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自由が丘駅前のイタリアン、マダムのひとりごと

直木賞受賞、奥田陸著 ~蜜蜂と遠雷~

2017年01月24日 | マダムのひとりごと
久々の一気読みです。

3人の天才ピアニストがコンクールに臨む。

一人は勝つためにコンクールに出場している日系クオーター。
一人は生活にある、自然界にある音の世界を世界に解き放つことを師匠に約束し、それを果たすためにコンクールに出場
一人は幼いころにスランプに陥った天才ピアニスト。ブランクを経て何かを取り戻すため、確かめるためにコンクールに出場。

3人はおごることなく、それぞれの演奏を聴き刺激されることにより、どんどん自分の音楽をつかんでいきます。
奏者によって同じ曲でも解釈の違いがあり、指先から奏でられる音やリズムも違ってきます。それを著者は丁寧に、時に宇宙を思いおこさせ、時に故郷を思い出させる
音楽のような美しい言葉でその世界観を表してました。

本を読むという作業をしているはずなのに、なぜか彼らの音楽を聴いているような錯覚に陥りました。

正直なが~い小説なんですが、本の終わりが近づいた時、え??ファイナル(決勝)分がこれだけしかない?と一抹の寂しさを感じてしまったほどです。


さて、コンクールの結果は?
コンクールでさらに成長した3人の天才ピアニストのその行方は?

傑作だと思います。おススメ。






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