TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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2009年3月決算で地元群馬県の企業赤字決算相次ぐ

2009-05-15 06:42:07 | 地域産業
 地元群馬県の大手企業の2009年3月期の決算が発表されていますが、世界的な不況の中で、赤字決算の企業が相次いでいます。

 自動車部品を手掛けるサンデンは最終損益が308億3,800万円の赤字となり、赤字幅は過去最高でした。売上高も2,166億9,000万円と前期比17.8%と大きく減少しました。欧米のコンプレッサー事業の経営悪化に加え、為替差損が利益を減少させました。

 同じく、自動車部品を手がけるミツバの最終損益は183憶7,600万円で過去最大赤字となりました。生産縮小に対応するためモーター生産拠点の菊川工場を9月末で閉鎖し収益回復を急ぎますが、2010年3月期決算についても26億円の赤字を予想しています。

 業績のよかった太陽誘電についても、最終損益143億円の赤字となりました。売売上高についても前期比22.2%減の1,854億円の赤字となりました。要因はデジタル機器の生産調整を受けた受注減と為替差損によります。

 小倉クラッチは、最終損益が28憶300億円の赤字となると発表しています。カーエアコン用のクラッチの受注が2009年度下期に急激に減少したことによります。

 三洋電機も最終損益が932億円の赤字となりました。赤字は2007年3月期以来2期ぶりの赤字でした。デジタルカメラや電子部品のほか、主力の充電機も赤字でした。

 各企業が赤字決算に中で、伊勢崎市八斗島に工場にある明星電気は最終損益は5憶200万円の黒字となりました。前期が1憶2,200万円の黒字ですから増益です。売上高も前期比13.6%増の88億8,700万円となりました。明星電気は気象観測計器、環境制御システム装置を製造する企業です。警報システムなどの新製品が好調だったためによる増収増益でした。

 明星電気は、2010年3月期決算についても環境計測分野の需要増が見込まれ、増収増益を予想しています。明星電気はかつては固定電話機製造で、地元伊勢崎市の優良企業だったのですが、固定電話から携帯電話の時代になり衰退企業の一つに上げられていましたが、新分野への事業転換で生き延びたてきた企業です。

 輸送用機械器具企業の多くが赤字になるなかで、明星電気にような次世代(環境)の産業を担う製品を製造している企業が増収増益になりました。
 その企業(明星電気)がかつて衰退産業企業であったことを考えると、私は明星電気という企業の底力を感じます。
 


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