彦四郎の中国生活

中国滞在記

ながーい今年の梅雨、そして、ながーい酒類提供禁止措置—ほぼ4カ月ぶりに居酒屋に行く

2021-07-06 09:44:40 | 滞在記

  今年、近畿地方の梅雨入りは異常に早い5月16日。例年よりも3週間あまりも早かった。沖縄と奄美地方はこの7月2日に梅雨明けをしたが、それ以外の地方の梅雨明け予報は、まったく出されていない。例年ならば近畿地方は、京都祇園祭の山鉾巡行の7月17日前後なのだが。なにか6月下旬から京都も本格的な梅雨に入ったような様相を呈し始め、ほぼ連日雨模様の梅雨空だ。そして湿気がとても強く蒸し暑く汗ばむ。昨年の京都地方の梅雨明けはなんと8月1日だった。今年は"ながーい梅雨期"になるかもしれないなあ‥。

 今年の梅雨期間、京都市を流れる鴨川は、時には透き通る水面に驚かされる時もあった。三条大橋の下の川底に敷かれた石畳がとても美しい。

 大雨洪水警報が出された時は、丹波山系に降った雨が鴨川に溢れ、堤防ぎりぎりのところまで濁流が迫っている日もあった。

 この早すぎる梅雨入りの今年だが、私の暮らす家の近くの畑や水田などの農地、家々の前などにはさまざまな初夏から夏到来を告げる花々や果実が見られた。9月中旬・下旬に実が熟れるアケビの実もかなり大きくなってきている。秋のコスモスの花も、もう咲いているところがみられる。ブドウの実も少しだけ大きくなっている。

 トウモロコシもかなり大きく育っている畑も。夏の花である夾竹桃(きょうちくとう)も開花、梨の実も栗の実も大きくなりつつあるこの6月中旬~下旬、7月上旬の光景。

 6月中旬、泰山木(タイザンボク)の大きく真っ白な花が開花し始めた。モクレン科の常緑広葉樹で大きく高く葉を繁らせて育ち木陰を作るので、私が暮らす亜熱帯の中国福建省では街路樹や公園や大学構内などによくみられる。花言葉は「威厳」「壮麗」「前途洋々」「真の輝き」など。

 私は30歳ころまでは、仏教の聖樹である「菩提樹」とはこのタイザンボクのことだとずっと思っていた。2013年から2015年までの2年間暮らした、中国の大学の旧キャンパスにあった外国人教員用アパートの窓の外に、このタイザンボクの大きな樹木が5〜6本ほどあった。タイザンボクの花が開花すると、菩提樹ほど強くはないが、少し甘く高貴な香りを付近に漂わせ、室内にも香りが入ってきた。

 京都の我が家の近くの水田の稲も青々と育ち始めている。

 生後7カ月になった孫の寛太を連れてよく散歩に行く京都・金戒光明寺(黒谷さん)。高麗門の門柱には"京都守護職本陣(会津藩)の文字。参道の石垣は城郭構造をもつこの寺院を物語る。山門へと続く石段、威容を誇る山門(三門)。

 山門からは、京都市内一円だけでなく、はるか天王山や石清水八幡宮のある男山や淀川までも見晴らせる。幕末1864年の禁門の変(蛤御門の変)の際にも、ここからは、京都に迫る2000人あまりの長州藩軍も見えたのではないかとも思われる。ちなみに、この光明寺は、知恩院とともに、徳川幕府が城郭構造をもつ寺院として改修したものだ。平城の二条城を補完するものとして。

 隣の真如堂だけでなく、ここ光明寺にも2本の菩提樹があった。本堂(御影堂)のそばに花手水があり、この6月下旬から7月上旬には、花々とともにたくさんのヒヨコ(ビニール製)🐤🐤🐤🐣🐣🐣🐥🐥🐥が周りに置かれていた。

 アジサイの花も色が薄れてきた6月下旬、木槿(無窮花)「ムクゲ」の花がきれいに咲き始めた。白、紫、ピンク、オレンジといろいろな花の色があるムクゲは、韓国や北朝鮮の国花でもある。朝鮮半島の民族服チョゴリがよく似あう花だなあと思い眺める。清楚な美しい花だ。

 7月1日の夕方、京都市内に行き四条大橋から北の丹波山地を眺める。京阪電車の車内に写真家の撮った三条大橋あたりの鴨川の写真が貼られていた。(上記写真左より①②)

 同じく鴨川に架かる丸太町橋から梅雨空の丹波山系を眺める。

 この日の夕方、ほんとうに久しぶりに居酒屋に行った。なんと、飲食店で酒を飲むのは、2月下旬以来4カ月ぶりだった。大阪府の新型コロナ感染者激増に伴い、隣接する兵庫県と京都府も緊急事態宣言が今年に入ってとても長く続いた。(①1/14~2/28[酒類の提供午後7時まで]、②4/25~6/20[酒類の提供禁止])。そして、6月21日からは京都府は蔓延防止措置法(➂6/21~7/11)[酒類提供午後7時まで]に移行している。

 6月下旬になり京都府の1日新規感染者は大きく減り10人~20人前後に、昨日7月5日は6人となってきている。私の第二回目のワクチン接種は6月13日だったので、2週間を経過した6月下旬には抗体ができているはずだ。そして、大学の後期(2学期)授業が全て終了した7月1日(木)の夕方5時半頃に、行きつけの祇園白川石畳通りの居酒屋「侘助(わびすけ)」に行き、"一人うちあげ"飲み(ソロ飲み)をした。"ながーい"酒類提供禁止措置期間だった。侘助は4月25日から再び閉店していたが、この6月28日から店を再開していたようだった。この日、酒類提供の7時まで店にいたが、他に客はなかった。

 7月上旬、隣の家の庭に咲く亜熱帯性の花・凌霄花(ノウゼンカズラ)が満開となって咲き誇っていた。蔓(つる)性の植物なので、隣の家の松の木の枝の上まで蔓が伸び花が咲いている。霄(空)まで凌ぐ花という意味の漢字が使われている。原産は中国南部。

 私の家の台所キッチンテーブルの上に、花屋で買った季節の花、桔梗(キキョウ)を置いた。