上げられていますが、地代、税金、ランニングことすなど初期投資が予想外に高くつきます。オムロンやファーストリテイリングなどはあえなく撤退しています。

 次に、「ブランド化」の壁があります。特集記事では、北海道産のコメ「ふっくりんこ」があげられています。このコメは一時は、新潟産の「コシヒカリ」より高値を付けたのですが、そのために、多くの農家が生産したために、品質が悪いものが出回り、価格を急落していまいました。
 農家が高いコメを作りたいと思うのは当然ですが、製造業のように誰も管理しないままに勝手に作れば品質に格差が生じるのは当然です。

 そして、「意識」の壁があることを特集記事は指摘しています。農家は職人が多く、自分の腕が一番と思ていることが多いのです。農家としての誇り、この誇りがあったからこそ農業を続けてきたと言えますが、皮肉にも企業化、産業化を阻んできたと指摘しています。

 特集記事では、農業独特の流通経路や補助金付けの問題も指摘しています。農業は期待先行で、その成長はそう簡単にはいかない多くの課題があると私は思います。

 

 

粉食文化で地元群馬県の各都市は街おこし

2009-05-05 07:56:59 | 地域産業
地元群馬県の各都市は粉食文化で街おこしを行っています。地元伊勢崎市は、「もんじゃ焼」を伊勢崎商工会議所青年部が中心になって各種イベントを行い街おこしをしています。

 太田市は焼きそばで、秋田県の横手市、静岡県の富士宮市と同様に街おこしをしていす。桐生市の人口当たりのうどん店数は全国有数ということで、1998年の桐生うどん会が発足し、カレーうどんを推奨メニューとしてピアールを図っています。

 藤岡市はラーメンの街として仕掛け、テレビにも取り上げられ話題になりましたが、今はその面影もありません。前橋市は「そばの街」として売り出しましたが、盛り上がりはありません。

 栃木県は佐野市の「佐野ラーメン」、宇都宮市の「餃子」と全国ブランドがあります。このちがいはどこにあるのかは、①市民を巻き込んだイベントの実施、②味を競う合う精鋭数十店舗の存在、③街おこしの中心団体の存在、の3つが揃う必要があると私は思います。

 かつて、地域街おこしを支援していた時に、大間々町でのうどんによる街おこしを支援したことがあります。この時は、大間々あきんど塾という団体が年2回の素人によるうどん打ちコンテストを行い、街おこしを行うというものでした。

 地元の麺メーカーの星野物産を巻き込んで、うどん作りの指導をしてもらったり、小平の里、大間々駅前ををイベント会場にしたりと市民を巻き込んだ活動になりかけていました。また、大間々あきんど塾のメンバーも若手商人が多く、大間々のSCさくらモールを作った人たちが中心の活発な団体でした。

 しかし、大間々町にこれといったうどん店がなかったのです。広域から人を呼べる老舗が数店舗存在したら、大間々町を「うどんの街」として街おこしができたのでないでしょうか。

 その時に私も、星野物産の技術指導者から「うどん打ち」を習いました。それから家でうどんを時々打っています。かつては、冬になると祖母が自宅でうどんを打って家族で食べたものです。祖母が作ったうどんを家族で食べたことを思い出しながら、うどんを打っています。下の写真は、私は打ったうどんです。


前橋クロスガーデンの新鮮さは「カスミストア」

2009-05-04 06:27:45 | 地域産業
4月下旬にオープンした「前橋クロスガーデン」に再び行ってきました。店舗前には、移動販売車がオープンしていました。飲食店がまだ入居していないための苦肉の策でしょうか。





 まだ半分もオープンしていないSCですが、食品スーパーの霞は魅力があります。来客数も多いです。









 朝の10時でしたが、駐車場はもうすでに下の写真のようでした。



 それにしても、食品スーパーも乱立しています。地場のフッレセイは、勢力的に多店舗展開しています。ベイシア、イオン系の「ベルク」、とりせんなど食品スーパーは熱い戦いを繰り広げています。

 そのあおりで、地元伊勢崎の「ひたちや」は店舗数が2店舗ほどになってしまったようです。アバンセなどを展開しているフジマートもかつての勢いを失っているのではないでしょうか。

 また、野菜や魚、肉の生鮮3品の専門店は淘汰の対象になっています。これらの専門店を探すのに苦労するくらいです。

 業種店から業態店への展開の最たるものがこの生鮮3品です。この流れはしたかのないことなのでしょうか。

武士の古都「鎌倉(市)」に行ってきました

2009-05-03 19:01:42 | 地域文化・地域資源
 5月2日に、神奈川県の鎌倉市に行ってきました。鎌倉は、今から鎌倉幕府がおかた武士の古都です。そのために観光地になっていますが、市としては大きな市ではありません。

 鎌倉に行ったのは、小学校以来でした。おぼろげながら、鶴が岡八幡宮と鎌倉の大仏(高徳院)に行った記憶があります。今回は時間の関係でこの2か所と買い物の人気スポット「小町通り」に行きました。

 下の様子は、鶴が岡八幡宮と鎌倉の大仏の様子です。また、大仏を見に行くために江ノ電に乗って行きました。江ノ電はすごい混雑で、長谷で降りて高徳院(大仏)へまでの道路もたいへんな混雑でした。







 鎌倉駅からは、小町通りという、お土産どおりがあります。お土産通りといっても、若者をターゲットしたお土産屋さんが軒を連ねています。すごい混雑ですが、大半が若い世代の人たちです。湘南という地の古都というコントラストが見事に絡み合って魅力的な人気スポットになっているのではにかと思います。京都では清水寺の周辺が同じようなスポットではないでしょうか。下の写真はその「小町通り」の様子です。



 そんな若者をターゲットとした店が軒を連ねているのですが、下の写真のような格式高い感じのそ蕎麦屋もあります。それがまた、いろいろ混在した街として、一層魅力ある街にしているのではないでしょうか。



 鎌倉は、日本有数の観光地ですが、神社仏閣、湘南、小町通り、江ノ島などいろいろな要素のいりまじり、混雑した魅力ある街を形成していると感じました。


地元群馬県の有効求人倍率が0.63倍に落ち込む

2009-05-02 04:08:55 | 経営全般
 地元群馬労働局が発表した県内の有効求人倍率は0.63倍で前月から0.08ポイント低下、約10年ぶりの低水準となりました。

 有効求職数は、43,698人でデータが残る1963年以降で最多の数字となりました。3月の新規求職数は、12,503人で、前月比70.3%の大幅増となりました。

 求人倍率は、昨年12月に1倍を割り込み、2月は、0,71倍、3月は0.63倍となりました。この数値は、正規、非正規を含めた数値であり、正社員に限ると、有効求人数は9,352人で有効求職数は33,846人の数値で、有効求人倍率は0.28倍となります。これはたいへん厳しい数字です。

 群馬県はヤマダ電機の求人数が、有効求人倍率を高めていると言われていました。0.63%という数値にヤマダ電機の求人数がどれほど含まれているのでしょうか。実際問題として、ヤマダ電機の求人は、全国各地が対象えあり、群馬の求人数を必ずしも反映したものではありません。

 このヤマダ電機の数値を考慮しない場合の数値は、もっと厳しい数値となることが確実です。そのことを考えると、本当にきびしい雇用環境であると思います。

 仕事をしたくても仕事に就けずに苦労している人がいます。仕事をしようという意欲を持つ人は仕事に就ける世の中にしたいものです。