あの町この街あるこうよ

歴史散策まち歩きの記録
たまに丹沢・大倉尾根を登る

東京国立博物館の庭園散歩

2017-12-08 12:17:37 | 東京散策

東京国立博物館に庭園があったなんて!
知らない人が多いのでは、
それもそのはず、春と秋のそれぞれ1か月余の期間限定で公開する庭だった。

元々はこの敷地は寛永寺の境内であった。現在本館が建っているところは本坊があって、その北側に庭園が広がっていたようだ。ただ、庭は何度も改築されており、その上、5棟の茶室も移築しているため、昔の面影今いずこではある。




六窓庵
慶安年間(1648~52)に奈良の興福寺に建てられたものを1875(明治8)年に移築された。名は窓が六つあることにちなむ。



応挙館
1742(寛保2)年、尾張国(愛知県)の天台宗寺院・明眼院の書院として建てられ、一度移築後1933(昭和8)年にこの地に。



鉄灯篭の基壇
石の上に鉄灯篭が据えられていたが、錆が著しくついてしまい、台風によって竿から上が倒壊してしまった。そのため基壇だけが置かれている。







転合庵
武家・茶人の小堀遠州(1579~1647)が桂宮から茶入「於大名(おだいみょう)」を賜った折、披露のために京都伏見の六地蔵に建てた茶室。

五重塔
徳川五代将軍綱吉が法隆寺に奉納した高さ570cmの銅製の塔。「大和国法隆寺元禄元年(1688)十二月日常憲院徳川綱吉の」銘文が基壇にある。常憲院とは綱吉の院号。


雨が傘が必要な雨脚となってしまったので、残念ながら短時間で引き上げた。

今回の博物館訪問は、「運慶展」である。

上野駅を下りたったのは朝の9時半を回っていた。今は横浜から乗り換えなしに来れることはうれしい。
博物館に到着。チケットを買うのに30分待ち。





入館まで再び30分待ち。
この日、入場者が40万人を越え、セレモニーがあったことをあとで知る。






展示会場に上がり、先ずは音声ガイドをレンタルする。展示されている仏像でも、何故か案内がない像もあった。


外に出るとムサシがかすんで見えた。

来年1月からは横浜の金沢文庫で運慶展が開かれるようだ。上野で見られなかった方はチャンスである。

上野公園では寛永寺山門「文殊楼」をモチーフとし、かつてそこに存在したものや時間、空間、記憶の 連鎖を体感させる大型インスタレーション(作品展示)が開かれていた。
文殊楼は、入母屋造重層の門。1627(寛永4)年に建立した仁王門が1688(貞享2)年焼失したため、のちに1697(元禄10)年に建てられたのが文殊楼であるが、それも上野戦争で焼失した。

上野も秋が深まった。

訪れた日:2017.11.14