Tsuny'sブログ

老人が感じた日常生活を気ままに綴ったあれこれ

隕石落下のクレーターに築かれたネルトリンゲン

2013-02-16 23:39:01 | 旅行
ロシアのウラル地方に隕石落下の瞬間映像が、突然TVに現れて驚いた。
超高速の明るい閃光を放つ謎の物体の衝撃波と爆発で、甚大な破壊と負傷者が出た衝撃的な惨状が報じられた。
予想もつかない宇宙からの脅威は他人事ではなく、何時我が身に起らないとは限らない自然現象だ。

平成15年2月に広島市安佐南区の倉庫に隕石の直撃があって、日本での直近の隕石落下だが、平安時代(861年)に隕石落下の目撃記録が残る世界最古の事例は日本なのだそうだ。

興味深いことであり、特に関心事の一つだから報道内容を注意して読み視聴した。隕石落下の痕跡は、天体物の大きさによって異なるが、地形がクレーターとして確認されているので、隕石落下について思い出すことがある。

10年以上も前のことだが、ドイツ旅行中にひとりでは心細いが鉄道を乗り継いで滞在先のヴュルツブルグから、巨大隕石落下でできたクレーター地形に築かれた都市「ネルトリンゲン」という町を訪ねたことだ。
かねがねそのような隕石落下の現場に行ってみたいと思っていたので、ネルトリンゲンでの散策に感動した。

1500万年前に落下した巨大隕石できた、直径23kmクレーターの中心辺りに築かれた人口約2万人の都市で、円形城壁に囲まれた中世の面影が残る町並みの美しい都
市だ。
            
スケッチ中に雨が降り出したので、仕上げられずままの「赤い壁のカフェ」15×20cm(水彩)

第二次世界大戦では空爆で破壊されたが、歴史的旧市街は殆ど無傷だったそうで、街の中心に建つ「聖ゲオルク教会」の高さ89mの「ダニエルの塔」からは360度ぐるっと街を眺めることができる。

リースクレーター博物館では、周辺地域の生成過程に関する地学上の教材が豊富に展示され、NASAから贈られた本物の月の石も見学できた。
宇宙の中の小さな惑星に生きている実感が湧いたことを思い出し、今回の隕石落下と結びつけて一層関心が深まった。

気象異変による天候不順や、地震と津波・火山の爆発による被害や宇宙からの隕石落下など、予測不能な自然現象が多い。
その上昨今の物騒なミサイル飛来の憶測や原発事故の放射線汚染もあって、無差別殺人事件など不可解な何が起きても不思議ではない何かにおびえながらの世の中は嫌だ。