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ガレージ「とんぼ玉」

愛機「TDM900A:千早」「XSR125:千景」「LTS125-C:千束」と共に歩むブログです。

大義無き増税

2015-02-19 23:42:29 | 二輪雑記帳(2011~2015)
 少し前のことになりますが、軽自動車税の増税案が話題となりましたね。事の発端は消費増税に伴う自動車販売の落ち込みを防止するための自動車取得税の廃止です。しかし、自動車取得税を廃止すると地方税収が少なくなるため、別の財源を確保しなくてはいけない、そこで目を付けられたのが軽自動車税という訳です。この軽自動車税の増税というのが、その内容を吟味していけばいく程、大義や道理等何も無い、特に二輪車にとって、如何に不条理で理不尽な代物であるかが明確になってきます。

 軽自動車(四輪車)は消費税に加えて軽自動車税も増税されますが、これに対する軽減措置として、自動車取得税の廃止とエコカー減税の2つがあり、そして、四輪車の軽自動車税は新車だけが増税の対象となります。これに対し、二輪車は軽自動車税の増税のみ(然も、増税の幅は軽自動車よりも遥かに大きい)で、エコカー減税の対象からも外されているため、軽減措置や緩和措置が一切ありません。更には、新車と中古車とを問わず、全ての二輪車が増税の対象となります。税制改正の御旗の下、二輪車だけに不公正に重い税負担を強いていることは明らかです。しかし、このことに対する納得のいく説明はこれまで全くなされていません。

 如何にも尤もらしく聞こえる増税の理由として、「(原付自転車の)軽自動車税を1000円徴収するのに、800円から900円も掛かる」から増税するとか、また、「軽二輪や原付自転車は登録年が分からない」から、新車と中古車とを問わずに増税するとか、反論にもならない反論がされていますが、これっておかしいと思いませんか?二輪の軽自動車税(抑、この言い回しからして妙ですが)の徴収システムの不備に原因があるのなら、その不備を改善することが先決ではないでしょうか。また、自動車税と軽自動車税との不均衡を指摘する声もあるようですが、これも自動車取得税の廃止と切り離して考えなければならない問題ですし、二輪車だけに税の軽減措置が無く、全ての二輪車が増税対象となることへの説明になっていないことはもうお分かりですね。これらの税制上の不備を改善しようとすら考えず、二輪乗りを煙に巻くように(いや、これはもう意図的に騙していると言っても良いかも知れませんが)安易に増税する――これこそ論理の掏り替え、二輪乗りを莫迦にしていると思います。

 我々二輪乗りにできることは問題の本質を正しく理解することです。管理人は単に増税が嫌だから反対するのではありません。しかし、巷間の増税反対の論調は「増税されると負担が増す」という手前勝手なものが多いようにも思えます。でも、考えてもみて下さい。誰しも増税は嫌なものですが、こういった道義の存在しない増税を許してしまったが最後、法改正がなされるまで恒久的に続いてしまうのです。今こそ、二輪乗りは「大義や道理の存在しない、不公正な増税」に反対の声を上げなければいけないと思います。

 余談ですが、スズキの鈴木社長が会見で「(軽自動車税の増税は)弱い者苛めだ」と発言しましたね。しかし、これは的外れであるばかりか、二輪車も含めた軽自動車税の増税問題の本質を見誤ってしまう可能性があることを申し添えておきたいと思います。

 追記:軽自動車税の増税が1年延期されることになりましたが、これでは単に先送りをしただけのその場凌ぎで、何の解決にもなっていません。

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