「私は聖伝の実験をすることをお願いしているのです」
討論というこの段階において、大司教はこのような騒ぎは、自分の事業にとってローマにおいて不利な結果を招き得る事を案じたかも知れない。それにもかかわらず、生まれつき悲観主義者ではなかった彼は安心していた。それは、ただカトリック教会の業を行いたいという願望と、カトリック教会こそが裁いてくれる!という確信に基づいていた。1973年2月2日、聖霊司祭修道会から招かれて、ブゥヴェレ(Bouveret)に行った際に、テーブル上での活発な会話の中で、彼はこのような言明さえした。
「ある神学生たちが私に会いに来るのです。彼らを見殺しにすべきだったとでも言うのですか?私の神学校は流れに逆らっているのを知っています。もしローマが介入してくれば、私は降参を認めます。ですが、聖なる司祭の養成は( . . . )私たちには、常に必要です。(司祭が必要な)司教様の中には、もう司祭の注文を済ませている司教さまたちもいます。」
マミ司教はフランス司教団の見解に寄り添い、こう宣言した。
「過去のやり方に逆戻りすることで、将来を担う司祭たちを準備する事など出来ない。」
大司教は、パリのミュチュアリテ(Mutualité)公会堂で、「優しく微笑みつつも、特徴ある物に動じない決意をもって」講演しながら、自分は、神学生たちに“母なるカトリック教会を愛するように教えている事、さらにミサの聖なる犠牲は、司祭生活の中心であること、公教要理とは、聖伝を通して伝承された啓示の遺産であること”を挙げて応酬した。
聖ピオ五世のミサに関してはこう述べた。
「いろいろな小グループのためのミサに関して出された方針には従っています(聴衆の笑い声)。私は聖伝の実験をやらせてほしいとお願いしているのです(拍手喝采)。」
“この急成長している野良猫神学校”を扱う新聞の記事、報道はさらにその数を増した。コアッシュ神父は、1972年にフラヴィニーにあるメゾン・ラコルデール(the Maison Lacordaire )を既に購入していたが、今度はこのフラヴィニーというブルゴーニュの小さな村の小神学校を、「エコンと連携して」)1974年度に入学して来る最初の小神学生たちを収容するために考えて買い取った 。
こうして、増大するフランス司教団の不満と、ネストール・アダムに募る不安、さらには、むしろ共鳴してくれる新聞報道と慎重なローマの沈黙の全てが、カトリック教会内部の健全かつ合法的な勢力として活動する、生き生きとした戦闘的な聖伝の自由な活動を助長した。
【聖ピオ十世司祭兄弟会 (FSSPX) 創立者 ルフェーブル大司教 伝記 目次】
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討論というこの段階において、大司教はこのような騒ぎは、自分の事業にとってローマにおいて不利な結果を招き得る事を案じたかも知れない。それにもかかわらず、生まれつき悲観主義者ではなかった彼は安心していた。それは、ただカトリック教会の業を行いたいという願望と、カトリック教会こそが裁いてくれる!という確信に基づいていた。1973年2月2日、聖霊司祭修道会から招かれて、ブゥヴェレ(Bouveret)に行った際に、テーブル上での活発な会話の中で、彼はこのような言明さえした。
「ある神学生たちが私に会いに来るのです。彼らを見殺しにすべきだったとでも言うのですか?私の神学校は流れに逆らっているのを知っています。もしローマが介入してくれば、私は降参を認めます。ですが、聖なる司祭の養成は( . . . )私たちには、常に必要です。(司祭が必要な)司教様の中には、もう司祭の注文を済ませている司教さまたちもいます。」
マミ司教はフランス司教団の見解に寄り添い、こう宣言した。
「過去のやり方に逆戻りすることで、将来を担う司祭たちを準備する事など出来ない。」
大司教は、パリのミュチュアリテ(Mutualité)公会堂で、「優しく微笑みつつも、特徴ある物に動じない決意をもって」講演しながら、自分は、神学生たちに“母なるカトリック教会を愛するように教えている事、さらにミサの聖なる犠牲は、司祭生活の中心であること、公教要理とは、聖伝を通して伝承された啓示の遺産であること”を挙げて応酬した。
聖ピオ五世のミサに関してはこう述べた。
「いろいろな小グループのためのミサに関して出された方針には従っています(聴衆の笑い声)。私は聖伝の実験をやらせてほしいとお願いしているのです(拍手喝采)。」
“この急成長している野良猫神学校”を扱う新聞の記事、報道はさらにその数を増した。コアッシュ神父は、1972年にフラヴィニーにあるメゾン・ラコルデール(the Maison Lacordaire )を既に購入していたが、今度はこのフラヴィニーというブルゴーニュの小さな村の小神学校を、「エコンと連携して」)1974年度に入学して来る最初の小神学生たちを収容するために考えて買い取った 。
こうして、増大するフランス司教団の不満と、ネストール・アダムに募る不安、さらには、むしろ共鳴してくれる新聞報道と慎重なローマの沈黙の全てが、カトリック教会内部の健全かつ合法的な勢力として活動する、生き生きとした戦闘的な聖伝の自由な活動を助長した。
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