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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

東京春祭「リッカルド・ムーティ指揮 東京春祭オーケストラ」公演を聴く / 「フェスタサマーミューザ」のオーケストラ・セット券を取る / ウィーン国立歌劇場来日公演の全面広告

2025年04月12日 00時02分07秒 | 日記

12日(土)。7~8月にミューザ川崎シンフォニーホールで開かれる「フェスタサマーミューザ KAWSASAKI 2025」のオーケストラ・セット券(全11枚)を、ミューザ友の会先行発売で取りました 午前10時ジャストにアクセスしたのですが、1階席はあっという間に空席がなくなってしまい、2階センター(2CA)右ブロック右側通路から2つ目をかろうじて押さえました このセット券は良い席を取るのが年々難しくなっています

ということで、わが家に来てから今日で3742日目を迎え、アメリカのトランプ大統領が、相互関税の一部停止を発表する4時間前に「いまが最高の買い時だ!」などとSNSに投稿したことについて、米野党の民主党議員らは、トランプ大統領と同氏の親族によるインサイダー取引や相場操縦などの不正があったかを調査するよう政権側に要請した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

誤解を招くことを発信するから疑われる  米国大統領の資質と能力に欠けると言われても仕方がない

 諸般の事情により、昨日の夕食作りはお休みしました   

         

昨日の朝日新聞朝刊に「ウィーン国立歌劇場 2025年 日本公演」の全面広告が掲載されていました  これは、今年10月に上野の東京文化会館大ホールで上演されるモーツアルト「フィガロの結婚」(4公演)とリヒャルト・シュトラウス「ばらの騎士」(4公演)のPR広告です 東京文化会館は大ホール・小ホールとも2026年5月7日から2028年度まで大規模改修工事のため長期休館となるため、主催者側は「休館前の最後のオペラ引っ越し公演」と銘打ってチケットの売り込みに臨んでいます

さて、私がこの広告を取り上げようと思ったのは、チケット代に注目したからです チケット代は平日と土日の2種類ですが、2演目共通の料金設定になっています

平日料金はS席:79,000円、A席:69,000円、B席:55,000円、C席:44,000円、D席:36,000円、E席:26,000円

土日料金はS席:82,000円、A席:72,000円、B席:58,000円、C席:47,000円、D席:39,000円、E席:29,000円

上記のチケット代はどういう位置づけにあるのか、年間会員券代で日本一高いNHK交響楽団の料金と比べてみます

2024/2025シーズンのN響の年間チケット代(Aプロ & Cプロ 同一料金:各 全9回)は以下の通りです

S席:76,500円、A席:65,025円、B席:49,725円、C席:41,310円、D席:32,895円

上記の比較から明らかなように、ウィーン国立歌劇場の平日のチケット代(1回券)の方が、N響の年間定期演奏会(全9回)のチケット代よりも高いということです

なぜ海外のオペラ劇場の来日公演(とくに世界的に著名なオペラハウス)のチケット代は高いのでしょうか 言うまでもなく、オペラの引っ越し公演ともなると指揮者、歌手、合唱団、オーケストラ、舞台関係者など総勢200名近くが来日することになるので、航空券代、食費・宿泊費、国内移動費、出演料、会場費などがかかり、その上、最近の物価高騰や円安を受けてそれらの費用が上昇しているからです 多額の費用を回収するため、出来るだけ多くの聴衆にチケットを買ってもらう必要があるので、大々的に新聞広告を打つことになるわけです 今回は東京文化会館が会場なので、朝日新聞への広告出稿は「東京本社版」(関東・甲信越・東北地方に配布)に掲載されたのだと推測します それでは朝日新聞東京本社版に全面広告(1ページ)を出稿するといくらかかるのでしょうか? 「新聞広告ナビ」によると、22,695,000円となっています ここで何が言いたいかというと、この広告料も高額なチケット代に含まれているということです

現役時代には何度か著名なオペラの来日公演を聴きに行きましたが、現役を退いた現在では、そう易々と聴きに行く余裕がありません 今でも覚えているのは2011年の米メトロポリタン歌劇場の来日公演です 全部で3演目聴きましたが、S席:64,000円で、合計192,000円でした もちろん高いとは思いましたが、後から何度も公演内容を思い出すので後悔はしていません 今回のウィーン国立歌劇場来日公演については、今のところ行く予定はありません 本公演に価値を認める人は、高額なチケット代にも関わらず聴きに行くでしょう ウィーンに聴きに行くことを考えれば、安いのです 私としては、もし カルロス・クライバーが生きていてウィーン国立歌劇場来日公演で「ばらの騎士」を振るのなら、是が非でも聴きに行きたいと思いますが、それは叶いません

         

昨夜、東京文化会館大ホールで東京春祭「リッカルド・ムーティ指揮 東京春祭オーケストラ」公演を聴きました プログラムは①ヴェルディ:歌劇「ナブッコ」序曲、②マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲、③レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」間奏曲、④ジョルダーノ:歌劇「フェドーラ」間奏曲、⑤プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」間奏曲、⑥ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲、⑦カタラーニ「コネテンプラツィオ―ネ」、⑧レスピーギ:交響詩「ローマの松」です 演奏は管弦楽=東京春祭オーケストラ、指揮=リッカルド・ムーティです

リッカルド・ムーティはナポリ出身。フィルハーモニア管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ミラノ・スカラ座管弦楽団などの主要ポストを歴任 2010~23年にはシカゴ交響楽団音楽監督を務める

東京春祭オーケストラは、今回の公演のために編成された臨時オーケストラで、ムーティとはこれまで何度も共演を重ねている 全国のオーケストラ・メンバーを中心に、国内外で活躍する若手演奏家によって構成されている

自席は1階R列左通路側です 会場は文字通り満席です

オケは14型で 左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、その後ろにコントラバスという並び コンマスはN響第1コンサートマスターの郷古廉です

1曲目はヴェルディ:歌劇「ナブッコ」序曲です 「ナブッコ」はジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)が1842年にミラノ・スカラ座で初演したオペラです

ムーティの指揮で演奏に入りますが、弦楽セクションを中心とする”瞬発力”が印象的です オケはムーティの指揮に鋭く反応します オーボエの金子亜未(読響)の演奏が素晴らしい 隣のフルートはN響の梶川真歩か?・・彼女の演奏も素晴らしかった

2曲目はマスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲です この曲はピエトロ・マスカーニ(1863-1945)が1890年にローマ・コスタンツィ劇場で初演したオペラです 題名は「田舎の騎士道」という意味です

この曲では研ぎ澄まされた弦楽セクションの美しいアンサンブルが素晴らしかった ここでも金子亜未の抒情的なオーボエが印象的でした

3曲目はレオンカヴァッロ:歌劇「道化師」間奏曲です この曲はルッジェロ・レオンカヴァッロ(1857-1919が1892年にミラノで初演したオペラです 

ムーティはドラマティックな演奏を展開しました

4曲目はジョルダーノ:歌劇「フェドーラ」間奏曲です この曲はウンベルト・ジョルダーノ(1867-1948)が1898年にミラノ・リリュ劇場で初演したオペラです 

この曲では弦楽セクションの美しいカンタービレが印象に残りました ここでハタと思ったのは、ムーティの音楽作りはヴィブラートをたっぷりかけて旋律を歌わせる「カンタービレ」が特徴ではないかということです

5曲目はプッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」間奏曲です この曲はジャコモ・プッチーニ(1858-1924)が1890年から93年にかけて作曲、1893年にトリノのレージョ劇場で初演されました

冒頭のチェロのソロと、その後のヴィオラのソロの抒情的な演奏が素晴らしかったです

6曲目はヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲です この曲はジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)が1862年にペテルブルクのマリインスキー劇場で初演した歌劇です

冒頭の金管楽器による3つの和音と、その後の弦楽器による切羽詰まった演奏が印象的です オペラのストーリーをなぞるようにドラマティックな演奏を繰り広げました

プログラム後半の1曲目はカタラーニ「コネテンプラツィオ―ネ」です この曲はアルフレッド・カタラーニ(1854-1893)が1878年に作曲した管弦楽のための前奏曲です

この曲では弦楽器が美しいメロディーを演奏し、オーボエやクラリネットが華を添えました

最後の曲はレスピーギ:交響詩「ローマの松」です この曲はオットリーノ・レスピーギ(1879-1936)が1924年に作曲、同年ハンブルクで初演されました 第1部「ボルゲーゼ荘の松」、第2部「カタコンブ付近の松」、第3部「ジャニコロの松」、第4部「アッピア街道の松」の4部から成ります

オケの両サイドとステージ奥にバンダ(金管楽器の別働隊)が配置されます

ムーティの指揮で第1部に入りますが、管弦楽による演奏は キラキラと輝く音のシャワーが降り注いでくるかのようです 第2部では冒頭の低弦の深い響きが印象的です 第3部ではクラリネットの金子平(読響)?の弱音の演奏が素晴らしかった 第4部ではステージの左右と奥に配置されたバンダの演奏が加わり、オーケストラの総力を上げた渾身の演奏が展開、輝ける壮大なフィナーレを飾りました

満場の拍手とブラボーが飛び交い、カーテンコールが繰り返されました 終始 集中力に満ちた色彩感溢れる演奏で、イタリアの明るい空を感じさせる爽快な演奏でした

最後に東京春祭の実行委員長・鈴木幸一氏からマエストロに花束が贈呈されました

         

今日は高関健指揮東京シティ・フィルによるショスタコーヴィチ「交響曲第1番&第15番」を聴きに行きます


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