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日米を問わず名選手を紹介。

三井雅晴(3)

2011-07-18 21:59:42 | Weblog
物凄い球速を誇る割に、三井雅晴の知名度がもう一つ低いのは、いくつかの理由があると思います。先ずは所属チームがパリーグ、ロッテオリオンズという事です。今でこそセパの人気差は殆どないものですが、彼の入団当時は、読売ジャイアンツの9連覇時代という事もあり、現在では想像もつかない程人気に差がありました。従って同じ49年に、浮き上がる快速球で脚光を浴びた、セリーグ、中日ドラゴンズの鈴木孝政程のインパクトはありませんでした。又当時のロッテオリオンズには、木樽正明、成田文男、金田留広等がおり、村田兆治が持ち前の豪速球とフォークで台頭しつつある時でもありました。つまりロッテオリオンズ球団史上稀なる、優秀な投手陣が揃っていた時代でもありました。更に高校時代に、目覚ましいと言う程の活躍をしていない事も挙げられるでしょう。少し同じチームの村田兆治と比較して見ます。村田兆治の、意識して造られた様な、ある意味スムースさのないフォームと違い、三井雅晴のフォームは、無理のない、正しく恰好いい投球フォームでした。一般的に美しいフォームより、ぎこちなさはあったとしても、全力投球の豪快なフォームの方に打者は威圧感を感じるのではないでしょうか?そういった意味では、打者は村田兆治の方を嫌がった様に推測出来ると思います。昭和30年代の阪神タイガースの両エース、小山正明、村山実の対照的なフォームにも似た様な感があった様に思えてしまいます。