18日(土)。わが家に来てから今日で2715日目を迎え、米国で昨年1月に起きたトランプ大統領(当時)の支持者らによる連邦議会議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会で16日、ペンス副大統領(同)の側近らが証言し、トランプ氏側が違法性を認識していたにもかかわらず、ペンス氏に対して2020年大統領選の結果を覆す計画を実行に移すよう圧力をかけていたことなどを明らかにした というニュースを見て感想を述べるモコタロです
どこまでも 往生際の悪いトランプの 最後の悪あがきが 次々と明らかにされていく
昨日、夕食に「チキンステーキ」を作りました もう作り慣れたので柔らかくて美味しく出来ました
デザートに池袋Sデパート地下の「チューリップローズ」をいただきました 朝から行列が出来ていましたが、並んだ甲斐がありました。とても美味しかったです
昨日、すみだトリフォニーホールで新日本フィル「クラシックへの扉シリーズ第6回公演」を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61」、②吉松隆「鳥は静かに・・」、③同「交響曲第6番『鳥と天使たち』作品113」です 演奏は①のヴァイオリン独奏=周防亮介、指揮=キンボー・イシイです
キンボー・イシイはウィーン市立音楽院でヴァイオリンをワルター・バリリに師事、ジュリアード音楽院でドロシー・ディレイに師事するが、左手故障のため指揮者に転向。現在、ドイツ・シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州立劇場の音楽総監督を務めています
オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの新日本フィルの並び。コンマスは元読響コンマスで新日本フィルのゲスト・コンマスの伝田正秀です 彼にとって本公演が定期演奏会へのコンマス・デビューとなります
1曲目はベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770ー1827)が1806年に作曲、同年アン・デア・ウィーン劇場で初演されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「ロンド:アレグロ」の4楽章から成ります
ヴァイオリン独奏の周防亮介は1995年京都生まれ。2016年ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール入賞及び審査員特別賞を受賞したのをはじめ、国内外のコンクールで優・入賞を果たす 現在、江副記念リクルート財団奨学生としてメニューイン国際音楽アカデミーで研鑽を積んでいます
黒い衣装でロングヘアがトレードマークの周防亮介がキンボー・イシイとともに登場し、第1楽章がティンパニの4連打で開始されます 周防のヴァイオリンが入ってきますが、若干固さを感じます しかし、それは最初だけで、緊張感を保ちながらも周防特有の流麗な演奏を展開します キンボー・イシイ ✕ 新日本フィルが引き締まった演奏でソリストを支えます 第2楽章でも周防の息の長い流麗な演奏が繰り広げられますが、ヴィブラートが自然で美しい 第3楽章では終盤のカデンツァが極めて速いテンポで演奏されますが、アグレッシブで鮮やかな演奏でした
満場の拍手に周防は、バッハ「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番」から「サラバンド」を鮮やかに演奏、聴衆を黙らせました
プログラム後半の1曲目は吉松隆「鳥は静かに・・」です この曲は吉松隆(1953~)が1998年に作曲した弦楽合奏による作品です
公演に先立ち、ホール隣のホテル6階で開かれた「知ればもっとコンサートが楽しくなる!午前11時の60分ワンコイン講座」では、講師の小室敬幸氏が「反現代音楽を掲げた作曲家・吉松隆 ~ ポストモダンとは何か?」というテーマで講演しました その中で、「現代音楽という世界の『不自由』さに長年苦しまされてきた吉松氏にとって、鳥は自由に大空を飛び回りながら歌をさえずる『自由』な存在であることから、自分自身の生きたい姿を体現している理想像と見ている したがって、彼の作品には『朱鷺によせる哀歌』をはじめ鳥をテーマとした曲が多い」と解説していました
弦楽奏者だけが入場しスタンバイします キンボー・イシイの指揮で演奏に入ります。曲は弦楽合奏のみによる演奏ということもあって静謐で透明感の高い音楽です 終始 儚くも美しいメロディーが奏でられます 中盤でコンマス・伝田、第2ヴァイオリン首席・ビルマン聡平、チェロ首席・桑田、ヴィオラ首席・中の四重奏が演奏されますが、美しいアンサンブルでした
最後の曲は吉松隆「交響曲第6番『鳥と天使たち』作品113」です この曲は「交響曲第5番」から12年後の2013年に作曲した作品です 小室敬幸氏の解説によると、この曲は「吉松は2012年にNHK大河ドラマ『平清盛』の音楽を1年間にわたり担当したが、数多く作った音楽のうち『大河に使えないポップな素材』を再構成し、他の作曲家の作品も引用しながら作曲した作品」であるとのこと 第1楽章「右方の鳥」(雅楽の「右方の舞」をもじったタイトル)、第2楽章「忘れっぽい天使たち」(パウル・クレーの絵画から採られたタイトル)、第3楽章「左方の鳥」(酒飲みを『左利き』と呼ぶことと、干支の酉にサンズイを付けると『酒』になるという冗談から付けたタイトル)の3楽章から成ります
指揮者の正面にピアノが置かれ、その左奥にハープがスタンバイし、第1楽章に入ります フルートやピアノによって鳥の鳴き声が奏でられますが、その後は、ジャズ風の音楽が展開したり、ラヴェルのラ・ヴァルスばりのワルツが現れたりと、変化に富んだ楽し気な曲想が展開します 第2楽章では冒頭と終結部でフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットの4人の奏者がオカリナに”持ち替えて”鳥の合奏を繰り広げましたが、よくハモっていました あのオカリナ、各自が”持ち帰る”のだろうか 終盤でチャイコフスキーの「交響曲第6番”悲愴”」の第4楽章の「ラメントーソ」のメロディーが流れてきた時は思わず声を殺して笑ってしまいました 第3楽章に入ると、再びジャズ・セッションのようなリズミカルな音楽が繰り広げられますが、なぜがベートーヴェンの交響曲第6番”田園”のメロディーが行進曲風に演奏され、思わずニヤリとしました 全体的には調性のある分かりやすい作品ですが、キンボー・イシイは新日本フィルから「無調音楽クソくらえ!」「自分はわが道を行く!」という吉松隆の反骨精神を 音として見事に引き出していました
満場の拍手に、客席の後方席で鑑賞していた吉松氏が指揮者に促されて立ち上り、聴衆の声援に応えていました いわゆる”現代音楽”が苦手な向きは、吉松氏の作品を聴くと良いと思います
終演後、受付のパトロネージュ部・登原さんとお話ししました 登原さんから「吉松さんの作品、どうでしたか? プログラムに『第6番のオカリナの演奏は木管奏者の持ち替え』と書いてありますが、フルート奏者なら分かりますが、他の奏者もオカリナに持ち替えて演奏したのですか?」と訊かれたので、「そうです。第2楽章の冒頭と最後に4人のオカリナ隊が合奏していましたよ」と答えました 言うまでもなくフルートだけがリード楽器ではありません。さすがは音大でフルートを専攻していた登原さんの気づきだと思いました 「是非聴いてみたいです」とのこと。2日目の今日、聴ければよいなと思います 自分の所属するオーケストラの演奏を聴くのも事務局の仕事のうちです 本来業務に支障のない限りどんどん聴くべきです
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