モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

クリーピングタイム白花(Creeping Thyme ’albus’)の花

2009-07-23 08:47:07 | その他のハーブ
(写真)香りのじゅうたん


「クリーピングタイム」の白い花のじゅうたんが出来た。
半日陰から日向に向かって匍匐をして、レモンタイム、ゴールデンレモンタイムを飲みこみ、もう直ぐコモンタイムのところまでたどり着く。
レモンタイムを守るために刈り込んだが、ちょっと目を離していた期間に刈り込みにくいほど勢力を拡大してしまった。今年のこの伸張は目を見張るものがある。

「クリーピングタイム」は、別名ワイルドタイム、マザーオブタイムとも呼ばれるようにヨーロッパ。北アフリカなどに自生する匍匐性を代表するタイムで、赤色の花と白色の花がある。

白花のクリーピングタイムは、より匍匐力が強く、5センチ程度の高さで茎が地面を覆いつくすように広がっていく。これで木なのだから驚く。

(写真)クリーピングタイム・白花の花


タイムは約350種あるそうだが、地中海周辺が原産地で、古代ギリシャ・ローマ時代から薬用植物として親しまれてきており、歴史に磨かれた安心感のあるハーブだ。

中世時代には、姿・香りのすがすがしさから、貴婦人が、十字軍で遠征する騎士へタイムの小枝で縁取られたスカーフを贈ったそうだ。
ちょっと前の日本のよき時代にも、四葉のクローバーの押し花を手紙に添えるなど似たような行為があったが、古の方は二度と会えないかもしれないというお別れの形見という重いものであったが、現代の方は春の雪のように淡いものなのかもしれない。

さらに時代が進むと、
若い少女たちの守護聖人聖アグネス(Saint Agnes 291-304年1月21日)祭のイブに、片方の靴にローズマリーの小枝を、もう一方の靴にタイムの小枝を入れておくと、何と未来の夫が見えるという。

この迷信は、イギリスの詩人キーツ(John Keats 1795-1821)の長編詩「The Eve of St. Agnes」(1820年出版)にも採りあげられ、迷信に魂を吹き込んでしまったようだ。

ローズマリー、タイムは、18世紀頃には少女をもときめかせるハーブとなったようだが、この迷信は、カトリック教徒でなくとも信じて試す価値があるような気がする。
意志の強さで見たいものを見るのか、意識下にあった意外なものを見るのか試してもらいたいものだ。

さて、少女以外のヒトは、安眠促進のために枕の下に敷くなどタイムの香りを活用すると良いだろう。きっと嫌な夢は見ないですむだろう。

(写真)一ヶ月前の花


クリーピングタイム白花(Creeping Thyme ’albus’)
・シソ科・イブキジャコウソウ属の常緑小低木。
・学名は、Thymus serpyllum L. var. albus。別名は、マザーオブタイム・ワイルドタイム。
・原産地 ヨーロッパ
・草丈5~10㎝でほふく性がある。
・開花期: 6~7月、白い小花を数多く咲かせる。
・耐寒性強いので、庭で栽培できる。
・クリーピングタイムの生育は早く、グランドカバーとしても最適。
・乾燥気味に育てるので、日差しの強いところでも育つ。
・湿気に弱いので、刈り込むなど手を入れる。


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4 コメント

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とても素敵です。 (kazuko)
2009-07-23 11:55:50
とっても素敵ですね!惚れぼれします。咲くとき、咲いているときはよいのですが、花の期間は短くて・・、見られなくなるのが惜しい風景です。・・・うちもタイムは何種類かあるのですが、名前を覚えてません。初夏の、この風景を目指して庭を作りたい気がします。・・・そちらのお庭もお花でいっぱいでしょうね。・・・私は、もちろん、少女の夢を選びます。(^-^)
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和さん (tetsuo)
2009-07-24 00:12:03
ちょうど春から夏への切り替え時で、花の端境期に入りました。秋までは切り戻した春の花が二度咲きするぐらいでこれといったモノがありません。
しばしおやすみの時期でしょうか?
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お休み? (kazuko)
2009-07-24 03:05:03
花の咲く時期がおやすみ、という意味でしょうか?端境期という言葉もはじめて耳にしました。日差しが強いと、人と同じく、植物も休みたくなるのでしょうね、きっと。そうなると庭も寂しくなります。でも、木槿はよく咲きます。
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和さん (tetsuo)
2009-07-24 12:52:22
夏の花はダリアとか向日葵などメキシコ原産の大きな品種が多いので、うちでは育てていません。秋まで咲く花が少なくなります。
まあ、夏休みというところでしょうか?
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