チューリヒ、そして広島

スイス・チューリヒに住んで(た時)の雑感と帰国後のスイス関連話題。2007年4月からは広島移住。タイトルも変えました。

スイスのゴミ事情(1): 瓶の回収

2004年11月04日 02時05分06秒 | Weblog
通りを歩いていると、写真のような箱(というにはデカ過ぎますが)に出くわします。

これは、ガラス瓶の回収箱。金属製で、高さは1メートルくらいでしょうか。このような箱がいくつかまとめて置いてあり、上部の口から瓶を投入するようになっています。箱ごとに投入する瓶の色が決まっており、それぞれ透明(白)・緑・茶色に分かれています(要するに、ワインの瓶の色別ってことですね)。

箱が一杯になった頃、回収用の大きなトラックがやってきて、この重そうな箱をクレーンで吊り上げ、荷台に瓶を集めます(箱の底が開くようになっています)。

この回収箱が置かれている収集所には他に、空き缶などを集める箱もあります。家庭で出た空き瓶や空き缶を皆ここに持ってきては捨てるわけです。自家用車でやって来て、まとめて回収箱に瓶などを入れていく人の姿をよく見かけます。

日本でも最近は、ゴミの分別収集が進んできましたが、スイスのこのシステムは、最初にスイスに来た14,5年前にすでにありました。今回はお目にかかりませんが、以前は生ゴミを集める容器も存在しました。家庭でそれを集めておくのが、臭いの関係で(とくに夏は)大変でしたが。さすがにリサイクルの先進国と言われるだけあります。

空き瓶でも、保証金(スイスでは Depot と言います。ドイツでは Pfand のはず)が付いているものは、買った店に返します。Sauser や、COOP で買ったビール瓶には保証金がありましたが、全体としては、保証金つきの瓶は減っているような気もします。

ペットボトルももちろん回収の対象で、COOP や Denner、Migros といったスーパーの店先(店内の場合もあります)には、ペットボトルの回収箱が置かれています。

ただ、ペットボトルの回収率はあまり良くないそうです。Swissinfo によれば、2003年のペットボトル回収率は71%。そのうち、1リットル以上の大型ボトルの回収率は約90%に上るのに対し、500ミリリットル以下のボトルは半分程度しか回収されていないとのこと。

スイスの連邦法では、75%を目標として定めているそうで、これを下回るとリサイクルがうまく機能しなくなるため、保証金の上乗せをする必要も出てくるらしい。

回収・選別を行なっているのは、「ペット・リサイクリング・スイス」という会社で、企業からボトルごとに約3円を徴収しています。年間予算は約43億円になるとか。保証金制度が導入されると、この「ペット・リサイクリング・スイス」の予算に影響を及ぼすので、リサイクルの仕組み自体がうまく機能しなくなる恐れもありそうです。

この会社は、回収地点の増加に努め、今ではスイス全国で約4万個の回収ボックスを設置しているとのこと。ただ、回収ボックスに違う物を入れる不埒な輩がいるために(オムツや動物の死骸を入れる人までいるとか!)、思うように効果が上がらないという話です。

情報の出所=Swissinfo

日本でも、小型ペットボトルが導入される前に、環境問題をめぐっての議論があったように記憶していますが、小型ペットボトルはやはり、リサイクルの悩みの種になるようです。

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2 コメント

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Unknown (しょう)
2004-11-06 02:07:41
イタリアに来てから、

燃えるごみと燃えないごみの仕分けもしてません…



一番最初に燃えるごみと燃えないごみと資源ごみで分別し、

ルームメイトにごみ捨ての方法を教えてもらったところ、

通りにあるデッカイ回収ボックスにまとめて入れろと言われたので。



一応、ペットボトルなんかには、

小さく”リサイクル”のマークと文字があるのですがね…
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決まりはあるんでしょうけど (tsujigaku)
2004-11-06 04:38:12
リサイクルのマークと文字が付いているのなら、

きっと分別収集をやってて、そのための決まりもあるんでしょうね。



でも、決まりがあるから守るかというと、

そのあたりは民族性というか国民性というか……。



赤信号だから横断歩道を渡らないかといわれれば

やっぱり国によって違うし。

スイスでも赤信号で渡る人はもちろん多いけど

パリほどじゃないよな、といつも思います。

ローマでもひどかったような。
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