27日(火)。昨日午前、整骨院から家に帰る途中、日陰を歩いていたら トンボがすぐ前を横切りました その瞬間 涼しい風が通り抜けていったので、もう秋はすぐそこまで来ているのか と感慨に耽りました しかし その後、日向に出たら途端に暑くなり、「まだ残暑があるじゃないのよ だれだよ、もう秋はすぐそこまできているのか なんて風流ぶってるのは」と自分にツッコミを入れました また台風が来るというし、東京はまだまだ暑い日は続きそうです
ということで、わが家に来てから今日で3514日目を迎え、北朝鮮の朝鮮中央通信は26日、金正恩総書記が24日に自爆型無人機(ドローン)の性能試験を視察し、「1日も早く人民軍部隊に装備しなければならない」と強調した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
そのドローンを金正恩の大邸宅で自爆させたら 北朝鮮国民も世界の人々も喜ぶだろ
昨日、夕食に「キーマカレー」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました キーマカレーは初挑戦ですが、素揚げした野菜を乗せて食べたら美味しかったです
稲垣えみ子著「魂の退社 会社を辞めるということ」(幻冬舎文庫)を読み終わりました 稲垣えみ子は1965年 愛知県生まれ。一橋大学社会学部卒。朝日新聞社で大阪版デスク、高松総局デスクを経て論説委員、編集委員を務め、2016年に自主退社 夫なし、子なし、冷蔵庫なし、ガス契約なしの生活を送る 「もうレシピ本はいらない」「アフロえみ子の四季の食卓」ほか著書多数
本書は2016年6月に東洋経済新報社から刊行され、2024年5月に幻冬舎文庫として刊行されたものです
本書は次のように構成されています
〇「アフロにしたことと会社を辞めたことは関係ありますか」
プロローグ「会社を辞めるということ」
その1「それは安易な発言から始まった」
その2「『飛ばされる』という財産」
その3「『真っ白な灰』になったら卒業」
その4「日本ってば『会社社会』だった!」
その5「ブラック社員が作るニッポン」
その6「そして今」
エピローグ「無職とモテについて考察する」
稲垣えみ子さんが編集委員時代に朝日新聞に書いた論考を何度か読んだことがあります 顔写真付きで掲載されていて、アフロヘア姿を見た時「この人、お堅い朝日の社内で浮いているんじゃないか? 大丈夫か?」と思った記憶があります 朝日新聞社は稲垣さんが受験した十数年前に受けて あっけなく落とされた新聞社の一つです そんなこともあって、どういう理由・経緯で退職したのか興味を持ちました
彼女がアフロヘアにしたのは、大阪府警のサツ回りをしていた時に開かれた懇親会のカラオケで、アフロのカツラを被って歌ったところ「似合う似合う」と爆笑が巻き起こったことがきっかけだったと書いています その数年後に「変化が欲しい」と思った時に「そうだ、アフロ、しよう」と決心したとのこと アフロは意外にもモテたそうです
彼女は教育ママのもと、中学、高校、大学と順調に受験競争を勝ち抜いて、”給料が高く 社会的ステータスも高い”朝日新聞社に就職します そして38歳の時、大阪本社の地域版デスクから香川県の高松総局デスクへの”左遷”を経験し、「人生の折り返し地点の手前」にいることを認識します 「自分は飛ばされたのではないか 能力がないと見做されたのではないか」と悩みます。しかし、彼女は高松で「お金を使わなくても楽しく充実した生活が出来る」ことを発見し、それまでの放漫生活の見直しを図ります そんな”意識改革”のもと、「出世競争や『もっと給料が欲しい』という欲望から自由になりたいと思うようになり、50歳でついに退社を決断します
会社を辞めるにあたり、様々な手続きをする過程で、いかに自分は会社という組織に頼ってきたか、日本という国がいかに「会社社会」であるかを思い知らされます 健康保険、国民年金、失業保険の手続き、さらには退職金から多額の税金が引かれること・・・初めて経験することばかりです 年金受給者の皆さんはもう経験済みですね
さらに退職して一番驚いたのは、会社の社宅を出て新たに借家を探したが「50歳、独身、無職」の女性には保証人問題でハードルが高いということです 最終的に保証会社の保証が受けられると知り安堵します また、クレジットカードを作ろうとすると、無職の者は簡単にカードは作れないことが分かります 結論を言えば「カードを作るのなら、会社を辞める前に作っておくべき」ということを知ります スマホやパソコンはこれまでは会社支給のものを使用していたが、退職してからは自分で購入しなければならない しかし、何を購入すれば良いのか分からない。スマホ販売店に行って説明を受けるが、さっぱり理解できないまま高額の契約をしてしまう・・・これも経験済みの方は多いと思います
巻末に59歳となった稲垣さんが「文庫版のためのあとがき」を書いています
「あの時50歳で会社を辞める決断をして、本当に、本当によかった・・・・と、心から思わずにはいられない 何しろ今、私は最高に元気である 今の私は幸せを感じるのに富もステイタスも必要としていない。最低限の家事力と、人に優しくしようとする気持ちさえあれば、人はどこにいてもどんな状態に置かれていても、健康に元気に愉快に生きていくことができると私は心から信じているのである」
これを読んで私は、今年1月に観たヴィム・ヴェンダース監督・役所広司主演映画「PERFECT DAYS」を思い出しました