14日(月)。わが家に来てから今日で3744日目を迎え、韓国・ソウル近郊の加平にある旧統一教会の教団本部で13日、教団施設「天苑宮」がオープンしたが、総工費500臆円ともいわれる宮殿は、日本の信者の献金などによって建てられたものとみられ、専門家によると13日の式典にも日本から約8000人の信者が参加した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
宗教法人って儲かるんだね 信者から500億円も集めて韓鶴子総裁のために宮殿を立てるんだから
昨日、NHKホールでN響4月度Aプロ定期2日目公演を聴きました プログラムは①ベルリオーズ:交響曲「イタリアのハロルド」、②プロコフィエフ「交響曲第4番 ハ長調 作品112」(改訂版・1947年)です
演奏は①のヴィオラ独奏=アントワーヌ・タメスティ、指揮=パーヴォ・ヤルヴィです
パーヴォ・ヤルヴィは1962年 エストニア生まれ。父は著名な指揮者ネーメ・ヤルヴィ マルメ交響楽団、シンシナティ交響楽団、ドイツ・カンマーフィル、hr交響楽団、パリ管弦楽団のシェフを歴任。2015年から2022年までN響の首席指揮者を務めた(現在は名誉指揮者)。この日は久しぶりの公演です
オケは14型で 左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつものN響の編成です ステージ下手にはハープの早川りさこがスタンバイします
コンマスは今月から第1コンサートマスターに就任した長原幸太です
1曲目はベルリオーズ:交響曲「イタリアのハロルド」です この曲はエクトール・ベルリオーズ(1803-1869)が1834年に作曲、同年11月23日にパリで初演されました
本作はヴァイオリニストのパガニーニの依頼で着手されましたが、ヴィオラが華々しく活躍する場面がなく、パガニーニが失望したため、詩人バイロンの長編物語詩「チャイルド・ハロルドの巡礼」に基づくヴィオラ独奏付き交響曲として生まれ変わりました
第1楽章「山の中のハロルド。憂鬱と幸福と歓喜の情景」、第2楽章「夜の祈りを歌う巡礼の行進」、第3楽章「アブルッチの山人が愛人に寄せるセレナード」、第4楽章「山賊の酒盛り。前の情景の思い出」の4楽章から成ります
ヴィオラ独奏のアントワーヌ・タメスティは1979年パリ生まれ パリ国立高等音楽院、米イェール大学などで学んだ後、英ウィリアム・プリムローズ、ARDミュンヘンなど4つの国際音楽コンクールで第1位を獲得した
ヤルヴィが登場しますが、ソリストのタメスティが出てきません おかしいぞ と思っているうちに演奏が始まってしまいました
すると、ヴィオラを携えたタメスティがステージ下手からおもむろに登場し、ハープの傍まで歩みます
やがてハープの分散和音を伴って独奏ヴィオラがハロルドの主題を提示します
「そうか、ハープとのデュオを演奏するために、傍に行ったんだな」と納得しました
ところが、デュオが終わると、今度は指揮台の傍の所定の位置まで歩み、そこで演奏を繰り広げました
タメスティはこの楽章を通して一カ所に留まることなく、オーケストラの中を彷徨いながら演奏しました
「彼は巡礼するハロルドに成り切っているんだな」と気が付きました
この演劇的な演奏スタイルは第2楽章以降も続きました
第4楽章に入ると、タメスティはいきなり上手の舞台袖に走り去ります
そういえば、この楽章は終盤まで独奏ヴィオラの出番がないのです。ここで思い出したのは、十数年前にユベール・スダーン指揮東京交響楽団の定期公演で、青木篤子がヴィオラ・ソロを演奏した時のことです
第4楽章に入ると、彼女はやることがなく手持無沙汰な様子を見せ、とぼとぼとコントラバスの後方に歩いて行き、「どうせ私の出番はないんでしょーよ
」と言わんばかりのふてくされた表情で演奏を聴いていました
そして終盤になるとセンターに戻ってきて最後の演奏で締めました
どんなヴィオラ独奏者にとっても、この楽章は工夫を強いられるようです
彷徨いながらソロを演奏したタメスティでしたが、ヤルヴィとの相性も良く、実質的なヴィオラ協奏曲を美しい音色とメリハリのある演奏で弾き切りました
満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました タメスティはJ.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲第1番」から「サラバンド」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました
ところで、自席の前の列の若い女性が演奏中にも関わらずスマホを発光させ、何度も(8回くらいか)点けたり消したりしていて迷惑千万でした こんな大胆なマナー違反に遭遇したのは十数年ぶりです
あまりにも非常識で酷過ぎるので、休憩時間に会場スタッフに、相手と自分の席番号を伝え、注意してもらうように伝えました
後半の演奏が始まる直前、スタッフが近くまで来て、前席とその周囲に向けて「スマホ等はカバンの中におしまいください」とアナウンスしました 私は「なるほど、そういう風に注意を促すのか
」とある意味感心しました。 「演奏中はスマホを点けないで
」とは言わず「カバンにしまって
」と言うのは遠回しの言い方ですが、カバンにしまえばスマホは使えないわけで、スマートな言い方だなと思いました
こういう場合、直接本人に注意するのは控えた方が良いと思います
お互いに不愉快な思いをするし、相手によっては恨みを抱いて あとで喧嘩を売ってくる恐れもあります
最近はカバンにナイフや包丁を隠し持っている輩もいるので、十分気を付けなければなりません
後半はプロコフィエフ「交響曲第4番 ハ長調 作品112」(改訂版・1947年)です この曲はセルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953)がボストン交響楽団の創立50周年記念のために委嘱され1930年に作曲、その後1947年に改訂、1957年に改訂版がモスクワで初演されました
第1楽章「アンダンテ ~ アレグロ・エロイーコ」、第2楽章「アンダンテ・トランクイロ」、第3楽章「モデラート、クアジ・アレグレット」、第4楽章「アレグロ・リソルート」の4楽章から成ります
オケは16型に拡大します
最近、指揮棒を持たずに両手で指揮をする指揮者が増えているように感じます その点、パーヴォ・ヤルヴィは必ずタクトを持って登場し、鮮やかなタクト捌きを披露します
この曲でもそうです
第1楽章の冒頭、緩やかな序奏が続きますが、急激にテンポアップしてアグレッシブな演奏を展開します
キレッキレの演奏は切れ味鋭いタクト捌きから生まれます
ヤルヴィの指揮の下では弛緩するところが一切なく、終始引き締まった演奏が展開します
フォルテッシモの場面ではクラリネットとオーボエにベルアップ奏法を求めました
この楽章のラストは重戦車の快進撃のようでした
第2楽章では神田寛明のフルートが素晴らしかった
第3楽章は冒頭のファゴットの軽妙な演奏が印象的でした
またフルート、クラリネット、オーボエなど木管楽器がよく歌います
第4楽章では 咆哮する金管楽器、絶叫する木管楽器、炸裂する打楽器、切れ味鋭い弦楽器による総力挙げてのフィナーレが圧巻でした
満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました 終始 集中力に満ちた素晴らしい演奏でした
今日は東京文化会館に東京春祭「名手たちによる室内楽の極」を聴きに行きます
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