TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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成果主義の逆襲-日経ビジネス2009.5.11~

2009-05-10 07:58:11 | 経営全般
今週の日経ビジネスは成果主義についての特集記事を掲載しています。

 特集記事は、日経ビジネスオンライン会員30代、40代、50代の登録者の中から、計3万人を無作為抽出して回答を求めた結果をまとめたものです。有効回数数は1,173件の結果です。

 アンケート結果は以下のようです。
Q.あなたの会社が導入した成果主義は? 成功だった31.0%、失敗だった68.5%
Q.成果主義に基づくあなた自身の評価に満足していますか? 満足している
16.2%、不満である43.3%、どちらとも言えない40.3%
Q.成果主義の導入後、仕事に対する意欲は向上しましたか? 向上した16.1%、
 向上していない36.3%、 どちらとも言えない46.8%
Q.成果主義的な人事制度を導入したことで、あなたの職場に何らかの弊害は発生しましたか? 発生した65.7%、 発生しなかった33.8% 
Q.発生した弊害とは?
 成果が明確に数字などで表せない職種なので、評価の妥当性を欠く63.5%
目標設定が半年~1年と短く、長期的な仕事に取り組みにくい49.7%
 個人の実績が重視され、チームワークが悪化した39.0%
 部下や新人の志藤育成がおろそかになった36.0%
 中間管理職の責任が重くなった32.7%

 特集記事では全般的に評判の悪い成果主義を推し進めて、業績を好転させている 会社を掲載しています。TOTO、西松屋、アサヒビール、花王、ホンダ、小林製薬などが取り上げられています。

 ホンダの年棒制導入、武田の納得のいく評価の仕組み、TOTOの成果主義の成果はチームなどが修正成果主義として取り上げられています。成果主義の逆襲という特集の趣旨です。

 しかし、正直いって、各社の取り組みは説得力があるとは私には思えません。要は成果主義の定義が明確になっていないからではないでしょうか。また、どのような取組みが成果主義と言えるのかもかもわかっているようでわかっていないからではないでしょうか。

 まず、成果主義とはの定義と、どのような取り組みが成果主義なのかを明確にして改めて「成果主義」を検討してみることが、これほど成果主義の弊害というものが指摘されるときには必要なのではないでしょうか。