Tsuny'sブログ

老人が感じた日常生活を気ままに綴ったあれこれ

関東雛と京雛の謎

2015-03-03 23:45:24 | くらし

桃の節句には雛人形を飾るけれど、現在の我が家では、質に悪い用紙に印刷された雛飾りの軸物で代用しているだけだが、それだけでも少しは雛祭りの雰囲気が出て季節の節目を感じる。

               

この掛け軸は、おそらく物資の不足していた時代につくいられたものだが、色落ちがなく鮮度を保っているため味わい深く、捨てるにはもったいないので、素人ながら粗雑な裏打ちで修復して保存している。

         

一般的に主流となっている男雛が左で女雛が右の位置とは違って、逆の位置になっていることに疑問を生じて、以前にいろいろ調べたことがある。

どちらが正しいということではなく、向かって左に男雛が座っている関東雛と、向かって右に男雛が座っている京雛の違いだということなのだ。

京雛の位置は、左より右が格上(上手)の「左上位」が日本古来の慣しであったことから、御所の王位の位置に基づいているということらしい。

明治時代に、国際的な儀礼の際の「右上位」の西洋文化が入って来たので、そらが一般に採り入れらだしたことからか、天皇の即位の礼における位置に関連があるそうで、明治天皇の即位の礼の位置 が天皇陛下が皇后陛下の右に立たれたのが広まったのだそうだ。しかし西洋式の洋装の大正天皇の即位の礼が最初だという説もある。

 

関東雛と京雛には、顔のつくりや表情にも違いがあるそうだ。

          

数年前に譲り受けた内裏びな2体の顔は、目が大きくぽかん口は笑みを含んでいるように見えるが、これは関東雛の特徴なのだそうで、京雛は切れ目で鼻筋が通っていると言われているそうだが、実際に見比べて見た訳ではないし、定説かどうかもわからない。

何れにしても、桃の節句や雛祭りは伝統的日本文化の一つなので、時代に合わせて伝承してほしいものだ。