人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

出口大地 ✕ 読売日響で「読響サマーフェスティバル 三大交響曲」を聴く~シューベルト「第7番”未完成”」、ベートーヴェン「第5番”運命”」、ドヴォルザーク「第9番”新世界より”」

2024年08月19日 00時04分15秒 | 日記

19日(月)。朝起きる時、背中に近い腰がズキンと痛みました 整骨院の院長の話では「朝痛むのは最悪で、1週間は安静が必要 風呂はシャワーだけ お酒は厳禁」となります。しかし、一旦起きて歩くと痛みはそれほど感じないので、普段の生活を送ることになりますが、院長の話では「それがいけない 痛みがないから治ったわけではない。見えない傷が治っていない証拠。1週間安静を」となります。午後コンサートがありますが、前日に続いて取りやめにするかどうか迷いました

ということで、わが家に来てから今日で3506日目を迎え、岸田首相による14日の自民党総裁選への不出馬表明を受け、9月の自民党総裁選に立候補の意欲を示す議員が11人にのぼることが分かった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     誰がなっても自民党の金権体質は変わらないと思うが 野党も頼りにならないしなぁ

         

結局、昨日14時から東京芸術劇場コンサートホールで「読響サマーフェスティバル 三大交響曲」を聴きました プログラムは①シューベルト「交響曲第7番 ロ短調 ”未完成”」、②ベートーヴェン「交響曲第5番 ハ短調 ”運命”」、③ドヴォルザーク「交響曲第9番 ホ短調 ”新世界より”」です 指揮は出口大地です

私は毎年、この公演を聴いていますが、①8月後半はほとんどクラシック・コンサートがないこと、②「新世界より」は別として、「未完成」にしても「運命」にしても生演奏で聴く機会がほとんどないからです

指揮者の出口大地は大阪府豊中市生まれ。関西学院大学法学部卒業後に東京音楽大学作曲指揮専攻を卒業。23年にベルリンのハンス・アイスラー音楽大学のオーケストラ指揮科修士課程を修了。2021年にハチャトゥリアン国際コンクールで優勝し注目を浴び、22年に東京フィル定期演奏会で日本デビューを果たす

     

自席は1階L列24番、センターブロック右通路側です チケットはかなり早い段階でソルドアウトとなったようで、会場は文字通り満席です

オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの読響の並び    コンマスは長原幸太、隣は戸原直というダブルトップ態勢を敷きます

1曲目はシューベルト「交響曲第7番 ロ短調 ”未完成”」です この曲はフランツ・シューベルト(1797-1828)が1822年に第2楽章まで作曲、シューベルトの死後 1865年12月17日にウィーンで初演されました 第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」の2楽章から成ります

第1楽章が低弦の動機で開始されます 荒木奏美のオーボエ、金子平のクラリネットがよく歌います チェロのアンサンブルが美しい 第2楽章では、日橋辰朗のホルン、オーボエ、クラリネットが冴え渡ります 弦楽セクションのアンサンブルが美しく会場に響き渡ります 出口は終始 中庸なテンポで演奏を進め、静かに曲を閉じました

2曲目はベートーヴェン「交響曲第5番 ハ短調 ”運命”」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770ー1827)が1807年から08年にかけて作曲、1808年12月22日にアン・デア・ウィーン劇場で交響曲第6番”田園”などと共に初演されました 第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「アレグロ・コン・モート」、第3楽章「アレグロ」、第4楽章「アレグロ」の4楽章から成ります

出口が緊張感に満ちた表情で指揮台に上がり、タクトを振ります かなり速いテンポでグングン演奏を進めます ここで初めて、彼の指揮はどこか変だな・・・と思いました よく見ると彼は左手にタクトを持って指揮をしているのです そうでした、出口は麻丘めぐみの「わたしの わたしの 彼は~ 左きき~♬」でした   終盤における荒木奏美のオーボエのロングトーンは聴きごたえありました 第2楽章では冒頭のチェロとヴィオラの演奏が素晴らしい ファゴットとフルートが冴えています 第3楽章から切れ目なく続く第4楽章にかけての緊張感の高まりが勝利の喜びを呼び込みます 咆哮する金管・木管楽器、炸裂するティンパニ、渾身の演奏を展開する弦楽器が「苦悩を通じての歓喜」を歌い上げます

集中力に満ちた素晴らしい演奏でした

     

プログラム後半はドヴォルザーク「交響曲第9番 ホ短調 ”新世界より”」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)が米ニューヨークのナショナル音楽院の院長として滞在していた米国で1893年に作曲、同年12月16日にニューヨークで初演されました 第1楽章「アダージョ ~ アレグロ・モルト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アレグロ・コン・フォーコ」の4楽章から成ります

世界中のコンサート会場で、最も多く演奏されている交響曲は「新世界交響曲」であると、どこかで読んだ記憶があります ちなみに私の場合は、今年だけで①1月20日の東京フィル「響きの森クラシックシリーズ」(小林研一郎指揮)、②5月31日の読響名曲シリーズ(ステファニー・チルドレス指揮)、③8月10日のフェスタサマーミューザ「東京フィル」(角田鋼亮指揮)に次いで今回が4度目です 私のケースだけ取り上げてみても、8か月で4回は やはり多いと言わざるを得ません

オケは16型に拡大します

出口の指揮で第1楽章に入りますが、かなり細かくテンポを変えて指揮をとります この曲でもオーボエの荒木奏美の演奏が素晴らしい また、トランペットが胸のすくような演奏を繰り広げます 第2楽章はイングリッシュ・ホルンの独壇場です 山本楓は「家路」のメロディーを叙情的に歌い上げ、聴衆を魅了しました フルートとオーボエのフォローも素晴らしかった 第3楽章はスケルツォですが、エネルギッシュな演奏が繰り広げられました 第4楽章冒頭は鉄道オタク、ドヴォルザークらしい音楽で、まるで機関車が徐々にスピードを上げて発進するかのようです オーケストラ総力を挙げての渾身の演奏でクライマックスを築き上げますが、最後は消え入るように終結します。ここがこの曲の素晴らしいところです

ところが、指揮者のタクトが下まで降り切らないうちに拍手が起こりました フライングです。指揮者は納得していないと思います なぜ、あと2~3秒待てないのか

誰よりも早く拍手をして存在感を示したいという自己満足のためのフライング拍手やフライングブラボーはやめるべきです 満足しているのはあなた一人だけです 最後の音が鳴り終わった後の余韻までが音楽であり演奏であることを理解できていない 分かりやすく言えば、曲がどのように終わるのかで、拍手やブラボーのタイミングを計るべきです 演奏が素晴らしかっただけに、聴衆側のマナー違反は残念でした

コメント
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