TSUNODAの経営・経済つれづれ草

身近な経営に関すること、経済に関することを思うままに

「偉人は何故生まれるのか-電子版産経ニュースから-

2012-03-31 19:22:03 | 経営全般

  電子版産経ニュースに、「幕末から学ぶ現在(いま)」という連載記事を山内昌之東京大学教授が書いていますが、最終回として、「偉人は何故生まれるのか」を記載しています。 以下その文です。

 幕末維新のときに多数の人材が輩出して、良きリーダーが日本を指導したのに、現在に日本は何故に指導者に恵まれないのかという声をよく聞く。

 危機のときにしかるべき人材が出た幕末維新において、封建的差別の苦しみを経験していた下級武士たちの間から西郷隆盛や大久保利通や勝海舟のような逸材が出た。それは、差別や貧しさが人の逆境をプラスに転化させるエネルギーを生んだからである。

 それに引き換え、現在の日本人は、先人の苦しみや犠牲の上に築かれた繁栄や平和を当然視し、その維持や強化のために自己犠牲や負担を背負う気概が見当たらない。

 高齢者は恵まれた年金や保険を当たり前のように考え、若い世代の負担や思いやることもないのだ。消費税引き上げや医療費窓口負担の増加などを拒否し、恵まれた自分の老後の既得権を少しでも手放すまいとする姿は、おぞましいほどである。若者たちの気概をどうこう言う前に、私を含めた高齢者たちは、もっと自主自存に徹して、次に来る世代の負担を少しでも軽くするように努力すべきではないだろうか。

 なかなか厳しいことが書かれています。

 今、「日本海軍はなぜ誤ったか-海軍反省400時間の証言-」という本を読んでいます。この本は、NHKスペシャルで放映された内容についての3人(澤地久枝、半藤一利、戸高一成)の鼎談で構成されています。そして、半藤一利の会話として以下のことが書かれています。

「戦争で310万人の人が虚しく死んで、亡くなって、その犠牲の上に戦後日本はできた、などということ盛んに言われてましたけれど、その犠牲者のことを、日本人は本当に思っているかと言えば、私はあまり思っていないと思うですよ」

 私達は、久しく平和で繁栄した戦後日本に安住しすぎたのでしょうか。

 


平成生まれの衝撃-日経ビジネス2012.4.2-

2012-03-30 20:19:20 | 経営全般

今週号の日経ビジネスは、シリーズ「ニッポンの革新」ということで、「平成生まれの衝撃-もうゆとりとは呼ばせない」という特集です。

 「ゆとり教育世代」は、内向き、安定志向と言われていますが、創造性と行動力を持った型破りな人材が出始めていることが書かれています。

 とはいっても、大多数は安定志向です。先行き不透明な時代ですから、なにも安定志向でなくても思いますが、先行き不透明であるからこそ、安定志向になるのではないでしょうか。

 相変わらず、公務員は人気です。今、公務員は逆風が吹いていると思うのですが、人気があります。地元群馬県庁は、福祉専門職を新規採用すると発表しました。年齢も35歳までということだそうです。多くの試験申込者があると予想されます。

 日本は、高度成長時代には、なんともいえない雑然とした活気がありました。現在は、「黄昏」という感じです。高度成長時代は、公務員は給料が安く、辞めて民間企業に転職した人も多かったと聞きます。

 「公務員になるなんて馬鹿らしい」という時代はもう日本には来ないのでしょうか。


大手スーパーがシニア層に熱視線

2012-03-29 20:53:10 | 経営全般

 大手スーパーがシニア層向けの商品販売に力を入れています。

 イオンは、高齢の単身者に増加に対応した惣菜のプライベートプランド(PB)商品の品ぞろえを拡充します。ダイエーは電話注文で食品や日用品を配達する「でんわスーパーおとどけ便」を「グルメシティ品川八潮店」で開始します。イトーヨーカ堂は、グループ店舗などで使える電子マネー「nanaco(ナナコ)」で65歳以上限定のカードとして「ジニアナナコ」を発行します。

 この背景には、60歳以上の個人消費は今後10年で4%成長するという試算があり、この旺盛な消費需要に応えることが企業成長に不可欠という戦略に基づいています。

 このような大手企業の動向はある意味当然というか必然です。行政では、消費者の視点から「買物弱者対策」に力を入れてきています。その内容をみると、あわよくば中心商店街の活性化に結び付けてというようなものも見られます。

 消費者に立場から見れば、買物の不自由さが解決してもらえばよいのです。市場原理に基づいて大手企業が繰り出すアイデアが、今後の高齢者層を中心とした「買物弱者」という存在を解決してくれると私は思います。

 


AIJ社長、虚偽認める

2012-03-28 20:10:52 | 経営全般

 衆議院財務金融委員会の参考人質疑に応じたAIJ投資顧問の浅川社長は、「責任を痛切に感じている」と語りました。「年金基金という資金の重さからどうしても損した形で返したくなかった」とも述べています。

 そして、虚偽の運用実績を顧客らに報告し、勧誘・運用を続けていた事実を認めました。しかし、「最初からだますつもりは全くなかった」と釈明しています。

 AIJは約1500億円の資金を受託し、ディリバティブでの取引へ突っ込んでいきましたが、浅川社長は「ばくちをした覚えは全くない」と弁明しています。

 参考人質疑には、西村アイティーエム証券社長、旧社会保険庁OBで年金コンサルタントの石山氏も呼ばれていますが、自分たちは被害者だという主張に始終しています。

 テレビで浅川社長が述べている様子を見ましたが、編集に左右されている要素もあるかも知れませんが、淡々と、他人ごとのような口ぶりで語っていたのが印象的でした。冷静に冷静にと心がけて答弁していたのでしょうが、心中はいかばかりでしょうか。

 今、日本で起こっている様々な出来事を見ていると、日本が福島原発のように「メルトダウン」しているようです。

 


「さぬきうどん駅」誕生-JR高松

2012-03-27 19:33:31 | 地域文化・地域資源

 JR四国は、3月29日から、高松駅に「さぬきうどん駅」の愛称を付け、ホームに設置している駅名標にも記載すると発表しました。

 駅には記念撮影用の看板を設置し、観光客の多い時期には、社員がうどんと器の柄をあしらった「うどんネクタイ」や「うどん県バッジ」を着用します。JR四国は、今後も「うどん県」に関連した事業を行っていく予定です。

 今、地域は、観光業に力を入れています。この「さぬきうどん駅」のような取り組みが各地で実施されると、地域の個性が浮かび上がっておもしろいと私は思います。


東京電力、原子力発電全面停止へ

2012-03-26 20:33:50 | 経営全般

 東京電力は、柏崎刈羽原子力発電所6号機の運転を定期点検のため停止します。これにより、東京電力が持つ原発17基すべてが停止します。

 これで、国内54基の原発のうち、運転を続けているのは北海道電力柏原原発3号機の1基だけとなります。この柏3号機も5月上旬に定期点検に入ります。稼働原発ゼロが現実となりつつあります。

 政府が公表した今年夏の電力需給予想によると、原発が再稼働が実現せず、一昨年並みの猛暑だった場合、全国で1割近く電力が不足する恐れがあるようです。とはいっても、1割不足というのは、ピーク時のことのようです。

 いろいろな評論家たちが、電力会社が正確なデータを公表していない、正確なデータを公表すべきと主張しています。東京電力を筆頭に、電力会社への不信感が日本中に蔓延しています。

 日本中のあらゆるものに「不信」が渦巻いています。


川柳の魅力

2012-03-25 20:09:15 | 今週の一冊

 川柳が前から気になっていました。

 サラリーマン川柳は、馴染みがありますが、川柳がどんなもんか知りませんでした。

 「サラリーマン川柳いちおし」という本を図書館で借りました。撰者のやくみつるや第一生命が選んだ傑作川柳です。

 AKB朝からばてて48 クラス会あのマドンナがデラックス など確かに傑作が選ばれています。

 それからこの本では、島田駱船氏が撰者になっています。川柳作家ですが、正直、氏の選んだ川柳の魅力はわかりません。ということは川柳がわかっていないということなのでしょう。でも、いいのです。自分が面白いと思う川柳があるのですから。短歌や俳句は、どれがいいのかよいのかまったくわかりません。

 その点、川柳は俗に近いということなのでしょうか。

 

 

 


さらばデフレ消耗戦-日経ビジネス2012.3.26から-

2012-03-24 20:53:08 | 経営全般

 今週号の日経ビジネスは、「さらばデフレ消耗戦」の特集です。副題が「安ければいいが国を滅ぼす」となっています。

 その特集で、およそ15年にわたる長期のデフレで、日本は多くのものを失った。以下、数字でその内容を追っています。

 ①名目GDP(国内総資産)11%減、523兆円(1997年)→468兆円(2011年)、②株式時価総額1割減、約280兆円(1997年)→約250億円(2011年)、③正規雇用者数13%減、3812万人(1997年)→3300万人(2011年10~12月)、④平均給与額12%減、467万3,000円(1997年)→412万円(2010年)、⑤経済問題で自殺した人倍増、3436人(2004年)→6406人(2011年)、⑥結婚件数16%減79万8000件(2000年)→67万件(2011年)、⑦国民年金保険料の納付率20ポイント減、79.6%(1997年度)→59.3%(2011年度)、⑧生活保護の受給世帯1カ月平均2.2倍、63万1000世帯(1997年)→141万世帯(2010)、⑨土地の価格45%下落、100(2000年3月)→55,1(2011年9月)、⑩企業の廃業率倍増、3.2%(1991~96年平均)→6.2%(2006~09年)

 以上のデータを見るといかに日本がこの15年で衰退したかが理解できます。特集では誤りだらけのデフレ常識として、低価格志向の戦略を軌道修正しているハウス食品、しまむら、味の素などの事例が記載されています。

 でも、給料が伸びないので、低価格志向となるのが消費者の心理ではないでしょうか。東京に講演を聞きにいくことがあるのですが、お昼はオフィース街では500円弁当が大人気で飛ぶように売れています。

 さらばデフレと言われても、元手が増えなければ、なんともならないというのが実感ではないでしょうか。


出光興産など福島県内で時熱発電所建設

2012-03-23 21:50:37 | 経営全般

 出光興産、国際石油開発帝石、三菱マテリアルなどは福島県内で地熱発電所を建設する方針を固めました。

 この方針の決定は、環境省が地熱開発について国立・国定公園内での掘削を条件付きで認める規制緩和を実施するのを受けたもので、地熱発電の新設は1999年以来です。

 この発電容量は27万キロワットになる見通しで、原子力発電所4分の1基分に相当します。再生可能エネルギーの中でも安定した出力が見込める地熱発電の本格利用が日本でも始まります。

 地熱発電がどれほど日本に電力事情に効果をもたらすかはわかりませんが、福島県での建設というのがなにか意味深長です。


ソニー化学事業売却へ、そして本業集中

2012-03-22 07:09:05 | 経営全般

 ソニーは液晶画面に使う光学フィルムなどを生産する化学事業部門を分離して売却します。

 売却するのは完全子会社「ソニーケミカル&インフォメーションデバイス」の主力事業です。売却額は300~400億円となる見込みです。

 ソニーケミカルは光学関連フィルムや、工業用接着剤などの高機能部材を主に生産しており、2011年3月期の売上高は約1,100億円でした。

 この売却の背景は、経営再建策として本業のエレクトロニクス事業などと相乗効果が薄い分野や不採算事業からの撤退、売却など「選択と集中」を加速する方針にあります。化学部門の売却はその第一弾です。

 ソニーは2012年3月期に4年連続の連結最終赤字になる見込みです。

 日本の代表的企業であるソニーの最近の凋落は甚だしいです。アメリカのアップルは絶好調ですが、ソニーがアップルになる可能性もあったのではないでしょうか。

 「選択と集中」という言葉が言われるようになって久しいです。「今、選択と集中ですか」と言うのが私の感想です。


きょうの地元伊勢崎市波志江沼

2012-03-20 20:36:18 | 地域文化・地域資源

 久しぶりに地元波志江沼の周辺を歩きました。

 この波志江沼は公園として整備されてました。しかし、この公園で見かける人は、ほとんどいなかったのですが、きょうはさすがに人がいました。

 この公園整備は、地元出身の市長が力を入れて整備した場所です。このような地元地区を整備するにはよくあることです、前橋市では古墳を整備した大室公園がその例です。公園として古墳や沼を整備するのは市民にとってはよいことですが、その後のことを考えた整備をしているか疑問の残る場所も多いです。

 


「歴史からの伝言-いまをつくった日本近代史の思想と行動-」を読む

2012-03-15 20:35:22 | 今週の一冊

 「歴史からの伝言-いまをつくった日本近代史の思想と行動-」を読みました。

 この本は、歴史家加藤陽子、元外務省役人佐藤優、文芸評論家福田和也の3人による対談です。内容は、難ししく理解できないのですが、気分的に知的好奇心の満足感があります。以下その章です。

第1章 尾崎秀実から考察する「東亜協同体」の可能性    第2章 皇室の母性と天皇の超越性-笠原和夫「昭和の天皇」を読み解く     第3章 日米安保と沖縄の50年  第4章 ポスト安保の思想と運動  第5章 危機下の宰相-原敬<おとな>の政治 第6章 平沼騏一郎-「複雑怪奇」な機会主義者-  第7章 排外主義はどこにあるか?-幕末、言語、TPP- 

 それぞれの内容は、読んでいて面白いので、ずんずん読み進みます。ですが、内容はほんとうには理解はできていないのです。それぞれは、教科書や通史にかいてあるような内容でなく、3人の知識人が自分の考えに基づいて論じているのです。

 人は、いままでみたことのないような目新しいものにひかれます。新商品、新スターなどなど。同じように、いままで読んだこともない論にひかれます。 わからなくてもおもしろい、これはどの分野にも通じることのような気がします。


地元伊勢崎市の大型商業集積「スマーク」に行きました

2012-03-14 20:29:23 | 経営全般

 きょうは、地元伊勢崎市の大型商業集積「スマーク」に行きました。

 水曜日という平日にもかかわらず、駐車場はかなりの混雑でした。休日は、駐車するのがたいへんなほどの混雑です。次々に大型商業集積ができるなかで、「スマーク」も苦戦するのではないかと私は思いましたが、現状では予想がはずれています。

 なぜ、予想がはずれたかといえば、「スマーク」では次々とテナントの入れ替えをしているからではないかと思います。オープンが平成19年11月だったのですから、4年ほどの期間が過ぎていますが、かなりのテナントの入れ替えが実施されています。

 シビアで冷たいようですが、商店街にはこのような店の入れ替えがありません。というより、新しい店が入らない状況にあります。

 活性化とは、拘りなくずんずん入れ替え(新規導入、前例踏襲)をすることがキーとなるのではないかと思います。


「戦後群馬の政治風土-その人物的考察-」の講演を聞く

2012-03-13 21:33:27 | 経営全般

 3月10日、前橋国際大学で、現代史研究会主催の講演会「戦後群馬の政治風土-その人物的考察-」を聞きました。講演者は群馬県立博物館の学芸員手島仁氏でした。

 この研究会は、年3回程度の会合を行っています。私は、現代史に興味があるので、この会合は楽しみにしています。今回は、群馬県の近代史研究では著名な手島氏でしたので、ぜひ講演を聞いてみたいと思いました。

 手島氏の講演は、群馬県の国会議員の来歴から、群馬県の政治特徴を分析しようというものでした。その切り口は55年体制以後の自由民主党と日本社会党とニ政党の対立、そして、小選挙区という選挙制度というものが、どのような政治家を生み出したかというものでした。

 また、福田赳夫と中曽根康弘という戦後日本を代表する政治家の長年の対立が群馬県の政治を位置付けてきたと分析していました。地方政治は、国会議員の傘下で対立構造が形成されます。群馬は福田派と中曽根派の対立がその構造でした。今もその対立構造が群馬の根底には流れているようです。

 現代史の話は、現在生きている人物を話題にしなくてはならないので難しさがあるようです。今回は、そのことを特に感じた講演でした。

 

 


ロンドン五輪マラソン代表決まる

2012-03-12 19:16:22 | 経営全般

 ロンドン五輪マラソン代表男女6人が決まりました。

 男子は藤原新選手、山本亮選手、中本健太郎選手の3人です。女子は重友梨佐選手、木崎良子選手、尾崎好美選手の3人でした。

 女子の中で実力のあるのは、だれが見ても尾崎選手ではないでしょうか。昨年の世界選手権では18位と敗れてしまいましたが、ここ数年の安定感は一人頭抜けていたのではないでしょうか。

 しかし、横浜国際で木崎選手に敗れてしまって、昨日の名古屋で日本選手で1位になりやっと代表に選ばれたようです。これは、日本陸連が選考レースに何回も出場するのは快く思っていないからのようです。この選考レースに数回でるのは、公務員ランナー川内選手が堂々と宣言していたことです。日本陸連はこの行動に、好ましくないと発言していました。

 結局、川内選手は、自分が本番としていた東京マラソンで負けてしまいました。

 日本陸連は、選手が選考レースに全精力を使い果たし、本番のオリンピックで惨敗では本末転倒だということなのでしょう。それならば、選考レース一本にすればよいのではないでしょうか。そうもできないのは、テレビとの関係があるようです。

 私は、選考レース1本勝負が一番だと思ます。この方法が、一番合理的なのではないでしょうか。