松本清張全集の配本31に掲載されている「現代官僚論」を読みました。この著作は昭和38年に記載されたものです。
さて、今から47年も前に書かれた著作ですが、今読んでみても官僚の生態を実によく表しています。官僚という人種は変わらないものだなあという感想です。その変わらない点は「事大主義」「出世主義」「消極性」「保守性」「非能率」です。
現代官僚論では、昭和38年当時の文部官僚、農林官僚、検察官僚、通産官僚、警察官僚が記載されています。その中で通産官僚では、城山三郎の小説「官僚たちの夏」のモデルである佐橋滋氏のことも書かれています。
城山三郎はこの官僚を日本経済の復興に命をかけた者として描いていますが、松本清張は、通商産業省という「産業政策は役所の仕事」という思い込みが生んだ典型として書かれています。
今、通商産業省の仕事を引き継い経済産業省が日本経済の方向性をリードしているとはだれも思ってはいないでしょう。「産業を役所が育てる」などの発想は時代錯誤も甚だしいと私は思っています。
それなのに、最近テレビで「官僚たちの夏」や「坂の上の雲」が制作され放映されるのかいささか疑問に思っています。政府が先頭になって国民を導くような時代ではないと思います。
官僚依存から政治主導への転換が言われますが、現代官僚論を読みますと、いかに政治家と官僚が持ちつ持たれつの関係になっていたかがわかります。
一時期の官僚依存から政治主導という声のトーンは落ちてきています。現代官僚論が書かれた47年前となんら変わらない状況が続くようでは、日本の未来はかなりやばいのではないでしょうか。
さて、今から47年も前に書かれた著作ですが、今読んでみても官僚の生態を実によく表しています。官僚という人種は変わらないものだなあという感想です。その変わらない点は「事大主義」「出世主義」「消極性」「保守性」「非能率」です。
現代官僚論では、昭和38年当時の文部官僚、農林官僚、検察官僚、通産官僚、警察官僚が記載されています。その中で通産官僚では、城山三郎の小説「官僚たちの夏」のモデルである佐橋滋氏のことも書かれています。
城山三郎はこの官僚を日本経済の復興に命をかけた者として描いていますが、松本清張は、通商産業省という「産業政策は役所の仕事」という思い込みが生んだ典型として書かれています。
今、通商産業省の仕事を引き継い経済産業省が日本経済の方向性をリードしているとはだれも思ってはいないでしょう。「産業を役所が育てる」などの発想は時代錯誤も甚だしいと私は思っています。
それなのに、最近テレビで「官僚たちの夏」や「坂の上の雲」が制作され放映されるのかいささか疑問に思っています。政府が先頭になって国民を導くような時代ではないと思います。
官僚依存から政治主導への転換が言われますが、現代官僚論を読みますと、いかに政治家と官僚が持ちつ持たれつの関係になっていたかがわかります。
一時期の官僚依存から政治主導という声のトーンは落ちてきています。現代官僚論が書かれた47年前となんら変わらない状況が続くようでは、日本の未来はかなりやばいのではないでしょうか。