TSUNODAの経営・経済つれづれ草

身近な経営に関すること、経済に関することを思うままに

NHKスペシャル「名ばかり管理職」の問題は深刻だ

2008-03-31 22:53:18 | 雇用・就職
 今日のNHKスペシャルは「名ばかり管理職」の問題を取り上げていました。マクドナルドの管理職問題で訴えた店長は管理職でないとの判決が出たのは記憶に新しいところです。サービス業の店長は管理職なのか、管理職でないのかそれぞれの言い分があります。

 NHKではコンビニの店長とファミリーレストランの店長の実例が上げられていました。コンビニの店長だった若者は高校卒業後、アルバイトで正社員になれずに生活していたのですが、正社員としてコンビニの店長として採用されました。そのためまたアルバイトに戻ってしまう不庵から無理を重ねて働いてしまいました。結局は体を壊して会社を辞めざるえななくなりました。

 ファミリーレストランの店長だった若者は従業員の採用希望を会社に要望していましたがかなわず自分が仕事をせざるをえない状況におかれていました。月に残業200時間をしました。そして過労のため植物人間のようになってしました。その若者を介護する両親が出ていましたが会社を恨んでも恨みきれないのではないでしょうか。

 企業は従業員を「名ばかり管理職」に就けることで多額の残業代を払わずにすませようとしています。テレビではある書店チェーンが労働基準監督署の是正を受けて管理職としていた従業員に時間外賃金を支払ったら2倍の金額になったことが取り上げられていました。

 最近は企業の利益優先が露骨になっているように思うには私だけでしょうか。成果主義などはその典型ではないでしょうか。もともっと人を大事にする企業が増えること、そしてそんな社会であることを私は望みます。

 

 

「全国都市緑化フェア」が29日から開幕した

2008-03-30 17:50:56 | 地域産業
 地元群馬県で花と緑の祭典「全国都市緑化ぐんまフェア」が29日から開催されました。29日はグリーンドーム前橋で開会式が開かれたほか、それぞれの会場でオープンセレモニーが行われました。地元伊勢崎市の波志江沼環境ふれあい公園で開会式が実施されました。

 私は開会式は見ませんでしたが、下の写真は開会式が実施されたドーム型テントです。この後もこの場所を会場として各種イベントが実施されるようです。


 下の写真は会場の花壇と通路です。来場している人はあまりいませんでしたが、熱心に花壇を見ていました。


 下の写真は波志江沼に開通した橋です。この橋を渡ってスマートIC近くの駐車場から会場に行くルートが整備されています。


 下の写真は会場紹介のマップです。よく見ないとどのようなことが開催されたりするのかわかりません。ちょっとPR不足を感じます。


 29日はこの波志江沼近くの波志江PAでスマートICが実験開始となりました。このイベントがスマートICの利用に効果があるのか疑問ですが長く生きていると私の住む街の環境が変わっていくことに感慨深いものがあります。願わくは「ゆとりを持って安心して生活していける環境」であってもらいたいと私は思います。

地元伊勢崎市の回転ずし店の競争が激化している

2008-03-29 19:20:38 | 地域産業
 農林水産省が発表した水産物の消費動向調査によりますと、すし店の利用回数が「増えた」との回答数が「減った」を上回り、魚離れが進んでいると言われていても「すし」の人気は衰えていない実態がわかります。調査では「すし店を利用する階数が5年前と比べどう変化したか」との問いに対し、42%が増えたと回答しています。さらに全体の73%が「回転ずしの利用が多い」と回答しています。

 地元伊勢崎市でも回転ずし店の競争が激化しています。回転ずしは「100円寿司」と「グルメ寿司」に分かれます。伊勢崎市には半径3キロ以内の5店舗が立地しています。

 下の写真は「いちもん」です。席数も多いのですが休日は1時間待ちになることもあります。地元の鮮魚卸業が店舗展開しています。前橋のけやきウォークにも出店しています。


下の写真は、「がってん寿司」です。「グルメ寿司」を最初に伊勢崎市の出店しました。埼玉県を本拠地に店舗展開しており、「いちもん」の社長に話を聞いたときにライバル店」として意識していました。埼玉県深谷市では「いちもん」が負けて店舗をいけすの店に変えています。伊勢崎市では「いともん」のほうが優位にあるように思えます。店舗間の距離は2.5キロメートルほどでしょうか。


 下の写真は「スシロー」です。100円寿司の店舗です。関西に本拠地にある多店舗展開している店です。伊勢崎市は「ユニクロ」に隣接して立地しておりいつも駐車場がいっぱいです。「いちもん」から400メートルほどでしょうか。「いちもん」の社長は客層がちがうのでライバル店と話していませんでした。


 下の写真は、「くら寿司」です。立地は「がってん寿司」と「スシロー」の中間点です。2,5キロメートルの中間点に立地している感じでしょうか。100円寿司です。清算が機械でするのが特徴のようです。来客数も駐車場の状況から判断すると多いのではないでしょうか。
 

下の写真は、回転すしの老舗の元気寿司の店舗「すしおんど」です。100円寿司です。そこそこ客が入っているように思います。


 外食産業が元気がないと言われることもありますが、「回転すし」は元気があります。和食回帰なのか和食の店が増えています。今は食の安全性が問題になっていますので、回転すしを含めた和食が人気があるといっても、飲食産業は「あやゆい」産業だと私は最近強く思っています。そして競合も激化しています。飲食は「みずもの」とはよく言ったものです。

給料はなぜ上がらない-週刊東洋経済の記事から-

2008-03-28 23:37:17 | 経営全般
2008年3月29日号の週刊東洋経済の記事に「給料はなぜ上がらない」という特集記事が出ています。


 特集では戦後最長の景気回復の中、なぜ家計が潤わないかを6つの仮説で説明しています。その仮説は以下のとおりです。
仮説1 中国、旧共産圏の参入で労働者の供給が増大(グローバル化主犯説)
仮説2 企業の年金が上がるので賃金を抑制する(隠れた人件費)
仮説3 ITやアウトソーシングが労働者を節約する(生産性の革命)
仮説4 原油高騰で所得が海外流出し賃上げできない(資源高騰の罠)
仮説5 付加価値を生まない中小企業は目いっぱい払っている(中小企業善戦説)
仮説6 低賃金の非社員が増え全体平均を押し上げている(非社員急増の帰結) 

 それぞれが納得いく仮説ですが私は身近なこととして仮説5と6が興味深く納得のいく内容でした。仮説6のここ7年間で正社員は190万人減り、パートや派遣労働などの非正規労働者は450万人増えたという現実が、日本の労働者の賃金減少、労働分配率低下をもたらしているということが大きな問題であるように私には思えます。まさに日本は格差社会になってしまっているのではないでしょうか。

地元家電量販店「ヤマダ電機」が全店で元旦営業休止とする

2008-03-27 22:28:28 | 地域産業
 地元群馬県前橋市の本社のある家電量販店最大大手の「ヤマダ電機」がグループ全店で来年から元旦営業を休止すると発表しました。対象は約1070店舗、従業員は30,000人が対象となります。ヤマダ電機は売り上げの減少が見込まれるが、社員の労働環境改善や環境保護対策を優先すると発表しています。

 環境面については、元旦の全店休業による電力消費の減少などでニ酸化炭素の発生が約830トン削減されると見込まれるとしています。平成12年6月の大規模小売店舗立地法施行で小売業の休日が自由化されてヤマダ電機は平成14年から元旦営業を開始していました。私はこの発表を知って、なりふりかまわず売上高を伸ばしてきたヤマダ電機らしくないと思います。

 下の写真は伊勢崎市のヤマダ電機の店舗(テックランドヤマダ)です。この店舗はいわゆるロードサイドショップで、南隣に「ワンダーグー」が、400メートルほど南下した場所に「コジマ電機」の店舗があります。


この地区のヤマダとコジマの家電量販店を比較すると圧倒的にヤマダ電機のほうが客数も多く活気もあります。家電量販店として圧倒的な力を持ってきたヤマダ電機の余裕が今回の元旦休業を決めたのでしょうか。今後もヤマダ電機にどのような変化が出てくるのか私は興味深いです。

地元ドラックストア「シバタ薬品」が富士薬品の子会社となる

2008-03-26 20:15:33 | 地域産業
 桐生市に本社のあるドラックストアのシバタ薬品が富士薬品(本社・さいまた市)の子会社となります。シバタ薬品は昭和48年の創立、群馬県内に11店舗、埼玉県に8店舗、栃木に7店舗の26店舗を現在運営しています。従業員構成は正社員は120人でパートアルバイト・アルバイトが110人です。富士薬品は昭和29年設立で、医薬品の製造や配置販売、ドラックストア事業を展開しています。ドラックストア事業は「セイムス」の名称で関東に371店舗を展開しており、地元群馬県は東毛地区に5店舗展開しています。

 ドラックストア業界は規模拡大を目指す大手チェーンが地方の中小企業をグループ化する動きが加速しています。今回のシバタ薬品の子会社化については「経済情勢の変化に即応し、経営基盤の拡充と財務基盤の強化を図るため」とシバタ薬品は表明しています。

 下の写真は伊勢崎市のシバタ薬品です。店舗は商品を店頭に所狭しと陳列している昔ながらのドラックストアです。価格訴求に重点を置く店です。


 ドラックストア業界も今回の大企業のグループ化が加速するなど競争がたいへん激化しています。業界最大大手のマツモトキヨシは平成20年に1月に持ち株会社に本格移行してグループ再編を目指しています。下の写真はマツモトキヨシの店舗ですが、シバタ薬品に比較して洗練された店舗です。シバタ薬品が日常生活品が多いのと比較して医薬品が多いのではないでしょうか。


 ドラックストアとして競合他社と異なる店舗展開をしているのが栃木県小山市の本社のある「カワチ薬品」です。カワチは2000平米の広い店舗で売上高の4割を食品が占める何でもあつかう店舗です。下の写真は伊勢崎市のカワチ薬品です。広い駐車場に夜7時ごろでしたが、車がいっぱいでした。


 地元群馬県では昨年9月に前橋の拠点を持つ飯塚薬品がスギ薬品の子会社となりました。11月には太田に拠点を持つナガタ薬品がウェルシア関東の子会社となりました。そして今回のシバタ薬品の子会社化です。全国展開するマツモトキヨシやカワチ薬品の県内への進出、そして県内中堅企業の子会社化を見ると、この業界はほんとうに激烈な競争を展開していると私は思います。

外国人研修生の保護で最低賃金法や労働基準法を適用

2008-03-25 19:50:07 | 雇用・就職
 国は劣悪な労働環境などが問題になっている「外国人研修・技能実習制度」について、来日後に最長1年間受ける研修期間中の外国人にも、労働基準法や最低賃金法などの労働関連法を適用する方針を固めました。これにより研修を名目とした低賃金、長時間労働を規制し、来日間もない外国人の働く条件を改善します。

 「外国人研修・技能実習制度」は発展途上国の人材育成や技術向上のための協力策として1990年代前半にスタートしました。来日した外国人はまず最長1年の研修を受け、その後に同2年の技能実習に移行します。技能実習の場合は、受け入れ先企業と雇用契約を結び、労働基準法が適用されます。これに対して研修期間中は、企業との雇用契約がないまま現場で「実務研修」を受けるため、原則として法律の適用外とされます。中小企業製造業などで実務研修として外国人をコストの安い労働者として使うケースが数多く見つかってます。このため国は制度改正して、法律の適用範囲を広げることにしました。

 この法改正は遅いくらいだと思います。地元伊勢崎市には多くの外国人が住んでいます。多くは人材派遣で地元製造業の工場で働いています。私は以前の職場でこの外国人研修生を受け入れている企業に訪問したこともありました。その企業はしっかりと研修生を技術者として育てることを行っていました。しかし、企業によっては研修生をコストの安い労働者として利用する場合もあるわけです。労働者を人材として生かす企業が多くなっていくことを私は切に望みます。

 

「いせさきまちなか散策マップ」は街なかの情報がいっぱい詰まっている

2008-03-24 20:09:10 | 地域産業
 「いせさきまちなか散策マップ」というマップがあります。


 このマップは発行が伊勢崎市ですが、最初にこのマップを企画したのは伊勢崎市在住のいせさき街なみ研究会の建築家栗原さんらが作成したものです。街の成り立ちの解説、江戸時代町古図、街角の史跡、いせさきの飲食店の紹介と街かなの情報がいっぱい詰まっています。


 このような手作りの情報マップを市は大いに宣伝してもらいたいものです。このマップを見て以前から不思議に思っていたことが解決しました。それは伊勢崎駅から南下していく道をいくとカーブしている場所があります。なぜこんなカーブをしているのかと思っていました。このマップではそのカーブした道は「雁木折り」というそうです。敵から攻められた時、正面からだけでなく横合いからも防御のために弓矢・鉄砲を射かけて敵を撃退する軍事上の防御携帯なのだそうです。街なかには3ヶ所その「雁木折り」があります。下の写真は駅から南下して昔の田原屋のあった場所です。確かに道をカーブさせています。


 いせさきまちなか散策マップには、このほかいろいろな情報が盛りだくさんですので今後も私が気づいたことをブログに書いていきたいと思います。

全国都市緑化ぐんまフェア29日から開幕-伊勢崎会場の波志江沼周辺の整備が急ピッチで進んでいる-

2008-03-23 16:24:49 | 地域産業
花と緑の祭典「全国都市緑化ぐんまフェア」が29日からスタートします。伊勢崎市はサテライト会場として、整備が進んでいる波志江沼周辺(波志江沼環境ふれあい公園)を皮切りにリレー形式で市内各会場でイベント等が実施されます。

 下の写真は先週の波志江沼環境ふれあい公園で行われていた市内各団体による花を植えているものです。外国人が多い市ですのでブラジル系の団体も参加していました。


 下の写真は、昨日(22日)の波志江沼環境ふれあい公園の様子です。会場のゲートが花でできていました。公園の中央は芝生となっており、各種イベント実施場所として利用されるようです。ちょと中央がさびしいのはこの場所に最初は「例の観覧車」を設置する予定だったからだと思われます。


 下の写真は、昨日(22日)の先週各団体が花を植えていた場所です。花が植え終わって花壇らしくなっています。周辺では造園業者がまだ工事を忙しく実施していました。


 下の写真は今回の整備された波志江沼を横切る歩道専門の橋です。この沼を昔から知っている者にとっては橋がかかるとは思ってもみませんでした。

 
 私は20数年前にランニングに夢中だった頃、この波志江沼周辺をよく練習コースとして走っていました。1周2キロメートルですので距離走や時間走にはよいコースでした。沼には桜の木が多く春には桜の名所です。この沼は鯉の養殖をしていて子供のころは沼下流の小川で魚とりをすると鯉が取れることもありました。緑化フェアで沼1周がインターロッキングの遊歩道が整備されました。整備される前から散歩コースとして利用していた者としては、すばらいし散歩コースとしての環境が整備されました。

 今回の緑化フェアに合わせて沼周辺が整備されましたが、フェアが終わると公園はどうなるのでしょう。公園として整備していますので維持費がかかります。フェアが終わればこの公園をおとづれる人もなくなるのではないでしょうか。子供づれがおとづれる場所として、華蔵寺公園、グリーンパーク、そして粕川のせせらぎ公園が近くにあります。散歩をするコースとして利用する周辺住民がおとづれるのみの公園になるのではないかと私は思います。

 沼周辺の住民が散歩するコースとしての整備としては大きすぎる投資だったのではないかと思うのは私だけでしょうか。

キャリアカウンセラーの書いた「就職迷子の若者たち」を読む

2008-03-22 15:42:24 | 今週の一冊
 キャリアカウンセラーの小島貴子さんの著書「就職迷子の若者たち」を読みました。


 この本は就職相談の8人のケースを記述する形式で就職に立ち向かう若者へのアドバイスを書いた本です。著者は大手銀行で新人教育を担当し、その後埼玉県の職業訓練指導員で学生の就職指導にあたり、今は独立してキャリアカウンセラーとして若者の就職支援をしています。私も平成10年から平成14年まで専門校で学生の就職支援を経験していますので、この本を読んでいて著者の意見に共感するものがありました。

 本の内容で印象に残った点を書きます。。
1 就職の前に自分を知ろう
 しごく当たり前のことですが、案外考えても見ないことでもあります。著者は今の若者は外への関心のみならず、自分の内面についても考える習慣が身についていないと考えています。子供のころにいだいた興味は社会の影響をあまり受けておらず素のままの自分がストレートに表れるものだから、成長してもその人の土台、根元の部分になっていることが多いのです。その興味が持続し、さらに育っていけば、その人の「能力」になります。ですから何に興味があるかを探ることは何ができるか、あるいはできるよようになるかを洗い出すこともできるということです。仕事さがしはまずそうした足場をしっかりと固めることからと著者は述べています。

2 コミュニケーションとは、自分が感じていること、考えていることをお互いの言葉でやりとりすること
 17年版労働白書で15歳から34歳までの若者の中で求職活動をしたことがない人たちに、その理由を聞くとトップは「人づきあいなど会社生活をうまくやっていく自信がないから」という答えです。人づきあいなどに自信がないというのは人とどうコミュニケーションをとればよいかわからないということです。企業が採用ポイントにするのがこのコミュニケーション能力です。著者は面接場面を記述して自分のことを一方的に伝えるだけでなく、相手が知りたがっていることを想像して話すことでコミュニケーションが双方向に交うことにあると述べています。
 しかし、企業ってそうでしょうか、上司が一方的に話をして部下の知りたがっていることを話すことなどあるでしょうか。就職するに必要なのは、企業に染まる従順さを持っているかどうかで判断されるような気がします。

3 我慢することも大切
 思いどうりに就職できても、実際に仕事に就いてみれば楽しいばかりでありません。新人の間は覚えることが山とあります。楽しいなどと感じる暇などありません。著者は石の上にも3年と言われるように、3年我慢して仕事を続けることを勧めています。3年経つと仕事によっては、その人の実績と呼ばれるものが出てきます。ある程度の能力や技術がついてきます。3年くらいで異動が企業にはあります。さらにその企業と相性が悪くても3年働き続ければ、なにかしら得るものがあり次の仕事に勧めると著者は述べています。納得いくことです。しかし、いやいや3年も続けるくらいなら、思い切って辞めて転職して新しい道を探すのもよいのではないかしらと忍耐のない私など考えてしまいます。なじめない職場で我慢に我慢を重ねることは精神上よくないのではないかと思います。

 ここ2,3年は景気回復を背景にかつての就職氷河期がうそのような売り手市場になっています。しかし、就職してもやめてしまう若者は多いようです。若者に忍耐がなくなっている、企業側にかつてのような人を育てようとする風土がなくなってしまったことの双方にその要因があるように私は思います。次世代を背負っていく若者を一人前の社会人に育てるのは私達の責務であるように最近私は感じています。  

 

企業が新規採用の学生等に求めているのは「コミュニケーション能力」?

2008-03-21 19:58:36 | 雇用・就職
 今日の朝日新聞と上毛新聞に企業の来春採用計画の記事がでていました。そのなかで採用に際して企業が重視するのは「コミュニケーション能力」と書かれています。最近は企業が採用する場合にこの「コミュニケーション能力」がよく挙げられます。私が平成16年から18年まで、地元伊勢崎市地区の企業を対象に新入社員研修を企画、実施していた時もよくこの能力が大事と言われていたので、研修項目に入れて人材育成コンサルタントや大学の生成に講義をお願いしていました。

 研修を実施していた時は、なんの疑いもなく、今新入社員に求められるのは「コミュニケーション能力」と思っていました。しかし、新入社員に求められる「コミュニケーション能力」とはなんなのでしょうか。その定義さえ曖昧なのではないでしょうか。企業ではコミュニケーションスキルを養成するために研修を実施しています。その内容は①相手に質問する練習、②相手に反論せず、肯定で答える練習、具体的には自分の意図とすることを相手が言ったときでも直ぐに反論せず、yes、butで肯定してから反対意見を言う、③相手が何を言い出しても、肯定的に応答し会話を続ける練習、④うなずいてメモを取るなどのボデーランゲージの練習などだそうです。これって、企業にとって使いやすい人を養成しているのではないでしょうか。これがコミュニケーションスキルなのでしょうか。

 そういえば、新入社員研修で東京福祉大学の手島先生にコミュニケーション能力の講義をお願いしたときに、先生は「アサーション」ということを実習形式で講義していました。アサーションの内容は、対等の立場で自分と同じように相手も尊重するというものでした。コミュニケーションはこうゆうことではないでしょうか。
相手の意見をしっかりと聞くが、自分の意見もしっかりと主張する。そしてお互いが相手の立場を理解している。

 企業の求めるコミュニケーション能力は、なにか企業の言う事を「素直に聞ける」能力というような企業の都合が感じられるのは私だけでしょうか。上司が伝えたいことをしっかりと受け止められる新入社員を企業は求めているようです。しかし、部下(新入社員)が伝えたいことを上司がしっかりと受け止めてくれるでしょうか。人の話をよく聞きように言うくせに、部下の話など聞かない上司が多いのではないでしょうか。

 企業が新入社員にコミュニケーション能力を求める前に、採用する自分たちにほんとうに相手の立場を尊重してコミュニケートできる能力があるか考えてもらいたいと私は思います。

私達が議論、作成した伊勢崎21市民会議の提言が伊勢崎市に提出される

2008-03-20 17:58:42 | 地域産業
 私達が議論してまとめた伊勢崎21市民会議(私たちは産業振興ビジョン担当)の提言が市に報告、提出されました。下の写真は上毛新聞の記事です。


産業振興ビジョンには5つのテーマを提言したのですが、新聞記事にはその主旨が書かれておらず具体的な提案としての中心市街地活性化策と産業振興の基本となる条例の制定が書かれているのみでした。記事では座長による提言書の提出と提言内容の概要発表があったと記載されています。提言書の主旨をうまく発表できなかたのではないかと疑いたなる新聞記事です。

 いろいろ議論して提言書までまとめた経緯を考えると徒労感が残ります。なぜ徒労感が残るかと言えば、行政に内在する課題に突き当たります。今回の市民会議は今年4月から作成する産業振興ビジョンの前段階としての市民の意見、アイデアをだしてもらうという位置づけでした。

 市民レベルで産業振興についてのいろいろな意見を出し合いました。その中でこんな意見がありました。平成10年2月に伊勢崎市は「伊勢崎市産業振興ビジョン-元気なくらしと産業のまちを目指して-」を作成している。今回またビジョンを作成する前に平成10年に作成したビジョンの評価が必要ではないかというものでした。評価があって初めて前に前進できるという意見でした。しごくもっともな意見です。行政作成のビジョンで欠如しているのはこの評価です。計画→実行→評価の評価が行政には欠如しているのです。なぜなのでしょうか。それは行政の無修正に原因があると思います。行政はまちがったことはしない、まちがったてもそれを認めないという組織だからです。評価はいわば今までの反省ですからそんなことを行政はできないのです。

 市民会議に参加して、提言したことがどのように市政に生かしてもらえるだろうかという興味とともに、行政の持つ課題が見えたのが私にとっては勉強になったことでした。
 
 

地元群馬県内企業、正社員採用に力を入れる-団塊世代の補充化活発化する-

2008-03-19 18:21:14 | 雇用・就職
地元上毛新聞が県内主要企業を対象に実施した来春採用計画アンケートで、54%の企業が採用方針を「正社員中心」とし、例年以上に正社員採用に力を入れているわかりました。2割の企業が初任給を引き上げ、9割以上が採用活動を2月までに開始するなど、待遇改善や採用活動の前倒しが顕著になっていることがアンケートでわかりました。

ここ数年、多くの企業は正社員採用を控えて契約社員、アルバイトなどの非正規雇用で人員を確保してきました。上毛新聞のアンケートでは正社員採用と非正規雇用とを併用する方針と回答した企業は平成16年採用で58%、平成20年採用では72%でした。一方で、正社員採用を重視する企業は同期間で10%から37%でした。今回の正社員重視の採用方針が急増した背景には、景気回復による事業拡大や団塊の世代の大量退職期を迎えて、企業側の人手不足感が急速に高まっていることが大きな要因です。

 県内企業来春採用計画で目に付くのは数年前と比較して、確かに採用人員が急増していることです。特に「ヤマダ電機」の1600人の採用計画は突出しています。下の写真は私がよく利用する伊勢崎市のヤマダ電機ですが、いつ行っても若い従業員が多く採用数も多いが辞めてしまう人も多いとよく聞きます。


 今の雇用問題に全国に400万人いると言われるパート、アルバイトや契約社員に従事している20代から30代までの非正規社員の存在があります。この年代の若者は「就職氷河期」に就職活動した人たちです。今就職する若者はなんとかえり好みしなければ正社員になれると状況にあります。一方、正社員になれずにいる少し年代が上の若者たちはなにか置いてきぼりにされそうな状況にあります。

 私が専門校で学生の就職活動を支援していたときは正に「就職氷河期」で採用計画のある企業はほんとうに少なかったです。そのためか自分の希望の企業に就職できる学生はわずかしかいませんでした。学生を思い通りに就職させることができず自分の非力と学生の将来を考えるとやるせいない思いをしたものです。

 「就職氷河期」に思いどうりに就職できず、こころならずも契約社員などで働いている若者のことを考えると、大量に採用計画のある「ヤマダ電機」などが新卒にこだわらずに、非正規社員に採用の門戸を大いに開いてもらいたいと私は思っておます。そして、人を「コスト」と考えず、若者を「経営資源」として育てることに力点をおいていってもらいたいものです。

伊勢崎市のボランティア団体が廃食用油回収事業をスタートする

2008-03-18 19:21:52 | 地域産業
 伊勢崎市のボランティア団体「環境こつこつ市民の会(松島規雄会長)」が伊勢崎市内2ヶ所でのスーパーに常設型の廃食用回収ボックスを設置して回収事業を16日からスタートしました。四民提案型協働まちづくりとして市の委託を受けてスタートしたもので、ボックスを設置したのは西友伊勢崎店とやましろや韮塚店の2店舗です。

 下の写真は中心市街地の西友伊勢崎店の写真です。西友は街なかにある大型スーパーですが、来客数は中心市街地の衰退とともにかなり減少しています。私は最近は買物をした記憶がありません。地下に食品スーパーがありますが品揃えがさびしい印象をうけます。この場所にボックスを設置したのは利用数値を上げるのに不利な場所だと私は思います。と言ってもスーパーの協力が得られたのが西友伊勢崎店だったのかも知れません。


 回収するのは使用済みのてんぷら油などの植物系の廃油です。店の営業時間に合わせてボックスを開けておき、ペットボトルに入れた廃油を持ち込んでもらいます。集まった油はバイオディーゼル燃料に精製し、市などが所有する車の燃料にsて利用します。まず半年間回収状況をテェックして、その後は他のスーパーなどにも協力を求めて予定だそうです。
 
 下の写真は、西友伊勢崎店に設置されているボックスです。営業時間内はボックスが開いているといることですが閉じていました。中は開けてみませんでしたのでどれほどの回収があるのかわかりせんでした。


 おなじような事業を地元食品スーパーなどを店舗展開している「フジタコーポレーション」が実施しています。こちらは買物ポイントが付くし、店員に廃食用油を渡すので安心して出すことができます。今回の場合は無人のボックスに出すので利用する人にとっては不安な面もあります。

 環境問題を考慮したすばらしい事業ですが、市民の善意と環境問題の意識の高さに期待しての事業展開であり、多くの協力者があるかと言えば私は正直疑問です。                                      

東和銀行が在庫商品担保で地元群馬県2企業に融資を行う

2008-03-17 20:04:57 | 地域産業
 東和銀行が前橋市内のメーカーに対して在庫商品を担保としての融資を行うと発表しました。これは棚卸し資産などを担保とする県信用保証協会のABL保証(流動資産担保保証制度)を活用した群馬県内初の事例です。資金需要が伸び悩む中で同行は不動産担保が乏しい中小企業への融資拡大を図る意図があります。ABL保証は企業の出荷前の製品などの棚卸し資産や売掛債権を担保とする融資です。昨年8月に創設された融資です。

 今回融資を行うのは関東高圧容器製作所(前橋市鳥取町)と富士油圧精機(前橋市泉沢町)です。関東高圧容器製作所は商品のプロパンボンベを担保に融資枠2億円を設定します。富士油圧精機は製造する印刷機械の在庫を担保に1億2千万円を上限とした融資です。下の写真は富士油圧精機の工場です。この企業は私が専門校にいたときに学生を3人就職させた企業です。


東和銀行は、14日にはアメリカ金融大手のリースマン・ブラザースグループと不良債権処理事業での提携契約を結んだと発表しています。東和銀行は不良債権処理を目的とした100%子会社「東和フェニックス」が発行する無議決権優先株により46億円の出資を受けるほか、リースマンの人材とノウハウを活用して融資先の再生と処理を加速していきます。14日の東証一部の東和銀行の株価は108円でした。なんとしても早急な建て直しが必要で次々と新手を打っているのでしょう。

 下の写真は東和銀行伊勢崎支店です。私が制度融資に携わっていた時に、同支店の担当者が積極的に地元企業に融資を実行しました。内容は企業再建途中への融資など企業にとってはありがたい融資を実施していました。危機感が生まれて同行は銀行として内容のある事業展開を実施しだしたと私は思います。同行には知り合いも多し、ぜひ地元産業のためにもしっかりと再建してもらいたいものです。