モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

世界初の旅行代理店 トーマス・クック 破産宣告 !

2019-09-27 10:33:19 | 街中ウオッチング
2019年9月23日、イギリスに本社がある世界初の旅行代理店トーマス・クック(Thomas Cook Group plc.)が破産宣告をした。
誕生したのは1841年頃とすると178年の歴史にピリオドをうったことになる。

(写真)トーマスクック強制清算


世界初の旅行代理店誕生のポイント
最初のスタートはこんな感じだったらしい。
創業者トーマス・クック(Thomas Cook, 1808-1892)は、厳格なバプティストの家に生まれ、志はバプティストの布教と禁酒運動の活動であり、収入は、家具職人・印刷業のパートなどで得ていた。

(写真)創業者、トーマス・クック
 
(出典)ウイキペディア

時代的には、蒸気機関車を使った鉄道の誕生から発展の時期と同一であり、
1840年代には鉄道によるネットワークが英国で出来上がり、緊急・ビジネス以外での不要不急の需要、
今でいう観光需要の開発が必要になってきた。

旅行代理店業を創出するアイディアのきっかけは、
禁酒運動の大イベントに参加する時に、参加者が個別に徒歩、馬車、或いは鉄道で現地集合するのではなく、団体で移動できないか?
ということなので、トーマス・クックの熱狂的なパッション・イデオロギーは、違った世界を見つけ出すことに繋がった。

また、鉄道ネットワークの形成は、乗客をまとめて持ってきてくれる人・事業者を求めるビジネス環境が形成されつつあり、
集客営業を代行する代理店ビジネスが鉄道業に必要となっていた。

トーマス・クックは、1841年7月5日、鉄道会社に臨時列車を出してもらい、
乗客が往復運賃と食事込みで1人1シリングの費用で日帰り旅行できるツアーを実施した。
これが国内団体パッケージツアーの始まりだった。

この1シリングは今の貨幣価値でいくら位なのだろうか推計してみると、
1840年代の1ポンドは現在価値で6.5万円とすると、1ポンドは20シリングなので、1シリング3,250円となる。
現在の日帰りバスツアーからみると安いかもしれないが当時としては価格破壊的なインパクトがあったのだろう。

10年後の1851年には、ロンドン万博を契機に事業を拡大させ旅行代理店ビジネスを定着させるに至る。
この万博には600万人を超える入場者があったが、そのうち4パーセントに当たる人々がクックのツアーで見学したという。

トーマス・クックが世界初の旅行代理店として発展し、今日まで生き延びてきたのは、禁酒運動の大イベントでの割引団体旅行を考えたところにありそうだ。
そしてビジネスとして拡大させたのは、旅行したいという欲求を作るイベントを見つけ、或いは、なければ作るという着眼点と、
顧客がその旅行に行ってみたいという気持ちを具体化させる商品化及びコストパフォーマンスをつくりだしたので今日まで寿命を持たせたのだろう。

しかし、命運尽き果てこれまでのままでは生き残れなくなった。
世界初の旅行代理店を作ってきたトーマス・クックのビジネスモデルでは生き残れないことが明確になってしまった。

今起きているのは、“世代交代”ではなく“新旧交代”
旅行業界だけでなく様々な業界で “世代交代”ではなく“新旧交代” という現象が起こっている。

“世代交代”は、同じ土俵の上でバトンを引き継いで人だけが交代していくイメージだが、 
“新旧交代”は、土俵もプレーヤーもまったく異なることを意味している。

なぜこのようなことが起きているのだろうか?
しかも、遅いか早いかの違いはあるが、数多くの業界で起きる可能性を秘めている。

インターネットが日本ではじまってもうすぐ30年
1991年、インターネットの住所番地(IPアドレス)と屋号(ドメインネーム)を割り当てする機関が誕生し、日本でのインターネットの商用化がはじまった。

しばらくは、何の役に立つのか理屈先行でリアリティーがなかったが、携帯電話とインターネットが結びつくことによって様々なものが変わってきた。

ネット通販
ネット銀行
ネット予約(旅行、ホテル、レストラン、レンタカー、劇場、・・・・・)
等など枚挙に困らない。

旅行での新幹線、飛行機、ホテル等の予約は個人でもできるようになり、旅行代理店を通す必要が減ってきており、このことが、旅行代理店ビジネスの縮小となり事業者数・店舗数自体も減少している。

トーマス・クックの破産宣告は、インターネット対応への遅れではなく、
インターネットの革新性・革命的なインパクトに気付いていても動けなかったことに尽きるのだろう。
何故か? 既存ビジネスからみると効率が悪く収益性が悪いので、わかっていても手が出せない。
手を出した時には時すでに遅しということなのだろう。

キリスト以前をB.C.( before Christ )、キリスト以後をA.C.と呼称するように、
ビジネスでは、インターネット以前と以後で格段の違いがある。
これを表記するとしたら次のような区分けがされるようになるだろう!

B.I.(Before The Internet)を 従来型・オールドビジネス
A.I.(After The Internet)を オンライン型・Newビジネス

そして、化石化するオールドビジネスよ頑張れとエールを送りたい。
化石化するオールドビジネスは、人肌感覚があり やさしい!
このようなサービスは、高級・高額化して生き残るのだろう。

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